あきの忘備録

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ふりりんの凱旋トークショーの話

あきのです(*> ᴗ •*)ゞ

 

10月29日に諏訪東京理科大学の学校祭にて行われたゲストイベント「長野県凱旋 降幡愛のジモトーク!」に参加して参りました!!

 

 

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長野県の誇りである降幡愛さん初の凱旋イベント、しかもそれが地元(車で30 分圏内)で行われるとなれば、これは「おかえりなさい!」とお迎えするのが地元民の役目である...というか「おかえり!」って言ってあげたい。むしろ言わせて欲しい。と押し付けがましくも熱い想いを胸に、地元の仲間数人と共に乗り込みました。

 

台風の影響で雨が降り続き、日中でも気温は10度と肌寒い天気。しかし開演時間が近付くに連れて雨足も弱まってきており、これはもしかすると、もしかするのでは・・・?と俄然期待が高まります。

キャンパス内は人影が少ないようでしたが、イベントが行われる棟に着くとそこには入場待ちの長蛇の列が。開演時間は若干押しているようでしたが、身分証の提示と本人確認をひとりひとり徹底しており、運営委員さんの仕事ぶりにも好印象。

 

会場に入るとキャパ500人の講堂は立ち見客も入っており超満員。静かな学内の雰囲気とは打って変わり、講堂内は熱気と湿気と興奮に包まれた、イベント会場特有の雰囲気になっていました。

 

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※ 開演中以外でも講堂内は写真撮影禁止のため写真ありません

 

 

 

・オープニング

チケットに示された座席に着くと、そこは前から三列目ど真ん中。なんという近さ・・・この時ばかりは神の存在を確信。世界は祝福に包まれた。

開演を待つざわめきの中、ざわめきを掻き消すような元気な声でアナウンスが!この声聞いた事ある!!っていうかほぼ毎日聞いてる人の声だ!!

降幡さん(以下ふりりんと呼ばせて頂きます)のアナウンスで開演が告げられます。ふりりんから本日の司会進行を務める「みっちゃん」こと三浦一馬さんが紹介され、ステージには最初にみっちゃんが登壇。

「ふりりんに学生時代の呼び名を聞かれたのですが、打ち合わせなしでいきなり『みっちゃん』と呼ばれて戸惑っています」とステージに登場する前からMCとの距離を詰めてぶっこんで来るふりりん。 会場からも笑いが起こります。

更にみっちゃんから「なんと、雨が止みました!」と告げられ、こういうタイミングで雨が止むと大喜びする人種である私たちは大いに盛り上がります。

 

 

やってくれました、流石です。持ってます。天気すらも彼女の凱旋を歓迎してくれた所で、ふりりんがステージに登壇したのですが

は??え?なんか思ってたのと違う。すごい美人なんですけど!!!!小柄だし、いつも動きとかかわいいし、もっと可愛い系なの想像してたんだけど えっ えっ? ってなりました。「どうもーーー!!」って言いいながら、大きく円の軌道を描きながら拍手する芸人みたいなやつ(伝われ)やってくれて、うわー、いつも画面の向こうで見るやつだ。本物のふりりんだー!ってなりました。

 

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ふりりんと司会のみっちゃん。

 

「そういえば自己紹介してなかった。『長野県出身声優・降幡 愛』です!」という自己紹介でトークが始まります。コーナーに入る前にイベントではお約束の「地元の人!」「遠くから来た人!」「もっと遠くから来た人ー??」というやり取りでお客さんとの距離を縮めていきます。「さいたま!」と答えた人がアイマスクとマスクで顔面を武装しており、

 

 

「イジるなぁオマエ!?」とキレのある毒舌突っ込みを入れるふりりん。いいぞもっとやれ。ふりりんの毒舌は暴言にならない所がいいですよね、使い所を配慮してるのが伝わるし、声がかわいい。ここは北海道の千歳から来た人が優勝かと思いきや、まさかの北京から遠征して来られた方が全てをかっさらって行きました。

降幡さんの中学・高校時代はどんな感じでしたか?という話題でのエピソードは、ざっくり以下の通り。

 

・学生時代は以外と地味っ子だった

・中学、高校時代のあだ名は「あいぼう」

・高校時代はボランティア部に所属しており、保育士志望だった

・中学、高校時代は自転車通学で、冬は寒くて前髪が凍っていた

・長野の冬は、「寒い」というよりも「痛い」と感じる寒さ

 

 

 

①ジモトーーーーク!

「皆さんは何のくくりですか?」

「私たちは」

「「「ふりりん大好き芸人です!!」」」

のコーレスでコーナーがスタート。事前に募集していたお便りの質問に答えて、ふりりんが地元トークをしていきます。お便りが選ばれた人は挙手して、ステージのふたりとのコミュニケーションも楽しめるアットホームな雰囲気。お客さんと近い距離感でトークが行われました。 

事前に募集していたお便りの質問に答えるコーナーは、ざっくり以下の通り。

 

Q : これをやらなきゃ冬が始まらないってものはありますか?

A : 上京前はこたつを出したら冬って感じだったけど、今はなかなかそうもいかないのでコートを書います。コートを新調してプチ冬支度。

 

Q : ふりりんにとっておふくろの味といえば?

A : 肉じゃが。ふりりんのママは自慢じゃないけど料理上手。あとはお弁当が上手。上京してからは母親が作ってくれるお弁当のありがたみがわかるようになった。上京時にふりりんの「たまご焼きが食べたい」というリクエストに応えて、母親が作ってくれたお弁当を電車の中で食べて泣いてしまった。というエピソードを披露しつつ泣きそうになるふりりん。かわいい。

 

Q : ウィンタースポーツはしますか?

A : 小学校ではスケートを、中学校ではスキーを授業でやるので(長野県あるある)経験はあるものの、スケートは苦手で、スキーは初級〜中級の腕前とのこと。「スノボは未経験なのでやってみたい」と言おうとして「スケートボードやってみたいです...」「スノーボードだぁ!!」と思いっ切り言い間違えるふりりんがかわいい。また、「(スキー場の)リフトの乗り方とかできるよ!」と言って間髪入れずに座っている椅子で実演して見せるふりりんがかわいい。話しながら流れるように実演に至るテンポ感が、完全に芸人のそれ。

 

Q : 地元でオススメのお土産はありますか?

A : 「松本一本ねぎの佃煮!」と即答するふりりんに長野県民のニヤニヤが止まらない。あとはイナゴ。みっちゃんが打ち合わせの席でふりりんに「あるよ。」と言われてスッとイナゴの佃煮を差し出されたエピソードを披露し、初対面の司会者との距離を縮める心遣いにほっこり。ふりりん曰く、イナゴは話のネタになるからオススメ、との事。

某番組で虫を食べたら、すぐに「虫好きの声優」と呼ばれるようになってしまった、とプンプンしながら話すふりりんがかわいい。

松本一本ねぎ、下仁田ねぎのようなネームバリューこそありませんがコスパ最強で本当に美味いので、是非生で買ってみてほしい。

実際地元民もそんなに日常的には食べない。 

 

Q : 長野県でオススメスポットは?

A : 年始に帰郷した際に訪れた「ガラスの里」からの「いちご狩り」がオススメ。ガラスの里は体験工房があり、「トンボ玉」を作る体験ができるという職人らしいおすすめスポット。地元民ニヤニヤ。

↑諏訪湖畔にあるので、諏訪にお立ち寄りの際は是非。

 

諏訪近辺にいちご農園はここぐらいしかないので、恐らくここで確定。

 

Q : なかなか集中できなくて困っています、集中法はありますか?

A : 集中型なので、スッと切り替えて集中できるため特にないそう。リフレッシュ法は一人暮らしの時はイラストを描く事で、いまは弟と妹と3人暮らしなので、兄弟と話す事がリフレッシュになっているとのこと。

 

Q : 彼女にフられました

A : 「眼鏡取ってみたらいいよ!コンタクトにしな!!」とお客さんを勇気付ける場面も。お客さんのことよく見てるな〜って感心しましたし、ファンとの距離感が近くてあったかくて、ふりりんの人柄の良さが伝わるコーナーでした。

 

 

 

②ふりりんお絵かきですよ!

