あきの忘備録

あきのの外部記憶装置

「雨の音」について考えてみる話

あきのです(*> ᴗ •*)ゞ

 

ラブライブ!サンシャイン!!2期2話どうでした?

 

なんか凄かったですね。

 

私は2期2話「雨の音」、それはもう身構えて決死の覚悟で見ましたよ。

1話であれだけ壮大なスペクタクルを見せつけられて、「あれ?ラブライブ!サンシャイン!!って14話が最終回だったのかな」ってぐらい打ちのめされてた所に、次回予告が「雨の音」って。

すごい不安煽られましたよね、これシリアス回来るのかなって。

はい、まんまとミスリードに誘われて引っ掛かりました。

雨→リトルデーモンの宿命 の文脈で善子回来ると予想していたのですが。。

 

結果、なんかすごかった!という晴れ晴れとした気持ちだけが (雨の後だけに) 残ったのですが、要するにどういう事なの?って疑問を本編見直しつつ考えてみようと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

・10を100にするということ

 

学校を存続させるために提示された条件は、年末までに少なくとも入学希望者を100人集める事だと話す鞠莉ちゃん。その言葉を受けて困惑するメンバー。全校生徒でも70人の学校で100人の入学希望者を集めるという条件は、あまりに現実的でない数字のように思われます。7人の表情に諦めの色が浮かぶ中、千歌ちゃんだけが「鞠莉ちゃん、ありがと!」と真っ直ぐな言葉をかけ、それに続く言葉で空気を一瞬にして変えたのが頼もしくて、カッコよくて、いじらしくて。立派にリーダーそしての姿を見せる彼女に思わずうるっと来てしまいました。

特に印象的だった千歌ちゃんの台詞がこちら。

 

 「でも、可能性は繋がった。終わりじゃない。可能かどうか、今はどうでもいい。だってやるしかないんだから!」

 

この「どうでもいい」という強い言葉を受けて、1期8話の後半、海で千歌ちゃんが梨子ちゃんに本音をぶつけるあの印象的なシーンを思い出しました。

 

  「差がすごいあるとか、昔とは違うとか、そんなのどうでもいい。やっぱり私、悔しいんだよ。。」

 

1期8話では、「このまま続けても、0なのか、1になるのか、10になるのか。ここでやめたら全部わからないままだって。だから私は続けるよ、スクールアイドル。」と話した千歌ちゃん。それに対して梨子ちゃんは「みんなで一緒に歩こう、一緒に。今から0を100にするのは無理だと思う。でも、もしかしたら1にする事はできるかも。」と返していました。

0が1になるのか、10になるのかも分からなかった1期では、自分たちが輝けるかどうかすらわからなかった。「今から0を100にするのは無理だと思う。」と梨子ちゃんも話していましたね。

 

 

 

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そんなAqoursも1期を経て、「ネクストステップ」へと歩みを進めました。その事を象徴するかのように階段を駆け上がる千歌ちゃん!

 

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「0から1へ!」

1期12話「はばたきのとき」でμ'sの真似ではなく、Aqoursだけのオリジナルのハンドサインの「0から1へ!Aqours!サンシャイン!!」を考案した曜ちゃんがこれを言うのが、曜ちゃん推しとしてはめちゃめちゃグッと来ました....!!

 

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「1から10へ!」

 

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「10から100!」

みんなの希望を背負って "100" に向かって飛び出します!こういうシーンが本当にラブライブっぽくて大好き。

 

 

ところで

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曜ちゃん、そのスカートの下のやつ何ですか?

いえ、かわいいから何でもいいです!!!! 

