あきの忘備録

@YOUsukominの外部記憶装置

「残された時間」の渡辺曜ちゃんの話

あきのです(*> ᴗ •*)ゞ

 

 

 ラブライブ!サンシャイン!!2期7話「残された時間」にまつわる、渡辺曜ちゃんの話をします。今回は脚本の構成とか演出とかそういうのにはあまり触れません。

 

 まあそんなことは 気にしないっ しないでっ 全人類は渡辺曜ちゃんをすこれ。 

 

 

 

 

 

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「お願い......!!」

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 Aqoursがステージで起こした「奇跡」のチカラを信じようとする曜ちゃん。

 

 

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 Aqoursの得票数がグラフの圏外に突き抜けていくシーン、まばゆい輝きを放って突き抜けていくマリンブルーの閃光。それはさながらあまい恋の軌跡。

 

 

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 道なき道を行くAqoursは輝きを放ちます。Aqoursの輝きを受けた「みんな」もまた輝くことで、今度は「みんな」が彼女たちが進む道を作ります。7話のラストシーンと重なる構図ですね。

 

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 奇しくもソウルでのファンミーティングツアー公演は、7話の放送日と同日でした。「奇跡」と捉えるか「偶然」と捉えるかはあなた次第。脱線しました。

 

 

 Aqoursの輝きが起こす「奇跡」を未来から振り返れば、その道筋は輝く「軌跡」となります。2期3話「虹」では、ラブライブと学校の両方の輝きが繋がることで虹という軌跡が生まれました。 

 

「あたし、思うんだ。奇跡を最初から起こそうなんて人、いないと思う」

「ただ一生懸命、夢中になって、何かをしようとしている、なんとかしたい、何かを変えたい。それだけの事かもしれない」

「だから」

「起こせるよ奇跡。私たちにも!」

2期3話「虹」より

 

 2期3話で予備予選会場から学校へ走っていくシーン。Aqoursメンバーが「奇跡は、起こるのかな......」と未来への不安を口にしている時でも、曜ちゃんは一言も不安を口をしていません。それどころか上記の千歌ちゃんの言葉の後に、はっと息を呑んで彼女の気持ちに気付いた or 真っ先に虹の存在に気付いたリアクションをしています。

 6話でも曜ちゃんは千歌ちゃんを全面的に肯定し、自分たちが奇跡を起こせることを確信していましたね。

 

 

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 Aqoursは地区予選のステージで難しいフォーメーションに挑戦し、「圧倒的なパフォーマンス」と「輝き」で魅せるライブを成功させた時点でひとつの「奇跡」を成し遂げました。あとはAqoursから広がった輝きがたくさんの人のこころを動かし、想いが重なることで「運命」を「必然的に」引き寄せるだけです。 

 冒頭の曜ちゃんのシーンは、ポーズだけ見ると神に祈りを捧げていたかのようにも見えますが、彼女が信じていたのは「神」ではなく「奇跡」。Aqoursの輝きで「運命」を引き寄せたいという、曜ちゃんの切なる願いが強く現れていました。 

 

  

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「千歌ちゃん......!!」

  曜ちゃんがずっと願ってきたのは、千歌ちゃんが「輝き」を手にすること。そして千歌ちゃんにとっての「輝き」とは、Aqoursや学校のみんなと共に輝くこと。

 誰かといっしょに手を取り合って輝くことが千歌ちゃんの「輝き」である以上、曜ちゃんにとっては「Aqoursの輝き」は「千歌ちゃんの輝き」なのです。

 

 

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 曜ちゃんの「願い」の一端は千歌ちゃんに向けられていたのだと思います。千歌ちゃんの頑張りが報われて欲しかった、やっと肯定できた自分自身を否定する結果になって欲しくなかったんですね。

   

 

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 1期13話では千歌ちゃんが駆け出してAqoursが進む道を先導しました。しかし、あの時確かにそこにあったはずの「輝き」には手が届かず、Aqoursは地区予選を突破することはできませんでした。

 もしここで前回の地区予選と同じ結果になれば、千歌ちゃんは再び自身を否定することになります。深いトラウマを抱えることになるでしょう。もしかすると二度と自身を肯定することができなくなり、「輝き」を手にすることができなくなっていたかもしれません。