こちらのコーナーではスクリーンに表示されたお題に沿って、ふりりんがホワイトボードに60秒以内でお絵かき。くじ引きの抽選で選ばれたお客さんがステージに登壇し、ふりりんが描いた絵のお題を当てるというコーナー。当選者にはサイン色紙贈呈、うらやましさ。

このコーナーの機材の準備の間、ふりりんは「リハーサルちゃんとやったもんねー」などと自然に実行委員を労いつつ、当たり前のようにマイク無しの肉声でトークを繋ぐという対応力と気遣いを見せます。ふりりんめっちゃ声が通るので、最初マイク通してないの気付かなかった。

更に、指名されたお客さんがステージに登る際には「大丈夫?来れる?」と気遣ってくれたり、「私も緊張するな〜」と言って気持ちを寄せてくれたりと、お姉ちゃんらしい優しい一面も。こんなん絶対好きになるでしょ。

 

お題は以下の通り。

 

・君の名は。(諏訪湖が聖地として有名((実際には諏訪湖はモデルになっていない、と新海誠監督が自身のツイッターで発言していたらしいも、真偽は不明)))

・アルクマくん(信州PRキャラクターのゆるキャラ((新田恵海さんが公式応援団員を務めている)))

・真田幸村(信州を代表する戦国武将)

・イナゴ(長野県のソウルフード)

どれもお題があまりにも難しすぎるため、ふりりんもお客さんも「これは無理でしょ・・・」という雰囲気になる中、持ち時間をたっぷり余らせてさらっと描き上げ、圧倒的な画力を見せつけるふりりん。結果は4問中全問正解となりました(2問ほどヒントはありましたが)。ふりりんがニコ生等で絵を披露する場面はこれまで何度も見てきたとはいえ、たったの30秒ほどで、大きなホワイトボードに迷いなくペンを走らせる姿は圧巻でした。

なお、「真田幸村」というお題が回答者に厳しすぎたため、ヒントを出すシーンでは「政宗どのー!!」と言おうとしたふりりんが、うっかり「幸村どのー!!」と自分で答えを言ってしまうシーンも。ふりりん、そゆとこあるよね。思わずホワイトボードの影に隠れて恥ずかしがるふりりんが異常にかわいい。

 

 

 

③読み聞かせ

コーナー入れ替わりの転換の際に、「緊張するな〜」「(絵本の読み聞かせの披露が)初めてだ」「(盛り上がった空気の後で)やりづらいなぁ」とぼやいていたふりりんでしたが、読み聞かせのコーナーに入ると即座に役者モードに切り替えていた姿が、まさにプロ。職人。といった印象でした。

読み聞かせの絵本は「おばけのケーキ屋さん」。

美味しいケーキでみんなを驚かせるのが好き、という心優しいおばけと、お店に毎日遊びに来る女の子の心の交流を描いた、こころ温まるじーんと来る作品です。

 

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↑こちらのサイトで試し読みもできます。

 

あらすじ

おばけのケーキ屋さんは、自作の世界一美味しいケーキを食べさせてみんなビックリさせるのが大好き。


そんなおばけの元に小さな女の子がやってきます。


ちょっと不機嫌そうな女の子におばけは、早速ケーキを食べさせます。
「きっとおいしさにビックリするぞ」


しかし、女の子はおどろきません。


「おいしいけど、パパのつくるケーキと同じくらいかな」


これは負けてられないとおばけは女の子にこう言います。


「これから月にいちどケーキを食べにおいでよ」


それから長い年月おばけと女の子は楽しい時間を過ごします。


おしゃべりしたり、いっしょにケーキを作ったり。


それでも女の子のこたえはいつもこう。

「パパのつくるケーキと同じくらいおいしい」

やがて女の子が大人の女性へと成長し、


結婚して遠い町へ引っ越すためお別れの時を迎えます。


さいごにあの子へ、さいこうのケーキをわたそう。
結婚式は翌朝。
おばけはひっしにケーキを作ります。
女の子との楽しい日々を思い出しながら…。

 

先のコーナーの和気あいあいとした盛り上がりとは打って変わり、照明が落とされた会場。司会のみっちゃんも壇上から捌け、ステージ上ではスポットライトに照らされたふりりんだけが残りました。ほんの2〜3分前までは楽しい雰囲気を作り上げていたふりりんでしたが、そこはさすが声優・降幡愛。

ふりりんが一声発した途端に会場は絵本の世界観に包まれ、観客は身じろぎひとつせず、息を呑んで彼女の声に聞き入りました。

 おばけ(男の子)、女の子、ナレーションの3つの声を使い分けて読み聞かせるふりりん。「ケーキ屋の朝は早い」というモノローグが入る所にニヤッとしてしまうシーンもありましたが、ほんの短い物語の中でも役に入り込み、登場人物の感情で台詞を発していく様は今まで体験した事のない読み聞かせでした。読み聞かせと言うよりも、舞台上に物語が顕現しているかのような。

物語はフィクションでも、降幡愛の声から溢れる感情はあの場に確かに実在した感情であり、私たちの目や耳には紛れもなく生身の物語として届いたのです。

ふりりんの手元に設置されたカメラ映像がステージ上のスクリーンに映し出されていたので、私たちは絵本の絵や台詞を見ながら聞く事ができました。感情が入るシーンではふりりんは台詞通りには読まず、彼女が入り込んだキャラクターの中に生まれた感情そのままに、時にアドリブを交えて読み進めました。

椅子に座って机の上のマイクに向けて声を発していたふりりんでしたが、彼女の中に生まれた感情が抑えきれないかのように、時に手足を震わせて役に没入する姿はエモーショナルそのものでした。きっと彼女は声の演技をしている際の姿を見られるのは恥ずかしいのでしょうけれども、すまん。という気持ちもありつつ見惚れてしまいました。

 

読み聞かせ終盤、クライマックスシーンでは会場から鼻をすする声が聞こえて来たのも印象的でした。絵本の内容自体は心を打つような温かいストーリーであったとは言え、いい歳した大人が人前で涙するような物語であったとは断言できません。ふりりんの声の表現力が直で胸に響いたからこそだと思います。

終盤でふりりんが鼻をすするような場面があり、まさかな...とは思っていたのですが、読み聞かせが終わり温かい拍手に会場が包まれると、ふりりんは「泣いちゃったよ」「泣いちゃって噛んじゃったよ」と恥ずかしそうに告白していて、なんかもうその姿を見てもらい泣きしそうな気持ちでした。地方イベントのトークショーの、コーナー内の短い読み聞かせでもそこまで感情移入してやってくれたふりりんに、感謝と尊敬の念を抱かずにはいられませんでした。

 

読み聞かせ、最高だったんです。読み聞かせどころか、目の前で繰り広げられる舞台を見ているかのような感覚でした。声優・降幡愛のポテンシャルは凄いぞ。本当に。

 

 

 

終幕

コーナーが終わると、学校祭の実行委員の方から司会のみっちゃんとふりりんに花束の贈呈が行われました。最後の挨拶の前に会長さんの挨拶があったのですが、これがまた涙を誘うエピソードで。

 

「実は私はOBで社会人なのですが、実行委員だった頃からいつかこの講堂をいっぱいにできる企画をやりたいと思っていて、今日その夢が7年越しに叶いました」

 

という旨のお話を涙ながらにしていて、もう会場中の誰もが「・・・ラブライブじゃん」ってツッコミを入れるようなエピソードでした。普通に泣かされましたね。ふりりんとみっちゃんもその場の対応でスッと自然に会長さんにMCを譲ったり、泣きながら話す会長さんに「マジメか!」「がんばルビィ!」って突っ込み入れるあったかいふりりんがいたりで、なんなんだこれ・・・あったけぇよ・・・の連続でした。

 

この辺りからMCが全部エモ過ぎてもうだめでした、肝心のふりりんの挨拶のメモが全部は取れなかったので、要約して残しておきます。

 

 「今日は会いに来てくれてありがとう!みなさんのあったかい所が伝わってきました、スタッフも熱くて、雨の中今日もこんなに来てもらえるなんて思ってなかったです。もっと頑張らなきゃなって思います。」

「きっかけはラブライブ!サンシャイン!!で私の事を知ってもらった方が多いと思うんですけど、ひとりの声優として見てくれて、応援してくれて、みんなあったかいなと。今もちょっと泣きそうなんですけど...あー、泣いちゃう...。」

「個人でのイベントでこんなに人が来てくれるのが嬉しくて、地元でこうしてイベントができるのもとても嬉しいです。」

「声優・降幡愛として、もっと驚かせていきたい。まだまだ駆け出しだし、これから成長していく所を見せたいと思いますので、ついてきてくれますか?」

「ありがとう!またいつかお会いしましょう!帰りに長野観光してね、長野ほんとに良い所だから!」

 

これまで私が見てきたふりりんは、主に黒澤ルビィ役・降幡愛としてメディアやステージ上に立っている時の姿で、声優・降幡愛というひとりの人間としての姿や声に触れられる機会は決して多くはありませんでした。

そんな中で地元長野で行われたこのイベントでは、彼女のひとりの声優としての魅力や、素の人間としての魅力をたくさん知る事ができ、"彼女の今" の気持ちが、涙ながらに話してくれた最後のMCに詰まっていたような気がします。

彼女のステージ上での堂々としたカッコいい振る舞いや、お客さんや運営に対する細やかな気遣いや優しさ、またおっちょこちょいでかわいらしい一面など、新しい彼女の魅力を知る事ができ、これまで以上にふりりんの事が大好きになりました。

 

  

 

 

イベントでは恒例?のインスタライブの動画撮影もあり、会場の雰囲気からも神イベであった事がおわかり頂けるかと思います。

この動画撮影の際、司会のみっちゃんが観客席に来てお客さんと一緒に動画に映っていました。みっちゃんが私の座席の真後ろを通るタイミングがあったので、「キタキタ!!」と思って彼を捕まえて「みんなで一緒にふりりんに『おかえり』って言いたい」という希望を伝えてみました。彼は無言の笑顔で頷きステージに戻って行きました。