 

 

 

・2年生組の距離感

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タイトルどーん。

晴天の秋空高く、飛行機雲が伸びて行きます。

 

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べたーん。

両手を広げてコンクリートの床に身を投げ出す千歌ちゃん。彼女の目には飛行機雲はどう映っていたのでしょうか、対比が悲しくもかわいらしい。

 

このシーンから2話本編に入ります。各メンバー間のこころの距離感や関係性がうんと丁寧に描かれていくわけですが、同じポージングや同じ飲み物を手に取る姿が印象的です。

 

 

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「それ言ったら曜ちゃんだって・・・」

曜ちゃんが9人分の衣装を2曲分作ることを気遣う梨子ちゃん。千歌ちゃんではなく梨子ちゃんがそこに触れてるのがポイントですよね。思わず苦笑する曜ちゃんである。

 

 

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「でぇ?歌詞の方は進んでいるの??」

梨子ちゃんの声のトーン、今までより一段と低くなってて面白かったですね。1期よりもぐっと距離が縮まり、遠慮無くぶつかっていけるという信頼関係が見て取れます。

 

 

 

・交錯する世界線

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「よしっ!みんなでがんばろー!」

前向きな笑顔の7人に対して、ようりこのふたりだけが怪訝そうな表情で顔を見合わせています。千歌ちゃんの世話役としてのわかり手って感じでしょうか、現時点では "1年生組と3年生組の間に立つ2年生組" として先行きを案じていると捉えるのは深読みな気もしますが、恐らくその両方に対して嫌な予感があったのでしょう。ともあれ、 ようりこちゃんが仲良しなシーンが私は大好きです。

 

さて、ここでついに2年前のAqoursでは、果南ちゃんが作詞、鞠莉ちゃんが作曲、ダイヤ様が衣装担当であった事が明かされます。

それに対応して花丸ちゃんが作詞、ルビィちゃんが衣装担当。

衣装担当!初期設定ついに来ましたね!今までアニメでは明言されていなかった裁縫が得意なルビィちゃん。待ち望んでいた人は多かったのではないでしょうか。曜ちゃん推しとしては負担が減って良かったなぁと思いますし、ルビィちゃん推しの人からすれば見せ場来たな!!って感じでしょうか。

 

 

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ところでヨハネちゃんは作曲できるんでしょうか。G'sマガジンでは作曲できるふたりに挟まれて戸惑う様子が描かれていましたが、果たして。どんな化学反応が起こるのか楽しみです。

 

 

 

・ホテルオハラ

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この鞠莉ちゃんのシャイニーブロンズ像、テンプレ的な悪趣味な金持ち感が出ててめっちゃ笑いました。2枚目の方のカットでも彼女がモチーフになっているであろう美術作品が並んでいる所を見るに、溺愛されているんだろうなぁ...という家族関係も伺えます。

そして、この美術作品のシーンの隠された意図はポージングであると私は思っています。2枚目の方の絵画?にも鞠莉ちゃんらしき人物が描かれていますが、両手を体の前で組む仕草はダイヤ様っぽいですよね。この話数では各メンバーの特徴的な仕草やポージングがだんだん似てくる、という所を象徴するようなシーンではないかな。と深読みしています。

 

 

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「超未来ずら」

小原家のアフタヌーンティー豪華すぎますね、まじ超未来。てくてくAqoursの3年生編のデジャブみたいなシーンに笑ってしまいました。

多種多様なスイーツの盛り合わせは、全く違う趣味嗜好や個性を持った集団であるAqoursの隠喩なのかもしれません。

 

 

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「昇天」

とすっかり魂を浄化されて天に召されてしまう善子ですが、小原家のシーンからの彼女のコミカルな振る舞いはドラマCDの世界観を彷彿とさせますね。

 

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私の記憶が正しければ、ヨハネちゃんのこの目はこれ↑以外では登場していなかった気がします。これもG's世界からの輸入かな。とはいえBパートで雨漏りと戦う6人のシーンはすごく良かったので、雨漏り対策に穴杓子とザルを持ち出す面白すぎる鞠莉ちゃんが登場しなくて良かった。。

 

 

 

・黒澤家 

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「やりますわよ」「へい」

同じ表情よしまるに割って入るダイヤ様がお茶目でほんとかわいい。それに対して「へい」って返すふたりもイイですね。仲良しかよ。

 

 