 

 

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 だからこそ曜ちゃんには、Aqoursが前回の地区予選で超えられなかった壁の向こう側に「前進」できたことに、他のメンバーとは異なる特別な想いがあったはずです。13話の千歌ちゃんとAqoursを肯定する意味合いを込めて、あの千歌ちゃんの姿へのアンサーとして「全速前進ヨーソロー」したのではないでしょうか。

 

 

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 ラブライブ!サンシャイン!!の物語において、曜ちゃんには、Aqoursという船の「前進」の象徴としてのポジションが与えられています。

 

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 ライブにおいてAqoursが「前進」する駆動力を担っているのは彼女も同じですね。1st LIVE 2日目でステージから花道で全速前進したしゅかしゅーは、アニメの物語をも牽引したのかもしれません。

 

 

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 曜ちゃんが先導してAqoursが指し行き先は、天に向かっています。そしてその目線の先にあるスクリーンには「ラブライブ!」の文字があるはずです。

 

 

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 13話の「MIRAI CHICKET」で輝きへの船出を果たしたAqoursが、ついに外海へと出航した瞬間でした。曜ちゃんが視聴者側に向けて敬礼&ウィンクしてくれてるのが泣けますし、千歌ちゃんも曜ちゃんと同じ目線でいるのがまた。

 

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 見てください千歌ちゃんのこの表情を。この頃から千歌ちゃんにとって曜ちゃんはずっとスーパーヒーローでしたし、曜ちゃんにとってもそれは同じでした。

 曜ちゃんは幼い頃から水泳や高飛び込みに夢中になっていました。彼女は知っていたはずです、何かに夢中になることで心が輝くこと、そして自分を好きになれることを。だからこそ千歌ちゃんが自分と同じ目線で何かに夢中になって、その中で千歌ちゃん自身を好きになって欲しかった、肯定できるようになって欲しかったのだと思います。

 それも5〜6年どころか、もしかすると10年も前から願ってきたのかもしれません。

  

 

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 空を突き抜けてそびえる電波塔。日本中に「Aqoursの輝き=学校の輝き」を広める「Aqours WAVE」「MIRACLE WAVE」のメタファーですが、ここでは輝きを広める機能的な意味での、Aqoursにとってのラブライブの象徴として登場していると思われます。

 このシーンでは分かりづらいですが、前後のシーンと照らし合わせると7人が電波塔=ラブライブの方向を向いています。つまり、曜ちゃんと鞠莉ちゃんだけが向かい合って立っています。地区予選1位通過という奇跡を成し遂げても、鞠莉ちゃんの胸中にあるのは当然入学希望者数のことでしょう。曜ちゃんは千歌キチの嫉妬ファイアー放射器だと思われがちですが、鞠莉ちゃん(嫉妬ファイアーマイスター)の事も想ってますよ。

 先ほどはステージ上でAqoursを先導するかたちで全速前進ヨーソローした曜ちゃんですから、みんなよりも一歩先に立って目の前の未来を見据えられています。

 

 

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 曜ちゃんが鞠莉ちゃんに視線を向けるのはこのシーンからですが、立ち位置から曜ちゃんの視線の延長上には鞠莉ちゃんがいたことが確認できます。

 ここでは千歌ちゃんは階段を「降りて」立ち位置が変わっていますが、直前のシーンから7話で同じ目線を共有して行動を共にする3グループに分かれています。

 

 

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  地区予選会場から学校に帰ってきたAqours。理事長室で入学希望者の正確な数を確認するシーンですが、曜ちゃんがセンターになっています。ここでも鞠莉ちゃんと向かい合う構図ですね。

 

 

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「遅いね、鞠莉ちゃん」

 心配する曜ちゃんですが、鞠莉ちゃんが「パパに電話してくる」と言って理事長室を出てから、既に1時間近くが経過しています。

 2期2話の冒頭の鞠莉ちゃんが父親と掛け合うシーンでは、8人が理事長室の外の廊下で待っていましたが、ここでは鞠莉ちゃんがダイヤちゃんと共に外に出ています。2話までは鞠莉ちゃんが理事長としてみんなのために頑張っていましたが、みんなの頑張りが鞠莉ちゃん(理事長)の力になったという変化が現れた構図ですね。