このイベントはふりりん初の凱旋だったので、イベントの冒頭で「おかえり」って言うのやるかなーって予想してたのですが、無かったので。司会者に絡むのは厄介かなと思いつつも、やっぱり何も無いのは寂しいし、地元民としては絶対に言ってあげたかったんです。

すると、その後の写真撮影の際にみっちゃんが「お客さんからの希望があったので、みんなで『おかえりー!』って言いましょう。『おかえり』って言うと口の形も笑顔になりますから。」と。その場の対応でやってくれたんです。

 

 

かくして私を含めた地元民の気持ちを、会場みんなでふりりんに伝える事ができたのでした。嬉しかったなー。

 

写真撮影の後でみっちゃんがこっちを見てドヤ顔してたので、みっちゃんーー!!!ありがとーーー!!!!あんたは最高だぜ!!!!腕持ってるぜ!!!!ってジェスチャーで伝えました。その時にふりりんとも目が合った気がするけど、目が合ったと思うのは私の自由なのでそう思う事にします。

 

 

こうして ふりりん初の凱旋イベントであるトークショーは、ありえん神イベとして幕を閉じたのでした。去り際まで笑顔で両手で手を振って捌けていったふりりん、ありえん可愛かったです。すっかりふりすこ民になってしまいました。

  

 

 

正直、わたし地元に全く思い入れとか無くて地元愛皆無だったんですけど、ふりりんと同郷というだけでこの土地のことがとってもスキになれたみたいです。

 

 

長野県の蕎麦屋でも、十割そばを出すお店はそんなに多くなかったりします。こんど長野のオタクと行ってみますね。

 

 

 

そんなこんなで長くなりましたが、ふりりんのお陰でちょっとだけ地元愛が芽生えたトークショーの話でした。

最後までお読みいただきありがとうございましたん!

「虹」を再考してみた話

ラブライブ!サンシャイン!!16話の感想考察を一度書いてはみたものの、やはり腑に落ちない点が多く残ったため再考してみる。

 

今回は引っ掛かりがあった部分のみピックアップして、キャラクターの心情とこれまでの経緯に寄せて考えてみたい。 

 

 

 

 

 

 

 

 

・二択では無かった 

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「あ"〜〜何かいいアイディア出て来ないかな〜も〜う〜!!」

と言っている千歌が考えているのは、「どちらかに出るべきか」という二択の選択肢の間での葛藤ではなく、両方のライブに出る方法。そもそも千歌の中には最初から「二択」という選択肢は無い。二択であれば「何かいいアイディア出て来ないかな〜」という言葉は出てこないはず。

 

 

 

・千歌と梨子の違い

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「気持ちはわかるけど、いつまでも悩んでる時間はないわ」

「だよね。梨子ちゃんはどっちが良いと思う?」

「そうね...ラブライブに出て輝きたい、輝いてみたい、ってスクールアイドル始めたけど」

「それができたのも、学校があったから。浦の星があったから」

「そうよね...」

「あーあ、なんで同じ日にあるんだろう。体がふたつあればなぁ」

「やっぱり選べない?」

「そりゃあね」 

「もうひとつだけ、方法はあるけど」

「本当!?」

「つまり私たちはひとりじゃない、9人いるってこと」

「9人?」

 

 

梨子が説明会と予備予選の両方でライブをする方法を説明するにあたり、まず最初に「ひとりじゃない」という言葉が出てきた。これは11話「友情ヨーソロー」のでの経験を強く印象付けるため。つまり「想いよひとつになれ」の事を指している。「なにかを掴む事でなにかを諦めない」の歌詞そのままに千歌に背中を押され、そして体現した梨子だからこそ「4人と5人に分かれてライブをする」という提案をした。

彼女は11話「友情ヨーソロー」でAqoursが自分抜きの8人でのライブでも予選を勝ち抜けた、という過去を経験している。だからこその、8人への信頼があっての言葉。

10話「シャイ煮」で「梨子ちゃん、ピアノコンクール出て欲しい」と、自分から梨子抜きの8人のAqoursで予備予選に出場する事を提案した千歌には、この時点では他に具体案が無かった以上、梨子の提案を受け入れる以外に道が無かった。

  

また、「それができたのも、学校があったから。浦の星があったから」という千歌の台詞については

「不思議だな。内浦に引っ越してきたときは、こんな未来が来るなんて思ってもみなかった」

「千歌ちゃんがいたからだね」

「それだけじゃないよ。ラブライブがあったから、μ'sがいたから、スクールアイドルがいたから、曜ちゃんと梨子ちゃんがいたから!」

 13話「サンシャイン!!」の予選のステージ前の、この2年生組の会話シーンと重ねた台詞であると思われる。千歌にとっての「いま」の輝きに繋がった出会いの中に、13話のライブの前には「浦の星女学院」の存在は無かった。それが予選の「MIRAI TICKET」のステージを経て、千歌の中で本当に学校が大切な存在になった事を示している。

 

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このシーンでは、千歌と梨子は「学校を救いたい」「ラブライブで輝きたい」「どちらかは選べない」という気持ちをお互いに再確認し笑いあっているが、千歌は「あーあ、なんで同じ日にあるんだろう。体がふたつあればなぁ」と非現実的な考え方をしているのに対して、梨子は「二手に分かれて4人と5人でライブに出る」という現実的な案を用意している。

つまり、両者はこの時点で同じ気持ちを共有してはいるが、ふたりが考える「Aqoursのあるべきカタチ」の在り方にズレがある。そう考えるとベランダと屋根の上、高さの違う位置からお互いが手を伸ばしあうこの構図と関係が合致する。1期2話に倣って捉えれば「手が届かない=奇跡が起こらない」という事であり、この話数のAパートの抽選会のシーンと同じく、このシーンでも「いまのAqoursでは奇跡は起こせない」という事を印象付ける目的があると考えられる。

 

 

 

・普通怪獣

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「本当に良かったのかなぁ」

「良くはない。けど、最善の策を取るしかない。私たちは奇跡は起こせないもの。この前のラブライブの予選の時も、学校の統廃合の時も」

「だから、その中で1番良いと思える方法で精一杯頑張る。」「よっ と」

「それが、私たちなんじゃないかって思う」

「そう...だね」 

 

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梨子のこのド正論な言葉に対しても、以前の千歌なら反論していたはず。14話では「本気で言ってるんだったら、私、梨子ちゃんのこと...軽蔑する」とまで言った彼女だ。しかし以前より少し成長して大人になった彼女は、この時の現状では最も正論なこの意見に対して「そう...だね」と止む無く同意するしかなかった。

 

梨子が「私たちは奇跡は起こせないもの」と身も蓋もないような発言をしている背景には、彼女自身が奇跡を起こせなかった背景がある。ピアノが弾けなくなるという挫折を経験し、転校して環境を変えてまでピアノと向き合おうとした。その上で2年生組の3人で海に潜った時も「海の音」を実際に聴くという奇跡は起きず、1期3話での2年生組のファーストライブの成功も、彼女達だけの力で起こした奇跡ではない。

1期1話では「東京から来たピアノが好きな少女」が千歌の目には「輝き」として映っていた。しかし梨子自身はピアノだけに打ち込んできた自分だからこそ、「ピアニスト」としてではない素の自分が、地味で普通で常識人であるという事を自覚している。

 

2期での彼女が「普通怪獣りこっぴー」としての立ち位置が強調されているのは、「普通怪獣ちかちー」が "普通" という枠を越えていく事との、その対比の対象としての役割が与えられているように思われる。

 

 

・会場がアウェー

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 Bパートの冒頭のシーンでモブの「凄い盛り上がりだねー」の台詞に続いて梨子が「いま前半が終わったって」と言っている所から想像されるのは、前半を終えた会場では既に観客の熱が上がり、会場の空気が温まっている状態であった事。

 

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これを踏まえると、ステージ上のAqours5人を迎えた真っ暗で静まり返った会場とは大きなギャップがある。浦女の生徒や町の人たちの応援が無い、完全なるアウェー。

 

 

 

・5人の不安

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予備予選出番前、泣きそうになるルビィに対して「大丈夫。花丸ちゃんも言ってたよ、『練習通りにやれば、問題ないずら。』」と声をかける曜。ここでルビィが不安に思っている事は恐らく、「5人のAqoursで自分がセンターに立つ事」「その5人で勝てるのか」「本当にAqoursは二手に分かれて良かったのか」。

「二手に分かれて4人と5人ずつでライブをする」という提案を受けた時、1年生組は「でも」「それでAqoursと言えるの?」「ずら」と不安を口にしている。これまでの経歴で考えても1年生組は2,3年生組と異なり、少人数でステージに立った経験がない。この事からも1年生組には「二手に分かれたAqours」に対して強い不安や疑念がある事が推測される。

 

 

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ライブの直前で千歌は「さあ、行きますわよ!」と言うダイヤに背中を押される形で階段へ一歩を踏み出し、「次のステージに向けて!」と返している。4人の笑顔を見るまでは千歌も不安だったのだろう。