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「はい!ズバリ、『無』ずら。」

花丸ちゃんが突然繰り出してきたラブライブの予備予選を突破するための詞のコンセプトですが、豪華絢爛な小原家を「有」とするならば、質実剛健な黒澤家が「無」と言ったところでしょうか。

 

 

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「すなわち『無』というのは、全てが無いのではなく、無という状態があるという事ずら。それこそまさに『無』」

得意げな表情で視聴者側にスケッチブックを向けて解説してくれる花丸ちゃんがめちゃくちゃかわいいのですが、そこには誰もいません。彼女たちからすれば「無」に向かって話しかけているようにしか見えない花丸ちゃん。

これこそまさに「無という状態がある事」を表現しているのですが、ここまで直球でメタ的なネタをぶちこんで来るのは珍しいですね。

 

 

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 「理解できないとは」「不幸ずら」

花丸ちゃんに口癖が移ってるのすごくイイですね、いつもは無表情でスルーするか突っ込んでたのにノってくるのは新しいです。この前後のやりとりもドラマCDみたいなコミカルな暴走感があって楽しい。

 

 

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そのちっちゃいスピーカーからなんつー音圧よ。

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メタルやパンクが好きな鞠莉ちゃん、ついに来ましたね。この前後のシーン、鞠莉ちゃんのダイナミックでシャイニーな動きに作画頑張りすぎでは。作画の枚数よりも、動かし方がめちゃセンスいいな〜って思って見てました。とにかくやたらかわいい。

 

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インダストリアルメタル とは何なのか。この先Aqours楽曲で新たな新境地を切り開く切り札として登場するのでしょうか。。不安と期待が入り混じります。

 

 

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「輝きって事がキーワードだとは思うんだけどねぇ」「輝きねぇ...」

「輝きって、どこから来るんだろう」という問いから始まった2期ですが、千歌ちゃんはその答えに辿り着けずにいるようです。

このシーン、ルビィちゃんからの連絡でスマホが鳴った時に、誰も座っていない座布団の位置にまるで誰かがいるかのような絵になっているのが面白いです。これってもしかして、「すなわち『無』というのは、全てが無いのではなく、無という状態があるという事ずら。それこそまさに『無』」という事でしょうか。

 

 

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「わたくし達は、決定的にコミュニケーションが不足しているのかもしれません」

と話すダイヤ様。お互いを想い合うあまり本心に踏み込めず、その事からすれ違ってしまった過去を持つ彼女ですから、この時「言葉だけじゃ足りない そう言葉すら足りない 故にすれ違って」という未熟DREAMERの歌詞を思い出してのかもしれません。そんな彼女ならではの観点から、まず「言葉すら足りない」という問題点を指摘します。

 

「確かに、3年生と1年生、全然タイプ違うもんね」

「前から1年生と3年生、あんまり話してなかったもんね」

「善子ちゃんと花丸ちゃんは、積極的に話す方じゃないし」

「鞠莉ちゃんと果南ちゃんも、ああ見えて人見知りな所あるし」

続くようちかちゃんの台詞ですが、周りの事がよく見えてますね。中間学年の2年生だからこその視点もあるとは思いますが、鞠莉ちゃん果南ちゃん人見知りである、というのは意外な一面でした。それを踏まえた上で1期を思い返すと、またエピソードに深みが増してきますね。

 

 

 

・仲良くなることですわ!

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「小さい頃から知らない子と仲良くなるには、一緒に遊ぶこと!」という触れ込みから豪速球を繰り出すかなまり。体育会系特有のスクールカーストを見せつけられ、つれぇよ...って気持ちになったオタクは少なく無いのではないでしょうか。それでも、「みんなとなら無理したくなる」なのでドッジボールだってやる1年生。ヨハネがカッコよすぎて泣けます。というか鞠莉ちゃんあなた、野茂英雄のトルネード投法知ってるのね・・・平成生まれの人にこのネタわかるのかなぁ。