 

 

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「いま、ひとり増えた!」

「やっぱり、私たちを見た人が興味持ってくれたのよ」

「このまま増えてくれれば......」 

 梨子ちゃんと曜ちゃんの言葉も耳に入らない様子で、理事長室を出ようとする千歌ちゃんは鞠莉ちゃんにぶつかってしまいます。気持ちが先走って、周りが見えなくなってしまっているんですよね。

 

 

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「落ち着いて。大丈夫......大丈夫だよ」 

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「でも、何もしないなんて」

「信じるしかないよ、今日のわたしたちを」

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 曜ちゃんが身を呈して止めようとしても尚、千歌ちゃんはいても立ってもいられない様子でもがこうとします。それでも曜ちゃんは千歌ちゃんを信じきった表情で抱きしめます。 

 

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 ここで強引にでも千歌ちゃんを止めることができたのは、Aqoursの中で曜ちゃんだけだったはずです。だからこそふたりはこれだけの出来事があった直後でも、お互いを信頼しきった笑顔でいられたのだと思います。

 

 このシーンは腑に落ちない方が少なくないでしょうから、後述します。

 

 

 

もしこの場で曜ちゃんが千歌ちゃんを止めなければ、千歌ちゃんが残りの時間を足掻き続けたら、駅前で呼び掛ければ結果は変わったでしょうか?

 

 

 

 変わったかもしれません。

 千歌ちゃんの頑張りで残り2名の入学希望者を集めることもできたかもしれません。現実的ではないですが、奇跡は起こそうとしなければ起きないことをAqoursは知っているのですから。

 

 では、千歌ちゃんひとりが先走って孤軍奮闘した先で廃校を救えたとして、それは本当に、千歌やAqoursが望んだ未来なのでしょうか?

 答えはNOです。

 

「千歌ちゃんにとって輝くということは、自分ひとりじゃなくて、誰かと手を取り合い、みんなと一緒に輝くことなんだよね」

「私や曜ちゃんや、普通の皆が集まって、ひとりじゃとても作れない大きな輝きを作る。その輝きが学校や聞いてる人に拡がっていく、繋がっていく......」

「それが、千歌ちゃんがやりたかったこと。スクールアイドルの中に見つけた、輝きなんだ」

 1期11話「友情ヨーソロー」より

 

 千歌ちゃんたちにとって、誰かと共に手を取り合った先で掴んだ未来でなければ、それは輝きではないのです。もし千歌ちゃんがひとりで先走って行動してしまったら、それはこれまでのAqoursの輝きを否定することになってしまいます。

 

 そしてそれは誰よりも、千歌ちゃん自身の全てを否定することに他なりません。

 

 例え廃校を防げたとしても、自らの輝きを否定したAqoursはそこから前進することはできません。Aqoursの活動は、ラブライブ決勝を待たずして終わっていたでしょう。

 しかしそれが分かっていたとしても、残された時間を足掻き続けると誓ったAqoursには、前進することでしか未来を信じられない千歌ちゃんを強引に止めることはできなかったかもしれません。例え手段が間違っていたとしても、廃校を救うために今行動する ということは間違っていません。そして待つことが辛いという気持ちは全員同じ。

だからこそ彼女を止めることができたのは、廃校問題よりも、Aqoursとして取るべき行動よりも、何よりも「千歌ちゃんに自分自身の輝きを否定して欲しくない」という個人的な、嘘偽りのない純粋な願いがあった曜ちゃんだけだったのです。

 もしあの場で千歌ちゃんを止めていなければ、学校を救えようと救えなかろうと、千歌ちゃんは自分自身もAqoursの輝きも否定することになり、全員が傷つく結果になっていたでしょう。

 私は曜ちゃんが、学校よりも千歌ちゃんのことを大切にしてくれたことが嬉しかった。そしてその姿勢は曜ちゃんだけに限らず、幾度となく鞠莉ちゃんを止めてきた果南ちゃんの姿にも、6話で千歌ちゃんを止めようとした果南ちゃんの姿にも重なるものでした。