これまで「輝きたい!」という衝動だけで突っ走ってきた千歌だが、2期では少し大人になり1期よりも周りを見るようになっている印象がある。今の彼女はメンバー全員の気持ちがひとつにならなければ前に進めない、奇跡は起こせない、と察しているからこそ、全員の気持ちを確かめられるまでは一歩を踏み出せなかった。

 

 

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これは伊波杏樹さんが以前に話していた「Aqoursのお披露目のライブの時に、ステージの最前に立つのが怖くて仕方がなかったけどメンバーの目を見たら『いける!』って思った。」という旨のエピソードにも通じている。

 

 

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更にこのシーンの比較対象として、11話「友情ヨーソロー」での千歌はライブ前に「さあ行こう!ラブライブに向けて!私たちの第一歩に向けて!」具体的にAqoursとしての内的な目標を掲げて先導している。

対する16話のライブ前のシーンでは、「次のステージに向けて!」目標の対象が語られていない。つまり、これは「5人で立つ予備予選のステージ」が「私たち=Aqours9人」にとっての内的な前進には繋がらない事を意味している。

 

この事から推測すると、千歌は予備予選の後に説明会に向かう最短ルートを事前にメンバーに説明しなかったのは意図的ではなく、恐らく言い出せなかったのだ。全員の笑顔を確認し、想いがひとつになった事を確認して初めて彼女は突っ走れる。

 

 

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そう考えれば予備予選のライブ直後、千歌が吹っ切れたようにAqoursを先導して突っ走って行けた事とも辻褄が合う。

 

 

 

・4人の動機

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鞠莉の勘違いしないように!」という台詞は、1期3話でダイヤが言った「これは今までのスクールアイドルの努力と、町の人たちの善意があっての成功ですわ。勘違いしないように!」の略。つまり、「浦女の生徒と町の人たちの応援がないこのステージで、私たち抜きで勝てるわけがないでしょ」というニュアンスで捉える事もできる。

 

 

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そして1期3話では「勘違いしないように!」と言うダイヤに対して、千歌はわかってます。でも、でもただ見てるだけじゃ始まらないって!上手く言えないけど...今しかない、瞬間だから!と返している。

時系列的に説明会よりも予備予選の方が先にライブが始まる以上、「今しかない、瞬間」に4人が何もせず、ただライブの時間を待っている事ができなかったのは当然。と捉えれば4人が突然予備予選に合流した事も辻褄が合う。

 

 

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「やっぱり、私たちはひとつじゃなきゃね」

かつて2年前にAqoursを自らの手で解散させた過去を持つ果南だからこその言葉。

そもそも9人でライブをするべくして作られた曲、振り付け、歌詞であったはずの「MY舞☆TONIGHT」が、5人ではその真価を発揮できるはずもなかった。「いま小さく燃えてる まだ小さな焔が ひとつになれば 奇跡が生まれの歌詞にも表れているように、Aqoursがひとつにならなければ奇跡は生まれないのだ。

 

 

 

・千歌達が黙っていた理由 

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ステージ上に9人が揃っても、全員の笑顔を見るまで千歌が笑顔にならなかったのは、その瞬間まで彼女の中に不安があったから。その正体とは「4人と5人に分かれてライブをする」という不本意ながら現実的な妥協案が通ってしまったものの、「本当にこれで良かったのかな」という不安。

千歌はリーダーとしてAqoursを引っ張って行こうと必死で背伸びをしている。2期で彼女が屋根の上や鉄棒の上、階段の上など、ひとりだけ不自然に高い所に居るのは目線を上げて高い視点から物事を考えている暗喩。普通怪獣ながらもリーダーであろうとして背伸びしている現れであり、本心では不安を抱えている。ED曲の「勇気はどこに?君の胸に!」の歌詞にもあるように「ほんとは怖いよ」が本音だと推測される。

 

以前より成長している千歌だからこそ、自分ひとりが突っ走っても奇跡=(不可能を可能にする事) は起こせない事を彼女は知っている。9人の気持ちがひとつにならなければ奇跡は起こせない。

だからこそ千歌は、9人全員が「Aqoursは9人でこそAqours」という強い気持ちを共有できていなかったため、「予備予選と説明会の両方に9人で出るという時間的に非現実的な案」=「奇跡を起こすこと」を全員の前で言い出せなかった。

上記の推論の根拠として、このシーンで流れている劇伴の曲名は「素直になれなくて」。

 

 

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千歌が9人全員の気持ちがひとつになったのを初めて確認出来たのが、予備予選のステージに全員が揃い、全員の表情を見た瞬間。だからこそライブ後に初めて1,3年生組に「説明会も間に合わせて9人でライブをする」という事を伝えられたのだ。

 

 

 

・Aqoursのあるべきカタチ

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厳密には千歌は言葉では「さあ行くよ!!」としか伝えておらず、6人に対して詳細を説明はしていない。Aqoursの全員が「9人である事」を望んで行動した時点で気持ちはひとつになっているため、言葉必要無し。

ここでの劇版が「輝きへの階段」である時点で細かい説明は不要、考えるより前に進めというシーンである事が強調されている。

 

 

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回想シーンの千歌の「道がある!」は、「MY舞☆TONIGHT」の「このセカイはいつも 諦めない心に答えじゃなく 道を探す手掛かりをくれるから 最後まで強気で行こう」の歌詞そのまま。確実に間に合う道筋や手段という答えが出なくとも、細かい事抜きにして衝動で突っ走る。というAqoursのあるべき姿の象徴。

 

 

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梨子の「そっか、これだったんだ...」の台詞から分かるように、千歌は梨子にすら自分の案の全貌を伝えていない。全てを理解していたのは言葉が無くても千歌の考えがわかる曜のみ。

 

 

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初めは千歌が先頭に立って先導し

 

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急いで先走るあまり、誰かが出遅れても

 

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全員が揃うのを待つ。9人で間に合わなければ意味が無い。

 

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9人が前に進むペースがバラバラでも、迷っても、雨が降っても

 

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奇跡が起こせると信じて走り続ければ

 

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奇跡は起こせる、虹も掛かる。

 

 

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時には誰かが手を引っ張り

 

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最終的には9人揃って駆け抜けていく。それがAqoursのあるべきカタチ。

 

このカットが「君のこころは輝いてるかい?」の「Yes!!と答えるさ」のパートに当てがわれている事の説得力。

 

 

 

・虹とは  

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「太陽=ラブライブ」を追い掛けてきたAqoursが「虹」と出会えたのは、これまで「輝き=太陽」を目指してひた走ってきた彼女達が、初めて太陽と真逆の方角を目指して走ったから。つまり、初めて太陽以外の輝きを目指してAqoursが駆け出した事を意味する。

16話ラストシーンの千歌の「だから行くよ、こころが輝く方へ!」という言葉の真意とは、Aqoursが追いかける輝きが「太陽」だけではなくなったという事。「虹」もまたひとつの「輝き」の象徴であり、ラブライブの象徴として存在した「太陽」だけでなく、「学校」や「みんな」の象徴として登場した「虹」もまた、Aqoursが目指すべき「輝き」のひとつとなった。

「こころが輝く方」へ「ハートの磁石を握って走る」事こそが、Aqoursを突き動かす純粋な心の推進力であり、またその方角を太陽だけに限定しない事こそが、今後のAqoursが目指す道筋への無限の可能性を示しているのだ。

 

 

 

 

 

・最後に

 

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いつきちゃんがAqoursの衣装を持っていますが、恐らく みと姉としま姉が届けてくれたのでしょうね。なんだかんだ言って大人の世話になっている千歌ちゃん達、やっぱり子供なんですね。可愛らしいかよ。

 

 

 

さて、今回の考察から展望してみると、Aqoursの輝きの物語が今後は廃校問題やラブライブだけに止まらず、更なる広がりをもって彼女達だけの道を突き進む事になるであろう、という展開が見えてきました。17話は待望の黒澤ダイヤお当番回になりそうですし、先がまた楽しみですね。

 

今回の記事では、再度自分なりに16話を洗い直してみましたが、如何でしたでしょうか。私の捉え方が全て正しいとは思っておりませんので、違う考えをお持ちの方の意見もお聞きしたいです。

では、また17話の記事でお会いしましょう。

「虹」について考えてみた話

あきのです(*> ᴗ •*)ゞ

 

ラブライブ!サンシャイン!!2期序盤の山となるであろう、待望の3話がついに放送されましたね。

 

皆様がどのような感想を持たれたかわかりませんが、Aqoursの活動をずっと追いかけてきた人であれば、特にラストのシーンでは感動した話数であったかと思います。

1,2話と比較すると、展開を詰め込んできた感がありますね...という事は、受け取り手の理解力に委ねて省略している部分がたくさんあるはずです。見落としている部分を確認する意味も含めて感想、考察を書いてみようと思います。

 

 

 

 

 

・アバン

アバンでは恒例の「前回のラブライブ!サンシャイン!!」のあらすじ振り返りを省略して、のっけから本編に入ります。2話のラストで鞠莉ちゃんに届いた不穏な着信。その正体は「学校説明会が延期になり、ラブライブの予備予選と日程が重なってしまう」という事件を告げるものでした。

 

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浮き足立っている千歌ちゃん。

目に映っている世界と現実とのギャップが浮き彫りになります。Aqoursは絆とチームワークの成長を果たし内的に前進するも、またしても外的な問題が彼女達の前に立ち塞がりました。

 

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ふたりが千歌ちゃんと視聴者にもわかるように概要を伝えます

 

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屋根から落っこちる千歌ちゃん。

理想から現実への転落。1話冒頭でも彼女はベッドから落ちていましたね。

 

 

 

・ALL or NOTHING

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「あぁ〜〜ごちゃごちゃごちゃごちゃしてきましたわぁ〜!!」

お、もしかしておねぃちゃあ地図が読めないのです?奇遇ですね、私も地図が読めません。ですので具体的な動線の考察は他の方にお任せします!

