あきの忘備録

あきのの外部記憶装置

HAPPY PARTY TRAIN TOUR埼玉公演感想【前編】

 

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あきのです(*> ᴗ •*)ゞ

 

8/5,6の名古屋公演を皮切りに出発したHAPPY PARTY TRAIN TOURは、8/19,20の神戸公演を経て、国内最大規模のアニソンフェスも通過し、この夏を走り抜けたツアー集大成として、9/29,30の埼玉公演で終着駅を迎えました。

 

Aqoursの新しい旅は今まさに、私たち「みんな」と共に再出発を果たしたばかりですが、記憶と気持ちの整理の意味で、埼玉公演を振り返ってみたいと思います。

  

  

0. オープニング

17時の開演の直前の埼玉メットライフドーム。

半野外の不思議な形状の会場に入ると、会場内からドーム周辺の木々が風に揺れる景色が目に飛び込んで来ました。空から降りてくる夕暮れ時の湿った風が肌で感じられるような、屋内でありながら開放的なムード。

アリーナにはちょうど夕日が差し、場内に立ち込める蒸気が光の梯子となってオレンジ色に染まる光景には、思わず言葉を失いました。

若干入場が遅れる中で3万人もの観衆を飲み込んだドームは、慌ただしく人の群れが行き来する異様なテンションに包まれていました。

それは私が現地参戦した1stの横浜アリーナの緊迫感とも、2ndの名古屋メットライフドームのそれとも違う、まるでこれからライブではなくお祭りが始まるかのような空気感。

不安、期待、といった未知数のものに対する感情ではなく、もっと確信的な、これからとてつもないものが始まるのだ という確実な未来が約束されていたかのような。そんな興奮に包まれていました。

 

⚓️

 

開演前にBGMの曲が流れている中で、ステージ側の完全見切れ席からざわめきと歓声が。同じタイミングで両日共に同じざわめきが起こりましたが、あの時ステージ裏からAqours9人の円陣の掛け声が聴こえていたのだと、後から知りました。

9人の想いがひとつになった声が、舞台裏から壁もBGMも突き抜けて届いたっていう話。想像するだけで胸に来るものがありましたね。

 

 

  

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1. HAPPY PARTY TRAIN

オープニングのムービーで汽車が埼玉駅を通過し、ステージ中央が割れ、汽車に乗り込んだAqoursの堂々たる登場。間髪入れずにステージサイドから打ち上がる花火。

脳内ではあのMVの果南ちゃんの靴音が鳴り響いていて、でも現実にはステージ上に現れたAqoursが、嬉しそうにこちらに両手を振っている。MVの世界観はそのままで夢のように現実が動き出し、我々の心の準備などお構い無しに流れ出すイントロ。

 

---------そこから先の記憶が混濁していて、鮮明に映像が思い出せません。

 

ただ、初日の同曲の歌い出しで、すわわのソロパートの歌唱を あんちゃんが目を潤ませて(がんばれ!)って表情で見守っていたのを見てしまい、それだけが鮮明に脳裏に焼きついています。

ソロパートではつい、各メンバーを祈るような気持ちで見守ってしまいましたが、みんな自信に満ちた笑顔を見せてくれたのが嬉しかったですね。特に、りきゃこの表情。抜群にカッコ良かった。あいきゃんすわわのウィンクも、パチッて音がしそうなぐらい完璧で思わず見惚れました。

この夏の集大成としてのステージパフォーマンスとして、メンバーそれぞれが磨き上げてきたものが感覚として伝わってきて、いろんな想いが込み上げてくるようなライブでした。

ひとつひとつの歌詞に込められた思い入れが自分の中で物語となり、それらを束ねて感動に昇華してくれた彼女たちは、紛れもなくたくさんの人達の想いを乗せて走ってくれたのだと思います。全力でこの夏を走り抜けてくれた事に、今も感謝の気持ちで胸がいっぱいです。

⚓️

そしてやっぱりカメラワーク、良かったですよね。MVどおりのカットで見事に切り取られていたので、スタンド席の私でも ここぞ という所が見届けられて大満足&大感謝でした。あの功績を讃えてカメラワークを担当したスタッフの人に、めちゃめちゃ賞与はずんであげて欲しい。 

 

 

 

2. 届かない星だとしても/Pops heartで踊るんだもん!