 曜ちゃんは個人的な感情で反射的に行動したかもしれませんが、結果としてAqoursの未来を救う行動になったと思います。

 

 

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「お願い!!お願い!お願い!お願いお願いお願いお願い......増えて......」

 入学希望者数が94人になった時点で、残された時間はたったの47分。必死に願う千歌ちゃんですが人数は増えず。みんな悲しい気持ちになってしまいます。

 

 

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「さすがの曜ちゃんも、睡魔には勝てないか......」

 

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「寝てないよ」

 ここで曜ちゃん、そう言って笑うんです。

 普通だったらそんな態度取れないと思いますよね、そうなんです。曜ちゃんはめちゃめちゃ優しい子なんです。つまりこの行動は、千歌ちゃんがようやく手にした輝きを、そして生まれたAqoursの輝きを絶対的に信じられているからこそ、なんですよね。

 地区予選の結果発表前に誰より強く「奇跡=Aqoursの輝き=千歌ちゃんの輝き」を信じようとした曜ちゃんは、その願いが叶えられた時点で既に「奇跡」を信じられるようになっています。だからこそ曜ちゃんは、敢えてここでは祈りを捧げ願うことをしません。

 タイムリミットまで1時間も残されていない中で、Aqoursにできることがもう神に祈ることぐらいしか残されていない。そんな中で曜ちゃんが、千歌ちゃんのためにしてあげられること。それはただ、全面的に信じてあげること。それだけでした。

 

 

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「けど、待ってるの少し疲れてきた」

 みんな疲れてるに決まってるんですよね、もう朝4時ですよ。

 改めて声を大にして申し上げますが、曜ちゃんはめちゃめちゃ優しい子です。花丸ちゃんが言っていたように「責任、感じているずらよ」ですから、他のみんなもPCの前から動けるはずがないんですよね。

 だからこそ「前進」しかできなくて明らかに待ってるのが苦手そうな曜ちゃんが、率先して休むポーズを見せた上で「疲れてきた」って言うんです。そうすることで、みんなが息抜きに行けるように。みんなが悲しい気持ちにならないように。

 

 

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 まだ太陽が登っていないんですよね。

 

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 果南ちゃんが待ってるのが良いですね。ここでも千歌ちゃんが階段を「降りて」います。そこに曜ちゃん続く感じ、「内浦」って感じがしてまた良いです。

 じっとしてられない女選手権大会 in 浦女でトップスリーを飾りそうな3人が理事長室を出て陽の光を浴びるこのシーン、大好きです。

 

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「はーあ。あと6人!お願い!!」

「お願いします!」

「味方なんだ 空もこの海も『さあがんばるんだ』と輝いてるよ」なんですよね。ようちかなんの3人をずっと見守ってきた内浦の自然をも味方につけようとします。

 

 

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 「やっっっまーーーーーー!!!!」(違う)(言ってない)(ドラマCDのやつ)

  続く果南ちゃんが「遠くへ 遠くへ 声が届くように」叫ぶのが好いです。内浦の空の色を映して青くきらめくプールの絵は、内浦の輝きを伝えようとするAqoursを象徴するようなカットですね。

 12月の浦女のプールにこんなキレイな水が貯めてある所に、上手に嘘をついた絵を見せてくれるラブライブらしさを感じます。

 

 

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 浦女の魅力を叫ぶシーンでは、プールの水面は学校を映しているんですよね。言うまでもなく浦女の輝きを伝えようとするAqoursを象徴するような絵です。

 

 

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「叫べ青春!!桜内♡恥ずかしいのは――一瞬だから大丈夫♡♡ (言ってない)(G’sのアレ)

  この流れほんとだいすき。これぞラブライブ!サンシャイン!!って感じだし、東京から来た梨子ちゃんが保証してくれるのほんとあったけぇ。この一連のシーンで「助けて、ラブライブ!」の原点に帰ってきたようで、思わずじーんと来てしまいました。

 

 