雨で道路の補修が必要になるとアクセスに重大な支障が出る、バスと電車の本数も少なく交通ルートが限られている、という問題は内浦らしい現実感のある壁ですね。山奥の特設会場と学校、ふたつの点を結ぶ線を模索する9人。

 

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「と・に・か・く、ALL or NOTHING だと、お考え下っさい! 」

大人たちをねじ伏せて現実を変えるためには、大人の力を借りる事はできない。理事長として責任のある立場にいる彼女だからこその言葉ですね。「なにかを掴む事でなにかを諦めない」とは真逆ですが、二者択一を迫られる中での苦悩が描かれたAパートを象徴するようなセリフだったので強く印象に残っています。

 

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あら^〜うへへっへへへへ〜〜〜〜〜〜いいゾ〜〜〜〜〜〜おほほほ〜〜〜

陸路も空路もだめなら海路を使おう!と考えたようですが、どんどん現実味から離れていきます。

 

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「ラブライブ」と「学校説明会」の一挙両得ができる唯一の方法は、予備予選のステージの順番を決める抽選で1番目を引き当てること。おねいちゃんを押し退けてグイグイ前に出てくるルビィちゃん、激熱です。

 

 

・奇跡は起こらない 

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自らの不幸属性、運の悪さを省みず矢面に立とうとする善子ちゃんの姿、めちゃ良かったです.......他の人が自分から前に出たがらない場面で一歩前に踏み出す所がいかにも、優しい善子ちゃんらしくて、ね。すごいこのシーン好きです。

花丸ちゃんが背中を押す所もいいですね、背中じゃなくておしりですけど。花丸ちゃんの手により、善子ちゃんがじゃんけんで勝つという "奇跡" 人の意思の介在により起こります。しかし逆を言えば、彼女に自力での勝ちはありえませんでした。

 

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8人の希望を一身に背負い、審判の時を迎えるヨハネ。

 

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しかし盛大にズッコケる8人。9人の願いがひとつになっても、神から奇跡は与えられなかったのです。なんたる無常。しかし不死鳥の如く何度でも蘇る翼をAqoursは持っています、善子ちゃんがここでは落ち込んでないのがせめてもの救いです。

 

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「こうなった以上、本気で考えなきゃいけないね」「『説明会』か『ラブライブ』なのか」

「どっちかを選べってこと?」「そうするしかありません」

「そうなったら説明会ね」「学校を見捨てるわけにはいかないもんね」「それは...そうだけど」

「いま必要なのは入学希望者を集める事。効果的なのは、ラブライブではありませんか?」

「たくさんの人に見てもらえるし」「注目されるし」「それもそうずら」

「じゃあどうすんのよぉ?」

 

抽選でステージの順番の1番目から漏れた今、ついにこの問題が二者択一を迫る非情な現実となり、Aqoursの前に立ち塞がります。「やるべき事」がどちらかなのを問われるも、どちらかを選択する事が誰もできません。これまで「やりたい事」と向き合ってきたAqoursでしたが、「やるべき事」を選択するのは何かを犠牲にする事でもあり、それを選択するのは酷な事でした。

このシーンの台詞には彼女たちのグループ内での立ち位置や性質が現れており、後のAqours二分化の際にどちらのライブを担当するのかという動機が見て取れます。

 

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「だって、どっちも大切だもん。どっちも...とても。」

どちらを選ぶべきかを問い掛けたのは果南ちゃんでしたが、8人は千歌ちゃんに向けて言葉を伝えます。しかし9人の意思はまとまらず、投げられた言葉は宙に浮いたまま。リーダーであるが故の孤独を表すかのようなスポットライトが千歌ちゃんひとりを照らし出します。

 

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屋根の上でひとり悩みふける千歌ちゃん。彼女が高い場所にいるのは輝きに近付きたい気持ちの表れでしょうか、それともリーダーとして高い目線で、背伸びして物事を考えようとしている事の表れでしょうか。

1話では鉄棒の上、2話では階段の上、そして屋根の上から。高い場所からみんなに想いを伝えるシーンに共通するのは、彼女がリーダーとしての立場にいる時です。

 

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そんな所に声をかける梨子ちゃんに、自身の胸中を打ち明ける千歌ちゃん。

「それができたのも、学校があったから。浦の星があったから。」

という彼女の言葉が思いもよらないものだったので、私はとても驚きました。その発想ができる事に成長を感じましたし、千歌ちゃんにとってどれだけ学校が大切であるかが伝わってきます。

千歌ちゃんの方から力なく差し出された手は、彼女の助けを求める声のようでした。それを見て手を差し伸べる梨子ちゃん。手を伸ばし合うふたりですが、当然その距離を越えて手を取り合うことはできません。しかし、お互いの気持ちを再確認したかのように、ふたりは当たり前のことに笑い合います。

1期2話のように距離を超える奇跡は起こらない。

ふたりが考えている物事の目線の高さが違うからでしょうか、それともお互いの思い描く理想のカタチが違うからでしょうか。解釈を固めるには至っていませんが、少なからずふたりの差異が描かれたシーンであったと思います。

 

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梨子ちゃん「もうひとつだけ方法はあるけど」の言葉を受けて、慌てて屋根から落ちそうになる千歌ちゃん。ですが今の彼女には現実が見えているからでしょうか、そこから落ちる事はありません。

「つまり私たちはひとりじゃない。9人いるってこと。」「9人?」

のやり取りからは、千歌ちゃんがリーダーとしてひとりで背負おうとしてしまっている事に気付いた、梨子ちゃんの優しさを感じます。

 

 

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4人と5人の二手に別れて両方参加する、という提案をするふたりですが、「それでAqoursといえるの?」「それに、5人で予選を突破できるかわからないデェス」という言葉が重くのしかかります。

 

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「私たちは奇跡は起こせないもの」と、ベストよりもベターな選択をした自分たちを前向きに捉える梨子ちゃん。しかし相槌を打つ千歌ちゃんの声は腑に落ちていないようです。

2期1話で9人で心をひとつにしてキセキを起こす事を誓った後ですが、梨子ちゃんは地に足がついた建設的な道筋を話します。違和感のあるシーンです。

 

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しかし梨子ちゃんは正攻法を肯定する言葉とは裏腹に、道を逸れて道なき道を進んでいきます。

「みかん?もうこんなに実ってるんだ」「そりゃあ、内浦のみかんは美味しくて有名だもんね」「あ...みかん!みかんだよ!!」

という何だか噛み合ってない、リアルなゆるい日常感のある会話。曜ちゃんの当たり障りのない返しが千歌ちゃんの耳に全く入って無さそうな所、絶妙な空気感で見事だと思います。

話は逸れますが、私はこの美しい夕陽の景色を背に話す3人のシーンが大好きです。

 

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「みっかーーーん!!!!」

ふたりも視聴者も置いてけぼりで繰り出される突然のみかん🍊

 

 

 

・やっぱり、私達はひとつじゃなきゃきゃね! 