とど星大好きなんですよ、泥臭くて、けなげで、あったかくて。

イントロからの "うううううううワンツーサンシャイン!!" って最高の跳びポイントで心の枷が外れて、観客の緊張もほぐれて「楽しもう!」って気持ちになると思いますし、2日目のPops heartも同じ役割でセトリの2曲目に登場してると思います。

"楽しい日はあっと言う間に終わるってことを いまはまだ言わないでいて" "夢のような瞬間がここにあるよ" なんて2曲目から歌われちゃったら、覚悟決めて楽しむしかないですよね...私ですか?お察しの通り、切なくてただただ泣いてました。 

 

 

 

3. 少女以上の恋がしたい

サビの部分の "つまんないよ" で人差し指を☝️「チッチッ」ってやるフリの時のあんちゃんが個人的にすっごく好きで、あんちゃん自身もあそこ気に入ってるんじゃないかな〜って勝手に思ってます。なんか、こう、さ。わかるでしょ?(語彙)

名古屋公演の記事では恥ずかしながら、同曲の凶暴なまでの可愛さと、少しだけ背伸びしたような、ちょっぴり大人びた少女像と、あの挑発的な態度と向き合う事ができず。心の底から無理になってしまったのですが、やっぱ無理でした。本当に頼むからAqoursちゃんには少女以上の恋をしないで頂きたい。お願いします。

 

 

 

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4. 夏への扉 Never end ver.

前曲の後半でステージから捌けた3人に気付いて「来るぞ...!!」って心の準備をしていた方は多かったようですが、私は少女以上で死んでいて準備できませんでした。

"Splash" のタイミングで場内が明転して、鮮烈な夏の幕開けを告げたハリケーンブロッサム。アリーナに放たれた水鉄砲の水を飲みたいだけの人生でした。

歌唱力の高さが遺憾無く発揮された長いソロパート、相当に難しい曲だと思うのですが生歌は圧巻でしたね。3人とも歌うますぎ...って圧倒されていたら、センターステージにひとりで立った小柄なあいにゃがパワフルなラップと共にダンスパフォーマンスでブチかましてるのが、もう凄すぎて。

もともとの彼女のイメージとかけ離れた方向性で、想像を遥かに超えた存在感を見せつけてくれた事が嬉しかったです。成長、というよりは新境地、といった感動がありました。

タオルではなくペンライトを回すのに変更もありましたが、コールもジャンプもあって夢のように楽しい時間でした。

 

 

 

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5. 真夏は誰のモノ?

今公演で最も鮮烈に記憶に残ったステージだったと感じている人は多いのではないでしょうか?例のアラビアンテイストの赤い太陽のドレスを身に纏い、センターステージに現れたインフェルノフェニックス。

照明の消えた会場が濃い赤とピンクのサイリウムカラーで染まり、高くせり上がったスクエア型のセンターステージは、まるで異空間に浮かぶ舞踏場のようでした。巨大な風船がアリーナの頭上をふわふわと彷徨う様子も、球体と正方形の対比が美しくより一層非現実感を高めていたと思います。思わず息を呑んで魅入ってしまうような、美しい光景がそこには広がっていました。

3万人の観衆の視線を釘付けにして、デュオ曲らしい掛け合いに合わせて妖艶に舞い踊る黒澤姉妹。そこには観客は存在せず、黒澤ダイヤ黒澤ルビィふたりだけしか存在しないような錯覚にすら陥りました。

あのふたりだけで完結した世界観はまさに "真夏は誰のモノ? あなたとわたしのモノにしたい" の歌詞を体現させるものであったと思います。

間奏パートのカメラワークで、ふたりの後方からの抜きの映像をぼやけさせて映していた所もたまらなかったですね。まるで真夏の炎天下の蜃気楼のような、白昼夢のようなムードを高めていたと思います。

ふたりのパフォーマンスに関しては言葉ではとても表現しれませんが、Cメロでの向かい合って掛け合うあのパート。特筆すべきはありしゃの表情芝居ですよね...もうね、「これが...女優...!!!!」と。ふりりんが上目遣いに目線を送る感じもまさに黒澤ルビィのそれでしたし、見てはいけないものを見ているような、若干の背徳感すら感じさせる演技だったと思います。ちょっと話が長くなりすぎてますね。