ともあれ、お互いの違い強調しつつも1年生組のかわいらしさが突き抜けた、これまたドラマCDみたいなドタバタ劇が楽しい。

 

 

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「はぁ..退屈... 」

「そうだよ〜、海行こう海〜」

図書館に来るなり海ボケをかます果南ちゃん。ドラマCDの海ボケ果南ちゃんのエピソードが大好きな私は爆笑でした。

花丸ちゃんは「津軽」(太宰治)、ルビィちゃんは「フェルトでマスコット」(手芸誌)、果南ちゃんは世界の海(うっみーーー)、ダイヤ様は鉱石と宝石(ダイヤモンド?)、鞠莉ちゃんはギター誌(音楽誌?)と、ここでもそれぞれの趣味嗜好の違いが描かれているのが細かいですね。

 

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同じ時間と同じ行動を共にする中で、寝顔が1年生組に似てきたかなまり。

 

 

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「仕方ないですわ。こういう時は、互いの姿をさらけ出すしかありません!すなわち。」

「はだかの付き合いですわ」

「古来日本には、共にお風呂に入ることでコミュニケーションを図り、物事を円滑に進める文化があったのですわ」

うむ。「言葉だけじゃ足りないそう言葉すら足りない」なので、今は隠さないからなんですよね。みんなで似たようなアップの髪型にしてるのがまたかわいい。

 

 

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「「白黒どっちやねん」」

4人で息ぴったりなユニゾンで突っ込み、なんだかんだで仲が深まってる様子が微笑ましいです。花丸ちゃんの笑顔がまたいいですね。みんなの事も、善子ちゃんの事もわかっててボケてるんだろうなぁって優しさが伝わってきます。

 

 

 

・知り合いのお寺が、あるにはあるずら。

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「結局、何も先に進めてないかも」

「「う〜ん....」」

雨が降ってきてしまい、駅で雨宿りしながら途方に暮れる5人。ですが花丸ちゃんだけは目を開いてまっすぐに前を見ています。

 

 

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「(お寺の人は)ここに住んでるわけじゃないから、い〜な〜い〜ず〜ら〜」

おどけて見せる花丸ちゃん。

これまで1年生組の前でしか見せてこなかったお茶目な一面を、3年生組の前で初めて見せた瞬間ですね。いいぞ。

対するルビィちゃん果南ちゃんが同じポーズでダイマリの背後に隠れているのがとってもかわいい。全く趣味嗜好の違うふたりにも、苦手なものではこんな共通点があったんですね。

 

 

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「暗黒の力を、リトルデーモンの力を感じ「仏教ずら」

「知ってるわよっ」

戸惑う4人の不安を和らげようとおどける善子ちゃん。実に空気読めてるんですよね、だからこその「知ってるわよっ」なのかなって。

これまでAqoursとしての行動に対しては主体性を持たず、誰かのやりたい事に付いて行く姿勢だったよしまる。善子ちゃん自身は意思決定を他者に依存するという性質は2話でも変わっていませんが、ふたりが、初めてみんなを引っ張って行くシーンがここだったのではないかと思います。成長を感じますね。

 

 

 

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さて、やる事もないし という消極的な理由で作曲を再開する6人ですが、相変わらず気持ちがバラバラで雲行きが怪しい雰囲気です。

それをいち早く察した花丸ちゃんに、それに気が付く善子ちゃん。

 

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相変わらず不幸な立ち位置の善子ちゃんですが、4人がまとまります。目論見通りといった表情で微笑む花丸ちゃん。言葉を交わさずともこの流れを作れるふたりは、まさに黄昏の理解者といったところでしょうか。

 

 

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とは言え作曲の共同作業を再開するも、改めてお互いの価値観の違いという壁に突き当たり、途方に暮れてしまう6人。

全員が灯り (輝き) の方向から目を背け、また誰とも向き合うことなくバラバラに距離を置いています。そんな中でもお互いの背中を預けあう黒澤姉妹。6人の心情描写がこの1カットで見事に描かれていますね。

 