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Aパートを終えると場面は変わって学校説明会の会場に。むっちゃん達が千歌ちゃん達に代わって盛り上げてくれています。泣ける。

 

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場面は変わり、みと姉としま姉が軽トラで駆けつけたのは予備予選会場。

 

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「ルビィ、ずっとずっと思ってたんだ。お姉ちゃん、絶対似合うのにって」

2期2話の曜ちゃんルビィちゃんが裁縫が得意である事を知っていた点、そしてこの台詞で線が繋げられませんかね。1期9話未熟DREAMERで衣装製作にルビィちゃんが関わっていたのであろうと私は想像しています。

「もちろん、自慢の妹ですわ」という言葉からは、あの話数のラストシーンの「親愛なるお姉ちゃん、ようこそAqoursへ」が思い起こされます。妹を「不肖」ではなく「自慢」と呼ぶお姉ちゃん。

 

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強くなったルビィちゃん。いい表情です。

 

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「次のステージに向けて!」

先に一歩を踏み出して、振り向いて声を掛ける千歌ちゃん。

 

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5人で立つステージの広さ。センターに立つのはルビィちゃん。

 

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あまりに広く真っ暗な客席、歓声も無く聞こえるのはまばらな拍手。「町の人たちの善意」という1期3話の言葉を思い出したシーンでした。

 

不安の色を隠せない5人。

 

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「勘違いしないように!」

 

 

 

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「やっぱり、私たちはひとつじゃなきゃね!」

 

1期3話を想起させてからの「勘違いしないように!」に続いて、あの表情を見せてからのダイヤ様目線でのカメラアングル、4人の登場。完ッ璧にキマってましたね。多角度からのカット、視点の変化、目線の誘導、BGM、全てが完璧なシーンだったと思います。

 

しかしここで問題なのは、4人が学校説明会でのライブを放棄して予備予選に現れたという事です。

なぜ衣装が9人分用意されていたのか に関しては、奇跡が起こる方に賭けてルビィちゃんが用意していたとしか言い様がないので割愛。そんなつまんない事言う人はいないでしょうけれども。

 

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「さあ、やるよ!」の言葉を受けて、9人の中で最後に笑顔を見せる千歌ちゃん。ステージ上に立った5人の表情に笑顔が無かった所にも、やはりAqoursは9人でこそAqoursなんだという事を感じました。

 

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なぜ即座に9人でフォーメーションが組めるのかって?つまんねぇ事言うなよ、黒澤姉妹ダブルセンターが見れるんだから最高なんだよ。

見事に2話2話の伏線の通り、お琴のサウンドを取り入れた和テイストなロック曲になりましたね。「この世界はいつも 諦めない心に 答えじゃなく 道を探す 手がかりをくれるから」の歌詞がすごく好きです。与えられるのは手がかりで、答えを出すのは自分っていう所がすごくラブライブっぽいですよね。

ライブでの盛り上がりが期待できそうな曲調でコーレスもありますし、ライブでまた化けそうな楽曲です。

衣装もまたこれまでのAqoursのイメージとは一線を画す、花魁みたいなセクシーで大人な雰囲気ですよね。オトナで強気なAqoursちゃん、また新たな魅力を見せてくれそうで楽しみです。

 

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「君のこころは輝いてるかい?」のステージの太陽モチーフみたいなカットですね、「焔」でしょうか。

 

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ライブを終えても、歓声が上がるまではこの表情なのがまた。

 

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観客の反応よりも、この表情を見て安心感を覚えました。あ、やったんだな...という気持ち。きっと5人だけのパフォーマンスでは、予備予選を勝ち上がる事はできなかったでしょう。でもきっと9人なら大丈夫だったはず。

 

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「さあ行くよ!」

「ここからが勝負よ!」

「花丸ちゃん達、大丈夫?」

 

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「どういうことですのー!?」

驚き戸惑う6人ですが、9人が揃ったAqoursは最強なのでリーダーは有無を言わさずガンガン引っ張って行きます。「いける!」ってなった時の千歌ちゃんは強いですね。

可能性の有無に関わらず、前に進まなければ奇跡は起こりません。

 

 

 

・虹 

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全員がスカイブルーの無地のTシャツなの、良きです。

まだ真っさらで、何もない自分たちを象徴しているかのようで。その彼女たちが奇跡を信じて一心不乱に駆け抜けていく。先ほどのステージの観客席にはAqoursを待っている人はいませんでした。でも今は違います。彼女たちを待つ学校のみんなや、学校説明会のお客さん、応援してくれている人たちのために。そして自分たちのために。

アンコール、なんですよね

彼女たちはもう一度歌うために駆けて行きます。"みんな" の元へ。

 

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運転席に座るのは果南ちゃん。よしみちゃんとむっちゃんの力を借りて出発を果たします。このふたりは作中では "みんな" の象徴としてメタ的な役割を与えられています。つまり...

 

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こういう事ですね。

Aqours 2nd LIVE TOURのアンコールムービーの "みんな" の声を燃料にして次の駅へと再出発する、そのストーリーと重なりませんかね。HAPPY PARTY TRAINが走った軌跡は虹のレールになります!虹です!!

ここは理屈じゃないと思うので強引に続けます。

 

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「取れ ちゃ った...」

HAPPY PARTY TRAIN TOURのオープニングムービーでは、限界速度を超えた汽車は赤信号を無視して暴走を続け、名古屋駅も神戸駅も埼玉駅をも通過しました。走り出したAqoursを止める事は誰にもできないのです、勿論彼女たち自身でも。つまり...

 

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こういう事ですね。(察してください)

壊れた操縦レバーはラブライブ!のこれまでの在り方をぶち壊して、新たな道を突き進むAqoursを象徴しているかのようです。地図に記されていた道路のルートではなく、彼女たちが見付けた彼女たちだけの道を爆走していく。まさにAqoursの物語そのもの。

 

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やがて雨が降り出し、9人にも疲れが見え始め表情や言葉にも曇りが見えます。彼女たちが不安を口にした事で雨が降ったのかもしれません。

先陣を切って走り始めた千歌ちゃんですが、いつの間にか最後尾を走っています。2期1話で遅刻して来た姿とも重なります。リーダーと言えど常に完璧ではないという事なのか、Aqoursの輝きを追いかける私たち視聴者の目線で「自分にも奇跡は起こせる」という事を印象付けるためでしょうか。

 

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「奇跡は、起こるのかな」

「あたし、思うんだ。奇跡を最初から起こそうなんて人、いないと思う」

「ただ一生懸命、夢中になって、何かをしようとしている、なんとかしたい、何かを変えたい。それだけの事かもしれない」

 

「だから」

 

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「起こせるよ奇跡。私たちにも!」

「起こるかな、奇跡」

「起こるよ」

「だって」

「だって」

 

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「虹がかかったもん!」

 

 

 

 

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1stシングル「君のこころは輝いてるかい?」発売から2年の歳月を経て、ついにAqoursがこの曲を歌うステージにまで辿り着きました。

エンドロールが終わった、と思わせておいて少しの静寂の後にイントロが流れ出した瞬間は最高でしたね。完全に圧倒されました。

 

「虹」は「太陽」の反対側の空に掛かるものです。故にずっと「輝き」を、「太陽」を追いかけてきたAqoursの視線の先に「虹」が掛かる事はなかったのです。ここでAqoursが初めて過去に立ち返り、原点である2年前の1stシングルを披露した事で虹が掛かったのではないかな。とメタ的な観点でこじつけようとしましたが、本編の筋書きと真反対に矛盾してるので通りませんね。Aqoursは振り返る事なく輝きを追い続けていますから。

太陽の方角云々の理屈は必要なく、雨の後の空には虹がかかる、という至極シンプルな出来事をそのまま素直に受け取るので良いと思います。

 

しかし、私はAqoursには虹をかける奇跡を起こすチカラは無かったと考えています。

だからこその「起こせるよ奇跡、私たちにも」→「なぜなら虹がかかったから」という図式になるのではないでしょうか。奇跡が起こせるから虹が掛かった、とは大きく違なります。

 

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千歌ちゃんが見付け出した予備予選会場から学校までの最短ルートには、Aqours9人だけでなくむっちゃん達をはじめとする「みんな」の協力が不可欠でした。Aqours9人の気持ちと足並みが揃ったとしても、恐らく9人だけでは成し遂げられなかったでしょう。

 

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「Aqours」と「みんな」の間に架け橋が掛かった時に、 初めて奇跡が起こせる。そういう意味での3話「虹」だったのではないでしょうか。

 

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最初はシャボン玉を飛ばしていたのは浦女の生徒達でしたが

 

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やがて学校説明会に来たお客さんも。「みんな」の輪が広がってきます。

 

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千歌ちゃんが "何か" に気付き笑顔になります。ライブ中で唯一表情がアップになる瞬間がここなので、恐らくしゃぼん玉を吹くみんなの姿が目に入ったのではないかなと。

「この出会いがみんなを変えるかな」という歌詞に込められた、千歌ちゃんの希望が現実になった瞬間だと思います。

 

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曲が終わり、歓声の中で夕陽を浴びる千歌ちゃんの笑顔。良きです。ずっとこの表情が見たかった。

 

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タイトルどーん。このカット大好きです。見るだけで泣けます。

「君のこころは輝いてるかい?」で言う所の「君」。つまり「みんな」と「Aqours」が同じカットの中に描かれていて、全員の描き分けがなされている。ラブライブ!サンシャイン!!にモブはいないんですよね。ライブパートが2 度もあり、これだけ登場人物が多く作業ボリュームの膨大な回でも「みんな」を大事にしてくれる。これが「ラブライブ!サンシャイン!!」なんですよね。

説明会には何人の生徒を集める事ができたのかはわかりませんが、少なくとも10人は超えていたのではないでしょうか。

 

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「どっちにするかなんて、選べないし。どっちも叶えたいんだよ。」

8人に背を向けて、まるで独り言のように話す千歌ちゃん。これまで重要な場面では高い位置 (鉄棒の上、階段の上、屋根の上) から8人と向き合って言葉をかけてきた彼女ですが、このシーンではAqoursのリーダーとしてではなく、ひとりの人間「高海千歌」として話しているように感じました。