とにかく初日のふりりんの "オッレィ!!" が致死的な可愛さだったので、2日目は身構えていたら今度はありしゃが "オッレィ!!" などと言い始めたので私はもうだめでした。

 

 

黒澤姉妹?強いよね。序盤、中盤、終盤、隙がないと思うよ。 

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6. 地元愛 満タン☆サマーライフ

もぅマヂ無理。。 天使じゃんこんなの。

ステージから離れた人たちにも、「あぁ...スタンド席だったけど、良かった...」って思わせるような、スタンド席に地元愛をもたらしてくれたじもあいコンビでしたね。

あいきゃんしゅかしゅーは降誕祭と生誕祭の日に、自らが沼津に足を運んでお祝いをしたという正真正銘の地元愛コンビでしたが、しゅかしゅーの体現者ぶりはこれだけに止まらず。

来年の初夏に行われる3rdライブツアーが、まさかの同会場でも公演。"今度の夏もここで過ごそうよ" 歌詞が現実のものになりましたね。

全然ライブの感想の話してないですけど、ふたりの笑顔がただただ眩しく、ただただ感謝の気持ちしか感情の持ち合わせが無く。もう、曜アンドエンジェルがありえん尊くて終始泣いてました。

ありがとう...そしてありがとう。私からは以上です。

 ⚓️

MCで衣装の紹介をするじもあいコンビ、後ろ向きになると「虹、ありますぅ〜⤴︎」と背中にデザインされた虹🌈のモチーフを披露してくれましたが、あれはなんだったのでしょうね。

真夏の太陽をテーマにした楽曲と、夏の終わりの雨をテーマにした楽曲の狭間で、束の間の空に掛かる虹のような存在がじもあいだったのでしょうか。

ともあれ、「ゆめかわスポーティー」なお衣装も活発なイメージのふたりにはとってもお似合いで、うん。かわいかった。

 

 

 

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7.  夏の終わりの雨音が

無慈悲にもイントロのメロディが流れ始め、「何か始まるってことが、終わりに繋がるだなんて...」と続ける松浦果南。

夏の終わりが始まってしまった。

この曲が来たら夏が強制終了、会場はお通夜状態になり、誰もその場に立っている者はいない...という想像をしていたので、どうなってしまうのかと不安に思っていた帰来があったのですが。杞憂でしたね。

ちかなんのふたりがメインステージとセンターステージで離れて、個のパフォーマンスがスクリーンで一体化する演出がとても良かったですし、何と言っても最後のあんちゃんの台詞パート。

CD音源では「楽しかったね、夏...」思い出を引き摺るような、切ない余韻が強く残る印象であったこの曲が、ライブでは「楽しかったね!夏...!」という、悲しみを受け入れ、迷い無くいまの瞬間と向き合っていると感じるような台詞回しに変更されていたのが...!!

そして何と言っても、あの表情ですよね。物憂げでセンチメンタルな、泣きの表情芝居が来ると身構えていた所に、"あれ" ですよ..........(語彙力の限界)

最高にドラマチックでしたね。これぞ舞台女優・伊波杏樹の真価..........!!の瞬間でした。

 

⚓️

これまでのツアーのセトリに倣えば、幕間のアニメを挟んで次は恋アクが来るはずだが...と身構えていた所に、恋アクの衣装に身を包んだ9人が登場。

しかし様子がおかしい、照明も、音楽も、フォーメーションも恋アクのそれじゃない。これは・・・まさか・・・

 

 

 8. 未熟DREAMER 

もはや言葉必要無し。最高の上を行く最高でした。

 

2ndツアーはアニメ物語の力を借りず、"もうひとつのAqours" 自身の成長物語を見せる事がNext Stepのコンセプトのひとつだったと思います。しかしここで敢えての未熟DREAMER。

「楽しかったね、夏」からの流れで、アニメ劇中歌としてではなく "もうひとつのAqours" の夏を象徴する曲として登場した事は、素晴らしいサプライズでしたね。

夏祭りに参加したAqoursと、ファンと、そして沼津の方々と。「忘れられない輝き」を胸の中に抱いた、全ての人の心を揺さぶる最高の選曲でした。

 

 

 

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9. 恋になりたいAQUARIUM

これまでのライブで通算5回現地で見届けてきたこの曲ですが、未熟で衣装を見た瞬間に「嗚呼、またこの曲を聴く事ができるのだ...」という安堵にも似た深い感慨がありました。

