あきの忘備録

あきのの外部記憶装置

輝きはどこにある

雑記です。

3rd LIVEの前に思考を整理するために吐き出しました。

振り返りとこれからと、について。 

 

  

  

 

 

 

・指輪

μ'sの輝き。眩い光を放つその瞬間は『MOMENT RING』という指輪へと閉じ込められたことで永遠の存在となった。指輪の台座に留められた輝石は奇跡の象徴。またリングは誓約の象徴であり、円環のモチーフは永遠のループを想起させるもの。

指にきらめくその輝きを、私たちはいつでも眺めては幸せを感じたり、感傷に浸ったりすることができる。

μ's FINAL LIVEから2年もの月日が流れた今でも、メディアミックスのラブライブ!の世界では同じ時間軸のループが続いていて、彼女たちは今でもスクールアイドルを続けている。

現実世界に存在するμ'sには時間を止めることはできない、しかしアニメの中の世界でならそれは可能だ。彼女たちを永遠に高校から卒業させずに、同じ時系列のままで時の流れを止めることもできる。

「時間は止められないと知って 君と早く会いたかったよ」

しかしラブライブ!は敢えてそれをしなかった。「時を巻き戻してみるかい?」という問いに対しても「No」と答え、自ら時を進めることを選んだ。だからこそ、μ'sは自分たちの輝きだけをリングへと閉じ込めて、自分たちは未来へと飛び立って行った......。

「μ'sの輝き」は今も私たちと共にある。しかし、今を生きることを選び続けてきた彼女たちの実体はそこにはない。さよならにさよならを告げて旅立って行った9人の女神は、今も自分たちだけの道を思うがままに進み続けているはず。いつの日か、円環の先で再び「みんな」と出会う時が来ると信じて。

 

 

 ・アクアリウム

 

テレビアニメが始まる以前にリリースされた『恋になりたいAQUARIUM』。アニメの物語との直接的な関係はない。1stシングルがAqoursというグループにとって名刺だとすれば、2ndシングルであるこの曲は自己紹介のような立ち位置に当たるだろうか。まだ何者でもなく輪郭がはっきりしていなかったAqoursというグループの、カラーやイメージを鮮烈に印象付けたこの曲。

『MOMENT RING』ではμ'sは輝きを、指輪という半永久的に存在できる無機質な物の中に閉じ込めた。対するAqoursの輝きは、アクアリウムの中に。"いま"という時間が流れ続ける、"瞬間"ではなく現在進行形の、いまを生きる輝きとして水槽に閉じ込められた。

アクアリウムは人の手によって作られる水中の楽園だ。第1回センター選挙で主役を選ぶというかたちで、「みんな」である私たちはアクアリウムに介入することを許されている。また、私たちの立ち位置はAqoursの9人が閉じ込められた水槽を外側から眺める視点でありながら、水槽の向こう側の彼女たちは「あ・そ・び・ま・しょう」と呼びかけてくる。1stシングルに続く物語への誘い。

思い返せばアニメシリーズのラストシーンは、ステージの幕が降りる形で文字通りの幕引きとなったが、奇しくも同曲の歌い出しは「空色カーテン Open!」だった。

 

 

 

・スノードーム

 

「もうひとつのスクールアイドル」としてアニメに登場したSaint Snow。北海道という北国で生まれ育ち、活動してきた彼女たちを象徴するモチーフとして存在するスノードーム。雪という有限の儚い輝きを放つ存在を、半永久的に閉じ込めておくことができるこのモチーフ。「アクアリウム」よりは「リング」に近い在り方ではあるものの、常に身につけて眺めていられる距離感のものではない。容易に手で触れることも許されず、鹿角姉妹以外の人の目に触れる機会もないこのオブジェは、Saint Snowの名に相応しく高貴で孤高な存在だ。

残念ながらこのモチーフを題材にした楽曲は存在していない。だが、秋頃にリリースされるであろう第三弾のユニットシングルのタイミングで、Saint Snowの新曲発売もワンチャンあるかもしれない。あるいは、劇場版でのAqours ✖️ Saint Snowの再共演を経てのコラボシングルのCP曲で......という期待。

 

 

 

・虹

 

Aqoursのファーストシングル『君のこころは輝いてるかい?』は言ってしまえばAqou初心表明のような意味合いが強い楽曲だったと思う。

彼女たちの初期衝動を詰め込んだようなこの楽曲が、航海の出発地点の座標として存在することには特別な意義がある。

行き先さえも決めずに出航した彼女たちが道に迷った時。振り返れば進み続けてきた道のりだけが白地図に記されていて、そこには確かな軌跡だけが存在し、この曲の存在がAqoursに現在地を教えてくれる。

風向きが悪い日や潮流に乗れない日にも、辿り着く先もわからない無謀な航海を続けることの意味。自分たちの意思で選び、進んできた道のりだからこその正しさ。

「君のこころは輝いてるかい?」という問いかけに対し、Aqoursもまた「Yes!!」と答え続けていくことで、自分たち自身の背中をも押していく。根拠によって肯定されるのではなく、根拠もなく肯定していくことこそが、真に自分たちが意思の力で前進していくことへの原動力となる。

できるのか?それが自分に?

3rd LIVEではアニメ2期の文脈というパワーまで付与された同曲が披露される。『Yes!!』と答えられるのか、この先もそう答えていけるのか。「みんな」である私たちに課せられた人生の命題にして、倒すべき宿命の敵ですらあるように感じてしまう。この問いかけに対して、もっと親しみを持って前向きに付き合っていくことはできないのだろうか。

自己肯定の究極の本質は、自身の中に肯定の要素を見出すことではなく、何も持たずまた何者でもない真っ白な自分を肯定していくことにある。つまり「君が君であろうとしてるチカラ」。ゼロ地点の点として存在する『君のこころは輝いてるかい?』から始まった軌跡の延長上にある点が『勇気はどこに?君の胸に!』。

 

 

 

・君が君であろうとしてるチカラ

 

『勇気はどこに?君の胸に!』、アニメ2期EDテーマ曲。ということは、極端なことを言えば3rd LIVEのどのタイミングでぶつけられても一応の整合性が取れてしまう楽曲であるが故に、どこで来るのか読めず恐ろしい爆弾であるということ。11話の流れで来るのか、でも幕張ファンミで既にTVサイズはやっているし、でもあの振り付けを見る限りではトロッコを想定した振りのように思えるからアンコールで来るのか。若しくは2度歌う可能性も否定はできない。

 

とにかくだ、一切の自己否定を許さず完膚なきまでに肯定を叩きつけてくるこの曲を、泣いても笑っても3rdでAqoursと共に歌う未来が確定している。

心に嘘をつかずにこの曲を全力で歌うことができなかったら、ラブライブ!サンシャイン!!のオタクとして大切なものを失うかもしれない。きっと後悔する。それでもAqoursは何度でも失敗して良い、何度でも追いかけようって背中を叩いてくる。だからたとえ、無理だできねぇって心折れてボロ泣きして、クソダセェ姿晒しながらだって必死に歌うしかないのだ。きっと歌えずにライブを終えるよりは、その方がずっと良いはず。

 

 

 

だから僕らは がんばって挑戦だよね。