 

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感嘆の声とともに見上げた空に浮かぶのは、無数のしゃぼん玉。

それは神に与えられた奇跡ではなく、人の手によって、Aqoursと「みんな」の力で作られた、まるで奇跡のような美しい光景でした。

 

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「だから行くよ。諦めずこころが 輝く方へ!!」

夕陽を真っ直ぐに見据え、前のめりに「輝き」をその手に掴む千歌ちゃん。

「君のこころは輝いてるかい?」を象徴するような決意を表明する言葉で3話を締め括ります。「未来の僕らは知ってるよ」に登場する "ハートの磁石を握って走る" という歌詞にも通ずる言葉ですね。

 

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夕陽に向けて拳を掲げる千歌ちゃんに続き、同じように夕陽を見上げる8人。宙を舞うしゃぼん玉と相まった美しい情景で3話の幕引きです。

 

 

 

・疑問

いくつか疑問点が残る3話ではありましたが、個人的に最も気になった「学校説明会組の4人がラブライブ予備予選を優先したのはなぜか?」の部分だけ落とし所を見つけて終わりにしたいと思います。

ラブライブ予備予選に4人が合流したという事は、同時に説明会でのライブを放棄した事を意味しています。説明会でのライブを放棄するという事は「学校のみんな」を裏切る行為に他なりません。「みんなで叶える物語」を謳うラブライブ!作品が「みんな」を裏切るような鬼畜な脚本を作るとは思いたくないので、筋の通る解釈を探ってみます。

 

 

・2年生組が事前に1,3年生組に最短ルートを説明しなかったのは何故か

確実性のある案であれば提案しない理由が無いので、現実的に考えた時に確実性が無かったのでしょう。2話の梨子ちゃんであれば、現実味の無い案には反対したはずです。しかもAqoursを乗せて走ったみかん運搬用の機器が制御を失い、暴走するという幸運が無ければ間に合っていなかった可能性もあります。

思えば抽選会の後のシーンで「説明会」と「予備予選」のどちらを選ぶべきか、という話し合いをしていた時に「だって、どっちも大切だもん。どっちも...とても。」と、「やるべき事」ではなく「自分の気持ち」 を口にしたのは千歌ちゃんだけでしたね。そんな彼女が、感情的ではなく理性的な判断をした上で敢えて自分の案を提案しなかったのは、良くも悪くも彼女の成長の表れだったのではないかな、と思っています。

 

 

・説明会組、予備予選組のグループ分けから動機を探ってみる

まず最初に抽選会の後のシーンを振り返ってみます。

 

「こうなった以上、本気で考えなきゃいけないね」

「『説明会』か『ラブライブ』なのか」

「どっちかを選べってこと?」「そうするしかありません」

「そうなったら説明会ね」「学校を見捨てるわけにはいかないもんね」

「それは...そうだけど」

「いま必要なのは入学希望者を集める事。効果的なのは、ラブライブではありませんか?」

「たくさんの人に見てもらえるし」「注目されるし」「それもそうずら」

「じゃあどうすんのよぉ?」 

 

予備予選を優先するべきだと名言、及び同意したのはダイヤ様、曜ちゃん、ルビィちゃん、花丸ちゃんの4名。

どちらとも言えない、中立のスタンスであったのは梨子ちゃん、善子ちゃん、千歌ちゃんの3名。

説明会を優先するべきであると名言したのは鞠莉ちゃん、果南ちゃんの2名です。

 

鞠莉ちゃんが学校説明会に重きを置く事は、彼女の理事長としての立場を考慮すれば自明の理です。果南ちゃんに関しては、自身の行動を鞠莉ちゃんを基準にしている傾向がありますので、意思決定を鞠莉ちゃんに合わせる選択を取るでしょう。

花丸ちゃんに関しては、抽選会の後のシーンではあくまでルビィちゃん達の意見に同調する姿勢を見せていますが、ルビィちゃんにはラブライブに出て欲しい、という動機から説明会組に加わったと考えれば不自然ではないかと思われます。

善子ちゃんはAqoursの中では主体性が弱く中立的な立ち位置ですが、彼女花丸ちゃんの発言や行動に準じて意思決定している傾向があるので、花丸ちゃんと同じ説明会組に入ったと考えるのが妥当でしょう。

 

 

・説明会組のメンバー4人の共通点

説明会組のメンバーは鞠莉ちゃん、果南ちゃん、花丸ちゃん、善子ちゃんの4人です。このメンバーには2年生組を含まず、前回の「雨の音」で行動を共にした4人でもあります。この4人は共通認識として「調和」という要素の重要性は共有していると思われます。

 

 

・説明会組が予備予選に合流するに至る動機とは

「それでAqoursといえるの?」

「それに、5人で予選を突破できるかわからないデェス」 

梨子ちゃんが「二手に分かれて説明会と予備予選の両方でライブをする」という提案をした時に、善子ちゃん鞠莉ちゃんは上記の発言をしていました。

善子ちゃんは1期12話の「自由に走ったら、バラバラになっちゃわない?」という発言にも表れているように、自身の在り方とAqoursとしての在り方については強い拘りを持っています。9人でいる時にはシリアスなムードになると堕天使キャラを繰り出して場を和ませようとするなど、グループの和を重んじる傾向が強い彼女です。予備予選組に合流して、Aqours9人でライブをする事を望むのも自然だと思われます。

鞠莉ちゃんは説明会組の4人の中では最も主体性が強く、人に意見に左右されるタイプではないという事から考えると、彼女自身の意思で予備予選に合流すようと提案したと考えないと不自然です。「勘違いしないように!」 という言葉で先陣を切って予備予選のステージに登場しているように、ダイヤ様の事を少なからず気遣っていたであろう事は間違いなさそうです。面倒見が良くて包容力のある彼女ですから、5人で予選を突破できるかわからないデェス」 という発言にも表れているように、やはりダイヤ様と4人の事が心配だったのでしょう。仲間の為になら我が身を呈する事も厭わない彼女であれば、理事長という立場を返り見ず予備予選に合流したとしても不自然では無いかと思われます。

花丸ちゃんに関しては、「どう行動するべきか」よりも「どう行動したいか」という彼女自身のAqoursメンバーとしての行動原理を考え直した時に「"ルビィちゃんと一緒に" スクールアイドルをやりたい」という大前提があるはずですし、対するルビィちゃんも「"花丸ちゃんと一緒に"スクールアイドルをやりたい」という大前提があります。理屈や都合ではなく自分の気持ちに正直になれば、予備予選組に合流するという選択をすることは至極当然の流れになります。

果南ちゃん「学校を見捨てるわけにはいかないもんね」という発言をしてはいますが、あくまで鞠莉ちゃんの意思に寄り添う形での発言だと思われます。鞠莉ちゃんが動けば彼女の意思を尊重するでしょうし、かなまりのふたりがダイヤ様と行動や意思を違える事に対して、何も不安を感じないはずがないですよね。

 

 

以上の考察を踏まえて、自分なりに結論を出しました。

 

 

・結論

 

説明会組の4人が予備予選組に合流したのは、「やるべき事」よりも「やりたい事」を優先した結果。彼女達にとって大切なものは「説明会」でも「予備予選」でもなく「Aqours」だった。

 

という結論に至りました。もちろん、「いま必要なのは入学希望者を集める事。効果的なのは、ラブライブではありませんか?」という発言は理に叶っており、理性的に考えればそれは限りなく正解に近いかもしれません。しかし、Aqoursにとってそれはどちらかを選択できるようなものでは無く、選択できるはずが無いものだったはずです。

故に、理屈では無く4人が感情で行動したという結果はある意味では正しく、美しい選択になったと私は思います。

彼女達は3話では「どうするべき」という都合の話しかしておらず、「どうしたい」という純粋な欲求の部分を一言も口に出していませんでしたよね。そもそも「やりたい事を貫き通す」ということこそラブライブ!シリーズに通底するテーマのひとつですし。彼女達の中で、「理屈」を「エモーショナル」が上回ったからこそ自然とあの展開になったのだ、という所で私の中では落ち着きました。

 

「説明会より予備予選のライブを優先した」と捉えるよりは「他の何よりもAqoursを大切にした結果そうなった」と捉える方が自然かな、と。

結果的に説明会でのライブを放棄する選択をしたという事実は消えませんが、そこまでしてでも「AqoursとしてのAqoursらしい輝き方」を追い求めて、最終的には「どっちにするかなんて、選べないし。どっちも叶えたいんだよ。」という純粋なこころの欲求を貫き通して、見事に現実を変えて見せた。

 

なんだかんだ言って、めちゃめちゃラブライブっぽいことやってるんですよね。最終的に自分たちがやりたい事全部やって、しかも結果も出して見せた。そこは最高にカッコいい。文句言う方が野暮かもしれません。

 

まぁ...結果がどうなっているかは......4話見ないとわかりませんけれども......