二日目、私は神の恩恵を受けました。センターステージをほぼ正面に構えるスタンド席を与えられた私は、あの瞬間をこの目で捉える事を許されたのです。

もはや私から個の概念は消え、この曲を全身で受け止めるだけの器官と化し、とにかくただ、しゅかしゅーの全力の渡辺曜ちゃんを見届ける。私にあったのはそれだけでした。

手前の推しのセンター曲で、しかも会場に地鳴りのようなコールが起きるほどの盛り上がりを見せる曲で、ひたすら地蔵キメてるオタク。何なんだこいつって思われても仕方がないですが、何もしなかったし、できなかった。

その気になれば完璧なタイミングでサイリウムの色を変え、寸分違わぬ拍でコールを入れ、力の限りライブを盛り上げる事に徹する事もできたかもしれません。

ただ私は、無理して模範的な態度で周りに合わせてライブに臨むよりも、あの曲のライブを受けて自分の中に生まれる感情に、ただこの身を任せたかった。

大サビで会場中が青一色のサイリウムカラーに染まる中、ただひとりメインステージのセンターを歩む、その一歩一歩の挙動に3万人もの視線が集中する中で、その瞬間に己の全てを賭けて、全身全霊、全速全身で渡辺曜としてステージで生きようとするしゅかしゅーの姿を目に焼き付け、そして死にたかった。

個人的な主観に過ぎませんが、今までで一番泣ける恋アクでした。両日とも。

斉藤朱夏さんに心からの感謝と、この上ない賞賛と、身にあまる愛を。

 

⚓️

 

10. Daydream Warrior

のサイリウムの景色から一変して、会場がい光に包まれた光景は、Aqoursのライブの曲中では初めて見る景色で美しかった...

 わちゃわちゃとした楽しいMCからの流れで、あいきゃんのトーンを落とした声での「次の曲です。Daydream Warrior」即座にモードを切り替えるAqours。最高にカッコいいんですよね。

ライブverのイントロでシンセのメロディーが入る所からご褒美ですし、原曲のメロディーに入る所で背景のスクリーンに9人のシルエットが映るとこなんか、もう...ね。

この曲はもともとキックのアタックが強い音って言うのか、鳴りが良いって言うのか、他の曲と比べて音圧が凄くてライブだとブチ上がりますよね。音響とか音の作りに詳しい有識者の見解、需要ありますので誰か氏ログはよ。

この曲に関しては9人のクールな表情がめちゃくちゃにカッコ良くて痺れますし、「攻撃しなきゃ」のありしゃソロパートで拳を突き出すフリがすっごい好き。

そしてこの曲はダンスパフォーマンスに目を奪われがちですが、9人の歌唱力も素晴らしかった。Aqours楽曲としては低めのキーのメロディで、表現力を堪能できるソロパートは至高でしたし、喉からCD音源どころか完全にそれ以上でキメてくれましたね。特にCメロのふりりんきんちゃんすわわの所は圧巻でした (ブレイク部分の音に、あの伸びのあるボーカルがまた映えること。)

ふりりん「でも帰りたい あの日 出会いの日...」のパートは、CD音源のルビィちゃんよりも大人っぽくてクールな印象の歌声だったのですが、「こんなのルビィちゃんじゃない!」ってならない、圧倒的な説得力を持っていたのが感動的ですらありました。黒澤ルビィを全身で表現できているからこそ、"黒澤ルビィとしての降幡愛" の新境地が切り開かれた瞬間だったように思います。

あれこれ言いたい事は山ほどありますが、ダンスはやはり凄かったですよね。特にサビと、間奏のカットアップ部分のパートは何度も度肝を抜かれました。早くまたあいきゃんのキレまくりのダンスが見たいので円盤を.......