 

 

・雨の音

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目を伏せる6人のしばしの間訪れる沈黙。止まっていた静寂の時間を破ったのは、天井から落ちてきた2粒の水滴。

 

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1話の冒頭を彷彿とさせるシーンです。

1話では夢の中にいた千歌ちゃんが現実世界で涙を流すと夢の世界が壊れ、現実の時間が動き出します。現実を動かすのは、絶えず同じ場所に同じカタチではとどまる事のない、流動の象徴である水=Aqours。

 

 

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「雨漏りずら」「どうするの?」

と困惑するふたりに対して

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 「こっちにお皿あった」

と即座に機転を効かせて行動する果南ちゃん。先ほどまで怯えていた姿とはうって変わって、持ち前の姉御肌と行動力で頼れる先輩としての一面を見せてくれます。果南ちゃんのこういう所なんですよね。ギャップずるいなぁ。

  

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「今度はこっち!えぇと・・・」

と周りを見渡して自分がやるべき事を探す鞠莉ちゃんに対して

  

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「鞠莉さん、こちらにお茶碗がありましたわ」

間髪入れずにフォローを入れるダイヤ様、流石のチームワークを見せる3年生組です。その後も後輩に的確な指示を出す先輩陣。息の合った掛け合いがテンポ良く続くと共に、雨粒を受ける器の音が重なっていきます。

 

 

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しばしの間訪れる静寂

 

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食器に落ちる雨粒が鳴らす旋律に耳を傾けているうちに

 

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いつの間にか6人の心がひとつになります。

同じ構図ですが、6人の表情も仕草も違いますね。彼女達が見つめる目線の先には、きっと同じ希望が見えているのでしょう。

こういう繊細な心情描写が丁寧に描かれている所に、クリエイターのこだわりと深い愛を感じます。

 

 

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 「テンポも音色も大きさも、ひとつひとつ全部違ってバラバラだけど、ひとつひとつが重なって、ひとつひとつが調和して、ひとつの曲になっていく。まる達もずら」

 

1期13話の本番前のシーンと重なる構図ですが、ルビィちゃんがふたりを抱き寄せるシーンには胸を打たれるものがありました。

「今日が明日を引き寄せるんだと ハートの磁石を握って走る」と歌う「未来の僕らは知ってるよ」の1年生組から3年生組に繋がる部分の歌詞を思い出します。

 

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5人が花丸ちゃんに向ける視線を見てください。もうだめです。これだけでもめっちゃ泣けます。

 

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善子ちゃんがこんな表情で口を開けて笑ってるの、見た事あります??もうだめです。堕天不可避です。

 

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「よ〜し!!今夜はここで合宿ずら〜〜!!」

雨、止みましたね。雲間から覗くわずかな星空に安堵の気持ちが溢れます。

 

 

 

・Aqoursの夜明け

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「千歌ちゃーん」「そんなとこで何してるのー?」

 

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「輝いてる」

衝撃でした。まじかよおい、高海まじかよ!!ってなりましたよ。

「なんか、見えたんだ。いま何を言いたいか、何を思っているのか。」

「わたしがわたしに問いかけていた、答えが。」

 

千歌ちゃん彼女自身に問いかけていた事とは、"輝きって、どこから来るんだろう" という事でしょうか。「輝きって事がキーワードだとは思うんだけどねぇ」という所で行き詰まっていた作詞が、ついにカタチを成したようです。新曲への期待にキーボードを打つ手も震えます、胸が躍ります。心して待ち、刮目しましょう。

 

 

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う〜ん。梨子ちゃん私服があまりにあざとい、そしてあまりに似合いすぎている。だがめちゃめちゃにかわいい。そんな所が好き。。

1話に引き続き彼女達ろくに寝てなさそうですね、それもまた青春か。若いっていいですね。。

 

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「ちかーー!!」

あ!」

「みんな!!」

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「曲はできたー??」

って梨子ちゃんの口癖が移ってる曜ちゃんはいかわいい!!仲良しかよ。

朝日を浴びて並び立つ6人ですが、善子ちゃん以外のそれダイヤ様のいつものポージングですよね。仲良しかよ!鞠莉ちゃんのそれもダイヤ様のやつ!仲良しかよ!!だんだんと仕草や表情が似てくる2話の集大成のカットですね。仲良しかよ!!