 すみません、あまりに良いシーンだったのでつい曜ちゃんと関係ない話をしてしまいました。続けます。

 

 

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 ルビィちゃんから100人まであと3人になったことが伝えられ、千歌ちゃんが懸命にPCに向かって「お願い!!」と叫ぶシーン。ここマジで涙が止まらないので記事書くのが非常にしんどいですが、この話数では「祈り」のシーンが多いので象徴的なこのシーンにも触れておきます。

 花丸ちゃん、ここでキリスト教式の祈りを捧げているんですよね......これは恐らく彼女が聖歌隊に所属してるという設定よりも、浦女がカトリック系の学校であることからの文脈で捉えた方が筋が通ると思います。

 ここで7話冒頭の曜ちゃんの祈りの仕草との違いが描かれており、結果発表前の曜ちゃんが神に祈りを捧げていたわけではないことが明確になります。

 

 

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 ルビィちゃんも冒頭ではいつものポーズでしたが、ここでは手の平を内側に向けているんですよね......

 

 

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 募集が打ち切られて廃校が決定した後のシーンですが、既に陽が昇り理事長室の窓からは陽が差しています。これまでは朝陽が上るシーンでは千歌ちゃんはリーダーとして、ひとりで太陽の「輝き」を背負ってきました。ここでは3人が千歌ちゃんの代わりに輝きを背負う構図になります。

 この3人はこれまでの人生経験から「期待」を背負って立つことのつらさを知っていて、尚且つ千歌ちゃんの一番近くにいた存在ですね。その3人が千歌ちゃんに寄り添う優しさが、あまりに切なくつらい。

 

 

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 鞠莉ちゃんもまた「輝き」をひとりで背負おうとする構図ですが、3年生組のふたりはそれを制止します。理事長としてこれ以上小原グループに歯向かうことは、彼女の将来の一切が断たれることを意味しているからです。

 

 

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 「千歌ちゃん、千歌ちゃん」

「次は移動教室だよ」

 千歌ちゃんの前ではつとめて明るい笑顔で振舞う曜ちゃん。前進の象徴である彼女は、周囲の潮流に置いていかれそうな千歌ちゃんの手を引こうとします。

 

 

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 千歌ちゃんにラブライブの話を振るむっちゃんたち。彼女たちも千歌ちゃんを元気付けようと気を遣って言ってくれていることがわかるため、曜ちゃんは止めることができません。誰も悪くないし、誰も間違ってはいないのです。

 

 

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 昼間の様子からは千歌ちゃんが無理をしている様子がわかりますが、

 

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 そんな時でも千歌ちゃんに声を掛けられるのは梨子ちゃんなんですよね。この2カットだけでも曜ちゃんからふたりへの信頼が見て取れます。

 

 

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 不意に涙を流してしまう千歌ちゃんに、うまく声をかけてあげることができない曜ちゃん。前に進むことしか知らない彼女には、千歌ちゃんの背中を押してあげることしかできないのです。夕陽色に美しく染まる空との対比があまりにも哀しい。

 

 

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 Aqoursメンバーがそれぞれの「輝き」の原点と向き合う中で、曜ちゃんはひとりバス停に佇みます。心なしか笑みを浮かべる彼女の視線の先には、三角コーン。

 

 

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 曜ちゃんの目に映るのは、千歌ちゃんと共に生まれ育ってきた内浦を、ずっとずっと見守り続けてきた茜空の色でしょうか。彼女たちに突き付けられる現実はこんなにも不条理なのに、こんなにも世界は変わらずに美しい。どんなに胸の内で悲しみに暮れようとも、希望の羽根はいつだってそこにある。

 非情な現実の中で差し出される希望は残酷ですらあります。世界が光に満ちれば満ちるほどに、希望を掴み取れない自分に影が落ちる。彼女たちは気付いたかもしれません、自分たちと学校の中の世界が終わってしまっても、学校の外の世界の日常は変わらないことに。

 

 

 「空も心も晴れるから」は2nd LIVEで2年生組が披露した際に、スクリーンに彼女たちが過ごしてきた内浦の風景が映し出されていたのも記憶に新しいですよね。それでもあの演出が脳裏をよぎった感傷よりも、歌詞と物語のリンクがあまりに出来すぎていたことの方が衝撃でした。