⚓️

きゃんしゅかがキレ過ぎているのでつい注視してしまいますが、他の7人もこの難易度のハードなダンスをこなして、9人でのパフォーマンスとして完成していること自体、冷静に考えたら尋常じゃない事のように思います。ダンス有識者の見解、需要ありますので誰か氏ログはよ。

 

 

 

11. スリリング・ワンウェイ

ブチ決まってましたね。

「私たち、輝きたい!!」のシャウトからコールの煽りに至るまで、あんちゃんがステージで生命力燃やして全力でオーディエンスと対峙する姿。もはやスクールアイドルとかそういう枠を超えて、Aqoursという革命の旗を掲げる旗手のようですらありました。

メインステージからセンターステージへと花道を疾走する9人の姿は、ミライへと突き進む強烈なエモーショナルを歌う歌詞と重なり、その駆動の力強さは今も鮮烈に目に焼きついています。

そして「マイ未来 トライ・トライ・トライライ ホンキ デ ハシレ」のコールでは、あの場、あの時間にこの身があることに溢れんばかりの喜びを感じました。ステージ上だけでなく会場中の誰もが、あの瞬間に全てを出し切とうと血を滾らせて "生きる熱さ" を感じられたのではないかと思います。

個人的に印象深かったのは、大サビ前のソロパートで「ギリギリだけどね 走る未来」を歌うあいきゃん。

今ツアーでは各メンバーが表情芝居にも力を入れて、表現の幅を見せてくれていたと思うのですが、この時のあいきゃんの表情はギルキスの時みたいな狙ってキメにいってると言うより、内から狂気が滲み出てくるようなイっちゃってる表情なのが、最高にゾクゾクしましたね。

からの、全渡辺曜ちゃん推しが固唾を飲んでその瞬間を迎えたであろう「感じたいだけさああああああああ!!!!!!」で無事に天寿を全ういたしました事をご報告いたします。その伸びやかな歌声は天に向かって突き上げたスカイブルーのサイリウムの頭上を通り抜け、半野外のドームを突き抜けて埼玉上空へと飛び去って行きました。しゅかしゅーはやってくれました。無限に朱夏.....しゅき..........。

 ⚓️

名古屋、神戸の二公演ではこのパートが 恋アク→デイドリ→スリワンの3曲で構成されていた事は皆さんご存知かとは思いますが、埼玉公演ではこのハードメニューに加えて未熟DREAMERが追加されているんですよね。成長したAqoursの挑戦はセトリにも現れています。体力的にも過酷な4曲目でのスリリング・ワンウェイ。熱くならないはずがありませんでした。

⚓️ 

このパートが終わると照明が暗転し、幕間のアニメが始まったところで一気に心の紐が解けてしまい、止め処なく流れる涙を抑える事ができませんでした。(そのため初日は幕間のアニメ全く見れておりません)

 

  

 

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12. P.S.の向こう側/近未来ハッピーエンド

P.S.の向こう側

ユニット楽曲のセトリは全く読めていなかったので、初日でこの曲のイントロが来た瞬間「そう来たか、是非もない」といった気持ちで覚悟を決めたのでした。

名古屋公演2日目では、予想だにしていなかったこの曲の登場で全く心の準備ができておらず、振り付けやステージ演出なども含めてうまく受け止める事ができなかったのでリベンジのつもりで臨みました。

 

...と全力で食らうつもりで身構えてはいたのですが、「P.S.の向こう側」という楽曲に関しては埼玉公演前にぺこさんの考察記事を読んでいたので、CYaRon!の3人が元気に歌い踊る姿を見るだけで感情が溢れて止まらなくなってしまいました。

 

 

「P.S.の向こう側」は、

ラブライブ!サンシャイン!!というプロジェクトが幕を閉じて数年後、「キャスト」が「キャラクター」へと言葉を送る様子を歌った歌ではないだろうか。

「P.S.の向こう側を考える」  ぺこにっき より引用

 

私はこの曲はCYaRon!の3人の "卒業後の友情関係を歌った歌詞" と、ぺこさんの解釈の "Aqoursとしての活動を終えたCYaRon!(キャスト)がキャラクターに向けての気持ちを歌った歌詞" の2面性があると考えておりまして、ライブ中はその両方の気持ちが交錯して入ってきてしまい、止め処なくエモに流されてしまいました。

 

CYaRon!や同曲がお好きな方には是非ご一読頂きたい記事です。

 

そしてスクリーンに映されたアニメーション映像では、歌詞には存在しない物語の続きが描かれるニクい演出が。手紙がポストに投函される所を見て、また涙が止まりませんでしたね。「ありがと。」はこっちの台詞なんじゃ......