しかし最後までヨハネのアイデンティティーを崩さない善子ちゃん、流石です。

 

 

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「バッチリですわ!!」

でもやっぱり、みんな違ってみんないい!なポーズでキメて来る所、最高ですね。黒澤姉妹はそれでいいんですよね、なんて平和な世界なんだ、これが安寧か。

 

ノートに書かれた『作曲ノート!!めざせ 予選突ぱ!!』がまた良いですね。6人に与えられた予選突破の為の曲を作る、という明確な目標をやり遂げた感が伝わってきます。バラバラであった6人が、それぞれの個性の違いを生かして曲を作り上げたであろう事がわかります。どんな曲になっているのか楽しみですね!

 

 

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「学校とラブライブに向けて!」

と9人で決意を新たにした所で、ラストのカットがこれですよ。また不穏な引きで視聴者を動揺させますね......ラブライブ!サンシャイン!!...........最高.............!!!!!

 

 

 

・2話ED

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このカット、2話以降では差し替えがありそうですよね。お当番回としてメインでエピソードが掘り下げられたキャラクターが出てくるのでしょうか?そうなるとソロパートも変更がありそうですし、もう、怖い。絶対しんどい。

「勇気はどこに?君の胸に!」ED映像について考えてみた - あきの忘備録

 

ソロパートの変更はありませんでしたが、大方の予想通り差し替えはありましたね。2話は9人の群像劇だったので、予想より早く9人ver.が公開される運びにはなりましたが、今後は各学年ごとの歌唱があるのか、どうなるのか楽しみです。

ところで、ラストのカットは花丸ちゃんでしたね。お当番回?そうだったっけ?って疑問に思われた方も多いのではないかと思いますので、事項でそこに触れてみようかと思います。

 

 

 

・2話ってなんだったんだろう

2話は群像劇であり、1年生組と3年生組の人間関係や、各個のパーソナリティーの掘り下げが。また1年生組の成長が描かれた話数だったかと思います。

2話全体的に見ると "実質よしまる回" もしくは "黒澤姉妹回" みたいな所はあったと思いますが、その中でも特筆すべきは、 "よしまる" だと思います。ふたりはこれまでAqours全体としての行動や指針に対しては主体性を持たず、誰かのやりたい事に付いて行く姿勢だったと私は考えています。

2話での会話シーンにもあった

「確かに、3年生と1年生、全然タイプ違うもんね」

「前から1年生と3年生、あんまり話してなかったもんね」

「善子ちゃんと花丸ちゃんは、積極的に話す方じゃないし」

「鞠莉ちゃんと果南ちゃんも、ああ見えて人見知りな所あるし」

という問題点を、誰に指摘されるでもなく自らの意思で改善しようと奮闘し、自分達の壁をひとつ乗り越えたと考えています。更に、積極的に話すタイプではなく後輩であるふたりが、3年生組の人見知りという壁を乗り越えた事はとても大きな挑戦だったのではないかと。

では、なぜ "よしまる" ではなく花丸ちゃんお当番回という扱いになっているのか、という点ですが、善子ちゃんの2話での行動は一貫して花丸ちゃんの意思決定に依存している様子が見て取れます。ふたりの協力体制があって初めて2話の成功があった事は言うまでもないですが、

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やっぱり全ては彼女の目論見通りだったのではないかと。その根拠を次項で説明しますね。

 

 

 

・「無」ってなんだったんだろう

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話は飛んで2話冒頭の理事長室前のシーンに戻ります。梨子ちゃんの背後にあるのは日本人なら誰もが知っている「いろは歌」です。

 