 

 

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「おはよ」

 

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 曜ちゃんがヨーソロー言わないのがこんなにつらいとは......Aqoursの前進の象徴である曜ちゃんがヨーソロー言わないってことは、Aqoursが前進できないことの暗示なんですよね。ここでもひとりだけ座って待っていた曜ちゃんです。

 この話数は曜ちゃんが千歌ちゃんの一歩先を行き、千歌ちゃんを引っ張っていこうとする展開になっていたように思います。一歩先に「前進」していたからこそ、曜ちゃんは「待って」いたのではないかな と私は思いました。それが彼女が座っていた理由。 

 

 

 

ここからの会話シーンが「繋がりそうで繋がらない」ので整理してみます。

 

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「やっぱり、みんなここに来たね」

「ギラン」

「結局、みんな同じ気持ちってことでしょ」

「出た方が良いっていうのはわかる」

「でも、学校は救えなかった」

「なのに、決勝に出て、歌って」

「たとえそれで優勝したって」

「確かにそうですわね」

「でも、千歌たちは学校を救うためにスクールアイドルを始めたわけじゃない」

「輝きを探すため」

「みんなそれぞれ、自分たちだけの輝きを見つけるため」

「でも」

 「輝きを探すため」のカットだけ曜ソロで抜かれていますが、このシーンで笑顔を見せたのは曜ちゃんひとりだけですね。他のメンバーが頭では「ラブライブに出た方が良いのはわかっている」と思いつつも、心からそれで良いとは思えていない中で、曜ちゃんはラブライブ決勝へ「前進」するしかないと心から思えているのかもしれません。

 

 曜ちゃんはずっと待っていたはずです。「普通」がコンプレックスだった千歌ちゃんが「普通」を乗り越えて、自分だけの輝きを手にすることを。自分自身を受け入れて肯定することを。それももしかすると幼い頃からずっと、10年近く待っていたかもしれません。

 そんな千歌ちゃんが、やっとの思いでようやく手にした、初めての「自分だけの輝き」「自分たちだけの輝き」。それを信じて肯定し続けること、それだけが今の曜ちゃんがしてあげられることでした。たとえ学校を救えなかろうと、千歌ちゃんの輝きを守るためには前進するしかない。それは義務感からではなく、心の底から千歌ちゃんを信じていたからこその言葉と行動が、7話の曜ちゃんには詰まっていたように思います。

 

 

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「千歌ちゃん」

「やめ・る・?」

とかもう、千歌ちゃんへの期待と信頼の塊ですよね 

 

 

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「優勝する!!ぶっちぎりで優勝する!!相手なんか関係ない!!」

という千歌ちゃんの叫びで、ようやく彼女が曜ちゃんに追い付きます。

 

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 追い付きましたね。

曜ちゃんは千歌ちゃんといっしょだからヨーソローできるんです、この瞬間を待っていた!!

 

 

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「あーー!!じっとしてられない!!」

「みんな走りに行こう!!」

じっとしてられない女選手権大会 in 浦女、12月なのにおへそが眩しい曜ちゃんの優勝です!!!!!!!!! 

 

 

 

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 やっと見つかりましたね、「自分たちだけの輝き方」が。羽根がAqoursの色に染まったのは、自分たちが「みんな」の希望になったから。

 夢を追い求めてがむしゃらに走り続けたAqoursの、その夢が潰えた時。今度はAqoursが「みんな」の夢になった。「みんな」のお陰で輝きを追いかけることができたAqoursが、今度は「みんな」のために輝きになる。

 

 

 美しい7話でした。完敗です。

 

 あんまり良いお話だったので、曜ちゃんの話だけするつもりが散々脱線してしまいました。とにかくこまけぇこたぁいい、渡辺曜ちゃんを...すこれ......

 

 

 

 ちなみにこの記事には70回「曜ちゃん」という単語が登場していますが、この記事を通して、ひとりでも多くの方に7話の曜ちゃんの輝きが広まれば幸いです(*> ᴗ •*)ゞ