  

⚓️

 

近未来ハッピーエンド 

2日目の近未来ハッピーエンドでは、みんなが笑顔で元気いっぱいになっちゃうような幸せなムードで会場が包まれましたね。CYaRon!ちゃんかわい過ぎるんじゃ......もはや語彙を失いただ「尊い.....」と魂が抜けている人の表情でオタク棒を振っていた気がします。魂が抜けていたので何も覚えていません。

海賊姿の3人がでっかい旗を振る様子は、CDのジャケットの可愛らしさとはうって変わって、会場中の観客のハートを根こそぎ奪っていく大海賊そのものでしたね。完全に制圧されました.......

同曲の最後の…でもそれはおまけだし とにかく 大事なのは 君のその恋だよ ぜったああああああああああい!!!!!」しゅかしゅーがあまりに曜ちゃんで、もう。感無量、でした。 

 

 

 

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13. LONELY TUNING/GALAXY HidE and SeeK

LONELY TUNING

初日に披露されたLONELY TUNINGは、デジタルなサウンドと光の演出が相まって、ドームの空間全体に音と光が広がっていく、壮大なスケールの多幸感を全身で感じる事ができました。

私はAZALEA楽曲のトランシーでキラキラしたサウンドが大好物なのですが、ヘッドフォンとドームの音響だと全く音の体感が違うんですよね。巨大なスピーカーから放たれる低音が空間を揺らす中で、全身の肌でAZALEAを浴びる幸福。そのデジタルなサウンドと相性抜群なすわわの堅い声質と、ありしゃの素直で清涼感のある歌声と、きんちゃんの伸びやかで温かみのある歌声が折り重なって、私も背中に羽が生えたような気持ちで昇天していました。

ブチ上がるというより、魂の浄化と言った方が正しいような無限の幸せをこの身に享受しておりましたので、本当に記憶がありません。

ただ唯一覚えている光景は、間奏でふと隣を見た瞬間に連番者も天を仰いでいたこと。スクリーンに映った高槻さんが左手でヘッドフォン抑えて、右手でスクラッチしてる風のフリが可愛かったこと。

ただのそれだけ。でもそれだけで私には充分でした。

 

⚓️

 

二日目 

ユニット楽曲は一期一会、恐らく今後二度とライブで披露される事はない。

その事を噛み締めながら二日間、これが最後という気持ちで向かい合って来ました。

思い入れのない曲など無い。けれどこの曲だけは特別。病むほどに惚れ込み、脳に焼き付くほど聴き込んできた。私にとって理屈じゃなく特別な一曲。

近未来ハッピーエンドの曜ちゃんの余韻に浸りたい気持ちを振り切り、背水の陣の如き心境で、暗転した場内でセンターステージに現れる彼女を待ちました。

 🌠

-----------遥か遠い宇宙から届く信号のような、あのメロディが近付いて来る。

光速で距離を超えてきたメロディが音圧を増し、空間を埋めるベース音。

二度打ち込まれたバスドラムの合図で、センターステージに白い光が落ちる。

 

 

終わりが始まってしまった。

 

 

 

GALAXY HidE and SeeK

 

真っ暗な会場の中央に浮かび上がった正方形のステージに、彼女の姿はありました。

白色のスポットライトに照らされる中、鍵盤が叩くメロディに合わせてたったひとりで可憐にその身を揺らす姿は、儚げで、あまりに孤独で。彼女ひとりで立つにはあまりに広大なサイリウムの銀河が、どうしようもなく眼前に横たわっていました。

「もしかして本当のわたしは 地球じゃないところで生まれたかも」

無機質なステージで彼女はひとり、歌い出します。センターステージを真向かいから見下ろす構図で見つめる私を他所に、彼女は続けます。

 「さみしかったずっと こころ通じ合う人はどこでしょう?」

悲しげな表情で、紡ぎ出す歌声が心情を吐露するも

 「 ah 迷路では ひとり」

ステージ上の彼女には、誰も手を差し伸べる事すらできません。

 

🌠 🌠 🌠

 

ココだよって誰かの声が聞こえる 優しいその声で 導いてください

 

「ココだよ」から始まるユニゾンで、ふたりの声が彼女を包みます。

会場のどこからともなくふたりの歌声が響いてきますが、メインステージを背にした彼女にはその姿を伺い知ることができません。

 

 それだけで わたしはこの星のことが とってもスキになれるみたい

 