いろはにほへと

ちりぬるをわかよたれそ

つねならむうゐのおくやま

けふこえてあさきゆめみし

ゑひもせす

 

こちらですね。

 

色はにほへど

散りぬるを我が世たれぞ

常ならむ有為の奥山

今日越えて浅き夢見じ

酔ひもせず

 

こちらがどんな意味なのかグーグル先生に尋ねてみると

 

文中の「有為」は仏教用語で、因縁によって起きる一切の事物。

転じて有為の奥山とは、無常の現世を、どこまでも続く深山に喩えたものである。

中世から現代にいたるまで各種の解釈がなされてきたが、多くは
「匂いたつような色の花も散ってしまう。この世で誰が不変でいられよう。
いま現世を超越し、はかない夢をみたり、酔いにふけったりすまい」
などと、仏教的な無情を歌った歌と解釈してきた。

Wikipediaより引用

 

との事で、 いろは歌とは諸行無常をうたったものだったんですね。

 

廃校という現実を目の前に突き付けられ、それでも奇跡を起こそうと奮起する場面の背景にこの歌が登場しているのは、いかにもラブライブらしくリアルな演出ですね。

さて、脱線しましたがこの仏教的な無情を歌った、いろは歌のテーマは「無常」です。

 

諸行無常 とは?とWikipedia先生に尋ねてみると

 

諸行無常(しょぎょうむじょう)とは、仏教用語で、この世の現実存在 はすべて、すがたも本質も常に流動変化するものであり、一瞬といえども存在は同一性を保持することができないことをいう。「諸行」は、この世の一切の事物と現象を指し(有為法)「無常」とは、一切は常に変化し、不変のものはないという意味。

 Wikipediaより引用

 

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「すなわち『無』というのは、全てが無いのではなく、無という状態があるという事ずら。それこそまさに『無』」

 

花丸ちゃんが掲げた「無」というキーワードが仏教の教えから来ている事は明白であり、尚且つ2話冒頭でいろは歌が登場している所を見るに、この「無」とは「無常」から来ていると推測されます。

「無常」とは一切は常に変化し、不変のものはないという意味。

"Aqoursも自分自身も変化していく事" がラブライブの予備予選を突破するために必要である、と花丸ちゃんは考えたのではないでしょうか。そしてその言葉通り、彼女は自分自身とAqoursに変化をもたらす事に成功しました。

 

根拠の部分はだいぶ強引ではありますが、花丸ちゃんが自分の意思で自分の中の壁を越え、そしてAqoursに変革をもたらした。故に、2話は堂々たる花丸ちゃんお当番回であったのではないか、という結論に至りました。説明下手くそか。

 

※花丸ちゃんは芹沢光治良の「人間の運命」を愛読書に挙げるほどの文学ガチ勢です。あれ読んだ人ならお分り頂けるかと思いますが、彼女はめちゃめちゃ頭良いはずです。あれ読むの相当難しいもの。ですので、彼女ならこれぐらいの事を考えていても不自然ではないと想像しています。 

 

 

 

・総括

さて、2話「雨の音」は "ラブライブの予選で勝てる曲を作る" というひとつの目的に向かって1年生組と2年生組が共同作業をする中で、趣味嗜好、価値観の違いでぶつかり合い、ぶつかり合いの中で関係性を深め、やがて6人が調和していく。というエピソードだったと思います。

1期での9人のそれぞれの関係性を描いたエピソードでは、"互いを想い合うあまり本音を伝える事ができない" という要素が色濃く描かれていました。対する2期2話ではそれを乗り越えた上で、 "本音を伝えられるようにはなったが、互いの価値観の違いで対立する" という次なる壁に突き当たり、それを乗り越えていく話数だったと思います。

 

「テンポも音色も大きさも、ひとつひとつ全部違ってバラバラだけど、ひとつひとつが重なって、ひとつひとつが調和して、ひとつの曲になっていく。まる達もずら」

 

の台詞に象徴されるように、お互いの価値観の違いを認めて受け入れた上で、Aqoursとして調和する事でひとつのカタチになっていく、というエピソードだったように思います。