どこにいるのかもわからない、それでも運命の相手から届く歌声が彼女を救うかのような、歌詞と連動した見事なステージ展開「とってもスキになれるみたい」の歌詞を、愛おしく噛みしめるかのように歌い上げる彼女の姿に、涙が止まりませんでした。

 

 はやく出会いましょう I'm calling calling you

 

🌠 🌠 🌠 

 

 「その人も私を探して旅してるはずだって なぜかわかるの」の歌詞で物語が動き出します。トロッコに乗ってサイリウムの銀河を旅してきたふたりは、センターステージへと辿り着きました。

 「見つけなきゃきっと こころ通じあう人よ待ってますか?」

彼女はふたりの姿を探してあてどなくセンターステージを彷徨いますが、ふたりとの出会いを果たす事ができません。

 「Ah 出口は」...

2回目のサビに入り3人で同じメロディをユニゾンしても、ふたりはステージの外側の観客に向かって歌唱を続けます。あれほどに近い距離にいても繋がり合うことができずにいる姿は、まるで黒澤ダイヤの過去の境遇と重なるようで...

 

 「ひろい世界 それは運命」
「かならず惹かれ合う かくれんぼの途中みたい」
「まーだだよ」とは おねがい言わないで」

 

出会いを待ち焦がれる彼女の、等身大の願いが解き放たれた瞬間。場内は眩い光に包まれ、幾重にも重なり合うシンセのメロディに合わせて光の柱が縦横無尽に突き抜けます。

 

 「あと一歩ですか? こころ通じ合う人が待ってますね

 「Ah 誰かは...

 
永遠とも思しき時間の中、待ち焦がれた瞬間。

彼女は慈しむような優しい笑顔で、ありったけの想いを込めて「 ♦️ ♦️ ♦️ 」と告げます

まるで銀河という宝箱の中から、とっておきの宝石をお披露目するかのように。

 

🌠 🌠 🌠

 

 「ココだよってあなたの声が聞こえる やさしいその声で 導いてください

ふたりとの出会いを果たした彼女は、弾けるような笑顔でステージを舞い踊ります。

そのはずだったと思います。感極まり涙で視界を失ってしまった私には、残念ながら何も思い出せません。ただ、ステージに集まった3人がぎゅっ てしていたこと、3人が出会えた喜びを、溢れんばかりの笑顔を振り撒いていた事だけが脳裏に焼きついています。


 「それだけで わたしはこの星のことが とってもスキになれるみたい

 

花道を駆けていく3人。涙が溢れてどうしようもなかった。

この時間が永遠に続いて欲しいと願ってしまった。終わりがある事の美しさを知っていても、終わりと向き合う事を受け入れられなかった。前を見る事ができなかった。

 

 「早く出会いましょう I'm calling calling you!ココだよってあなたの声が

 

落ちサビで時空が歪んだ。まるで終わって欲しくないという願いが、現実を変えてしまったかのようだった。咽び泣くしかなかった。

更にアウトロもループした時には、もうこれ以上何も望む事はないと思った。

 

アウトロが終わる頃、私はようやくメインステージに横並びに立つAZALEAの姿を目を向け、光の中で歓声を浴びる3人に、静かに拍手を贈りました。

 

🌠 🌠 🌠

 

 

 

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14. Guilty Eyes Fever/コワレヤスキ

Guilty Eyes Fever

初日はLONELY TUNINGのEDMなサウンドからの流れで、この曲。まさに天井知らずのブチ上がりのセトリでしたね。

バッチバチにカッコつけたギルキスの3人のパフォーマンス、最高にクールでした。

ステージに視線を釘付けにして魅入ってしまいたい気持ちと、音に任せてこの身を踊らせてしまいたい気持ちと、その両方に挟まれた葛藤で「なんで俺には体がひとつしかないんだ....」という苦悩でイントロを迎えた事を覚えています。

この曲は音と音の隙間がイイ感じに空いてて、歌唱の際の語尾の処理が堪能できる神曲だと思っているのですが、あいきゃんあいにゃのあの語尾の余韻の残し方ですよ。大変けしからん。スクールアイドルにしてはセクシーすぎるのではないでしょうか、鼻血出るかと思いましたよ。