 

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メタ的な観点で見ると、G'sマガジンのみに登場していた設定や物語、またドラマCDのように突き抜けたコミカルな掛け合いなど、これまでアニメ本編とは別の物だと捉えられていた世界線が初めて交錯し、それらが調和していた話数でしたね。

 

更に、これまでラブライブというコンテンツは「サンシャインはアニメだけ好き」「G'sのキャラクター設定が好きだけどアニメは嫌い」「ドラマCDのノリが好き」など、同じラブライブのファンの中でも趣味嗜好者同士がぶつかりあい、まるでメディアミックスという大洪水の中に晒されているかのようでした。

2期2話ではそのファンを調和し、「みんなで叶える物語」の "みんな" をAqoursという名の船に乗せ、"Aqoursとみんな" で新たな航海へと再出発を果たすような、言うなればノアの箱舟のような役割を果たした話数でもあったのではないかと捉えています。

 

ちなみに「ノアの箱舟」の英語表記は「Noah's Ark」ですが

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「クックック........だが見付けられるかな、このヨハネ様のアークを!!」

アーク言ってますね。や、これは正真正銘のこじつけですけど。言いたかっただけ。

 

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無印2期6話「ハッピーハロウィーン」を彷彿とさせる話数にも見えますが、後者はμ'sが既にその壁を乗り越えた後で、自分達が自分達らしく在ることが一番個性的である、という結論に行き着いたエピソードなので、ちょっと違いますね。

Aqoursはまだお互いの在り方を認め合った上でようやく前に進み出した段階ですし、2話ではあくまで6人関係性を描いたエピソードにとどまっています。廃校問題のような外的な壁を乗り越えるためには、まだまだ内的な成長が必要不可欠であるように思えてなりません。「本気をぶつけ合って」というラブライブらしい物語が今後も楽しみです!

 

 

最後に

 

 

・虹

あきのは虹大好き芸人なので、1話の予告の時点で「2話が『雨の音』ならば3話は『虹』が来るな。」って言っていたら本当に来ましたね。めちゃめちゃデカい声で叫び喜びましたが、虹って 何なんでしょうね。

 

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君ここクルーーー??って思わせるような予告のカット、また例によってミスリード誘ってるような気がしてならないんですよね。

君ここはAqoursの原点にしてオリジン、私たちにとってもAqours自身にとってもこの上なく特別な楽曲です。2期の前半で出してくるかなぁ。現状で必殺技としての説得力がありそうな既存の楽曲は君ここと恋アクぐらいだと思うので、切り札としては使い所ここかなぁ。といった気持ち。

ただ、ラブライブで披露する楽曲はこれまで未発表の曲でなければならない、の未発表に「学校説明会での披露」が含まれるかどうかですよね。

中の人のAqoursのNext Step!のコンセプトに倣って、成長したAqoursの姿を見せるという目的で本戦でも披露してくれる流れだったらアツいなーって思います。

ま、多分全部予想裏切ってヤバいやつぶちこんで来ると思うので、今はただワクワクしておく事にします。

 

 

追記

「無」という言葉に関して、何度か登場した仏教要素の点で線で繋がらないかな、と思いあれこれ書いてみましたが、やはりコレジャナイと思ったので改めて普通に考えてみました。
「無」とは素直に捉えれば内浦の魅力を、学校の、Aqoursの輝きをいかにして伝えていくか、という解釈の方が物語の本質を捉えていると思います。1話で「0から1」と再び向き合った千歌ちゃんのように、花丸ちゃんも「0」すなわち「無」と向き合ったという話数なのではないかな、と。3話以降でもAqoursが改めて彼女達の原点と向き合う、と考えれば「君のこころは輝いてるかい?」を披露するかもしれない、という仮説も筋が通りますし、私の中では2話はそんな所で決着がつきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

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これヤバいですよね。

ラブライブとかいうコンテンツまじで頭おかしいと思う。