そして何と言っても間奏パートでの3人のソロのダンスが華があって見所ですが、あいきゃんのキレッキレのソロパフォーマンスには思わず歓声を上げてしまいました。

このツアーでたったの3回しか披露されないこの曲の、あの瞬間にあいきゃんがどれだけ賭けて練習を積んできたのかを想像すると、わけもわからず泣けてくるぐらいのカッコよさでした。

また、あのパートは "Guilty" と "Get Down" のボーカルにスクラッチが入ってるのがめちゃくちゃカッコイイんですが、あの濁音の発音とスクラッチ音のザラついたノイズ感が絶妙にマッチしてるのがまた最高なんですよね。

からの間奏後のりきゃこのソロパート、これがまたガンギマリで史上最強に突き抜けてましたね。素で「は!?逢田さん歌うっま!!」ってなりましたし、このパートは裏で音がガンガン鳴ってるのに、ボーカルが冴えてて全然負けてないというか、むしろボーカルがガンガン前に出てきてる感じが。もう、最高のそれでした。

長くなりましたが、要するに一言でいうと ギルキス最高................。素直に堕天です。

 

😈

 

コワレヤスキ

前曲GALAXY HidE and SeeKで精神が崩壊していた私には、あまりに酷なセトリでした。

しかし余韻に浸る間もなく、歪んだギターの音と共に暗闇に浮かび上がる3人の姿。ラスボスの登場です。

Aqoursのメンバーと同一人物とは思えないような、凍てついた表情でスタンドマイク前に舞い降りた3人。「You're fragile」で会場の空気は瞬時に一変し、重厚なサウンドがドーム内を席捲。ダークな世界観が渦巻くギルキスの独壇場と化しました。

 

 「君はいつも恐れてる 微笑みながら 嫌われたくないキモチ それも解るよ」

まるで何かに取り憑かれたかのような声色でソロパートを歌い出すあいきゃん。同じギルキス楽曲と比べても明らかに入り込み方が違う。その歌詞はヨハネではなく津島善子の過去の境遇に沿っており、まるで小林愛香津島善子に向けて歌っているかのような不思議な感覚がありました。彼女を縛る鎖から解き放とうとするかのような、そんな彼女の姿がそこにはありました。

 

 「だからなにも言わないね 本当のことを ひとつ息を飲み込んでガマンしてるのは」

 いつもより抑えたトーンで寄り添うあいにゃ。小原鞠莉として歌唱しているはずなのに、その歌詞は小原鞠莉自身の過去を暗喩しているようでもあり、やはりどこかに鈴木愛奈の影を感じました。

 

 「もうやめて 私だけにそっとこころを見せなさい 泣きそうな目の君が好きよ 無防備に生きる不器用さもね」 

真っ直ぐで嘘のないりきゃこの歌声が続きます。この歌詞も1話の桜内梨子の境遇へ向けられているかのようで...ライブではそういった印象は無くありませんでしたが。弱さをも全て抱擁する深い愛を歌ったこのパートは、あらゆる人の胸を打ったと思います。

 

😈

 

私の主観ですが、二番以降で3人の歌唱が変わったように感じました。

一番ではまるで内に向けて問い掛けるかのような、感情が抑圧された雰囲気を感じたのですが、二番では外に向けて感情が解放されたかのような。曲への入り込み方がゾーンの域に達したかのような、そんな印象を持ちました。

 

 「さあいまは 私だけにすべて嘆きを見せなさい」

以降はもう、心に直に曲が入ってきてしまってだめでした。庇護と救済を歌う歌詞を、りきゃこにあんな風に歌われてしまっては。その場に立っているのがやっとでした。

ある意味、この曲は堕天解放された間奏のあいきゃんのシャウトを食らって死ぬ曲みたいな側面もあると思いますが、もう全部だめでした。

満を持して迎えた間奏パートでは、あいきゃんの闇夜を穿つ閃光のような張り詰めた叫びが炸裂し、魂が浄化された私は無事に成仏しました。

その後も繰り出される3人の、持てる真価を全て出し尽くすかのようなエモーショナルな歌唱、両手を広げて鬼気迫る表情でサビを歌い上げる姿に圧倒され、曲が終わった時には胸の中が伽藍堂になるほど全部燃え尽きてしまいました。

最高のステージをありがとう、ギルキス。またいつか会える日まで。

 

 

 

 

 

😈 後編につづく 😈

 

 

 

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