 

 

・総括

2期3話「虹」というタイトルは、ある意味では無印2期9話「Snow halation」のように王道の曲を軸に据えて堂々とネタバレしている回のようでありながら、結果的には確実性のある未来や結果が得られるものではありませんでした。

しかしまだ3話なのです、これからまだ10話もの新たな物語が用意されています。

Aqoursはまだ全然完全ではなく、個々の人物の内的な問題も、人間関係も、グループとしての実力もまだまだこれからです。これまでの3話で引っ掛かりやもやもやが解消されなかった部分も、後々の伏線になってくる要素かもしれません。

そこに捕らわれる事なく、これから起こる出来事についてもありのまま受け入れ、思考停止ではなく良い意味でAqoursの物語に没入していく姿勢で楽しんで見届けたいと思います。

Aqoursちゃんのハロウィンイベの話

ヨーソロ♪

あきのです(*> ᴗ •*)ゞ

 

10月21日にお台場で開催された、フジテレビ主催のパレード&ライブのハロウィンパーティー🎃👻🍩に参加して参りました。

 

記憶が新しいうちに忘備録として記しておきたいと思います。今回は余計な考察とかせずに普通に感想を。

 

 

 

 

 

 

 パレード

午前中から昼過ぎまで、しとしと降り続いた雨。真っ昼間なのにお台場は週末らしさに欠ける、人影も少ない閑散とした雰囲気でした。

そんな中で私はまさか、パレードがあんな爆アドの接近戦イベントになるとは予想すらしておりませんでしたので。不覚にも遅れてのこのこと様子を見に行きました。すると遠くから「りきゃこおおおおおおおお!!!!!」ってオタクと思しき動物の叫び声が聞こえてきたので、「お?やってるな?」と思い小走りに会場に向かいますと、おりました。Aqoursちゃん。

浦女の冬制服に身を包んだ彼女たちでしたが、前日に行われたニコ生に登場したハロウィン仮装っぽい小道具を装備して、普通にとことこ歩いていました。

観覧指定席の外からその姿を捉えた私でしたが、距離にしてたぶん10mあるかないかぐらい。まず最初に思ったのが「え、Aqoursちゃん?ちっちゃい。かわいい。」これです。

普段のライブでは相対的に身長が掴みづらい距離感だったのでわからなかったのですが、実際に10m前後の距離で目視した彼女たちは、なんか普通のめちゃめちゃかわいい女の子でした。

ステージ上では人間離れしたオーラを放ち、並外れたパフォーマンスで感動を与えてきたアーティストが、「至近距離だとこんな感じなんだ...っていうか、Aqoursちゃんって普通に地面歩いたりするんだな?なんか明らかに聞き覚えのある声が聞こえるし、オタクとコミュニケーションをとっているようだ。へ?Aqoursちゃんってオタクと会話とかするんだ??俺たちと同じように普通に日本語で会話するんだ....」などとわけのわからない事を本気で思ったりしました。

正直あんまりよく見えなかったんですけど、どの角度から見てもかわいいし、すっごい神対応してるし、ふりりんは10m歩くたびに「がんばるびぃ」ってやってるし、なんか凄かった..........っていうかしゅかしゅー。なぁ。ありえん。なんなん。かわいすぎる。無理だ。しかもなんかちっちゃい。どうなってるんだ。という感じで途方も無い衝撃的なものを目撃してしまったような気持ちでした。

 

だいぶしんどかったので即去りキメて、ラーメンを食べました。全く味がしませんでした。

 

これからAqoursちゃんの接近戦イベントに幸運にも参加される方、いらっしゃるでしょうけれど覚悟決めておいた方がいいです。本当に。二度と戻って来られない人になりかねません。私は忠告したからね。

現地からは以上です。

 

 

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・セットリスト

1. 未来の僕らは知ってるよ(TV size)

2. HAPPY PARTY TRAIN

3. Daydream Warrior

4. SKY JOURNEY

5. 恋になりたいAQUARIUM

EN. 届かない星だとしても

 

 

 

0. オープニング 

雨に煙るお台場は既に陽が落ちていました。

週末と言えど付近に人影は少なく、またそのほとんどがライブの観客であるように見受けられました。飲食店などが集まった施設の中だけは人の群れがごった返し、雨の湿気と人の熱気でむっとした空気。しかしオタクがいない。ほとんどいない。

それはある意味当然と言えば当然で、ある意味間違っている。

このライブイベントには超特急→SKE48→田村ゆかり→Aqoursというアイドルアーティストのステージ4本立てとなっており、ジャンルや客層にズレがあるとは言えファンはオタク。要するに全員オタクですね。

それなのになんだろう、この心細い感じは。先月末まで行われていたAqoursの2ndツアーでは、それはもう見たくもないぐらい何万人ものAqoursオタクに囲まれていたのに。このイベントはどうだろうか?まるでアウェーじゃないか?

そんな心配をしていると、前方からライブを終えた観客の群れと思しきピンク色の法被に身を包んだ集団が現れ列を成して駅へ向かって行きます。なんか、知ってる人たちだ。すごい安心感。って思ったの、おわかり頂けるのではないかと。

 

さて、ようやく会場に着くと既に入場が開始されており、ほとんど暗闇の中で列を成し蠢く群衆。そのほとんどが半透明のカッパに身を包んでおり、なんだか異様な光景でした。てるてる坊主の群れみたいな感じで。

そんなこんなで何とか雨は大降りにはならず、それどころか開演時間を過ぎるとぱったりと雨は止んだのでした。一日中降り続いていた雨が。まさかの天気予報を見事に裏切り、18時過ぎの空に訪れた突然の静寂です。

奇跡を確信した瞬間でした。

ステージ上にはそれまで、透明ビニールのテントのような簡易的な屋根が設置されており、ステージ上のキャストはずぶ濡れにならないように対策がされておりました。しかしその屋根がステージ上のスクリーンを遮っており、残念ながら視界は決してクリアではない状況だったのです。

ところが。Aqoursの登壇前にテントが撤去されました。

完全勝利を確信した瞬間でした。

 

 

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MCがAqoursの登場を告げると会場全体が雄叫びを上げ、あのラブライブのライブでは恒例のキャラクター&キャストの紹介ムービーがスクリーンに映し出されます。

あの瞬間のワクワク、高鳴る鼓動、高まる感情。巻き起こる歓声、歓声、歓声!!湧き上がるエモーショナルにこの身を任せ、あとはライブに全てを捧げるのみ!!さぁ、2300文字もかけてようやくライブが始まります!!前置き長くなりすぎました。

 

 

 

 

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1. 未来の僕らは知ってるよ(TV size) 

予想はしていたTVサイズの披露。でもまさか1曲目から、それも完全衣装で って。嘘でしょ??スクリーンに↑の映像が映し出された瞬間、私は頭が真っ白になりました。

ただしオールスタンディングの最後方に位置していた私は、Aqoursの登場からの全貌を肉眼で捉える事は叶わなかったのです。スクリーンにはカメラの映像ではなく、OPのアニメ映像が映し出されていましたから。

とは言え、ライブ初披露.....生歌.......この感動よ......!!!!!!!!!!

この、コールもよくわからず ふわっとした探り探りな感じで声が上がる中、とにかく必死に目の前のライブに食いついて行こうとするオーディエンス。オールスタンディングでしたのでステージ前方は観客が押しかけ、すし詰めみたいな状況になっていたでしょう。それでも食い入るように意識をただ眼前のステージにのみ集中させる群衆。

私の目線からのステージ上のライブの様子は、正直、彼女たちの上半身が見えるか見え無いかぐらいの視界でした。それでも、その瞬間に目に映り、体感した五感の全て最高だと感じました。「そう、これ...これだよ!!ライブってこういう事なんだよ!!」という興奮を胸に、Aqoursの新曲の初披露を見届けたのでした。

衣装、凄かったです。なんていうか、すごくステージ映えするカッコよくてかわいい衣装だったし、新しいAqoursの姿を飾るに相応しい、貫禄すら感じさせるパワーがありました。もうほんと、みんなめちゃくちゃ着こなしてて似合ってたし早くまた見たい。

 

ごめんね、ほんとにステージ見えなかったから細かいことは何も書けませんの。

 

 

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2. HAPPY PARTY TRAIN

来ると予想はしていても、やっぱり嬉しいHAPPY PARTY TRAINですよね。

お台場でハロウィンパーティーだもの、ハッピーでパーティーなトレインが必要ですよ(?)

この曲がまた、良いですよね。とっぷりと闇に暮れたお台場の広場がエメラルドグリーン一色に染まっていくわけです。間奏の「大きくなーれ」みたいな、トトロでサツキとメイが木を育てるみたいなフリ、あるじゃないですか。あの部分から徐々に景色が変わっていく情景が、屋内とはまた違った開放的なスケール感でたまらなかったですね。

既存で何度も披露された楽曲がまた違った表情を見せてくれる野外ステージ、最THE高。

この曲に関してですが、あいにゃが絶好調でソロパートの歌い回しでアレンジ加えてきてたのがめっっっちゃ良かったです。よく声も出てたし、続くきんちゃんがソロパートをバシッと決めてくれてて、そこで締まった印象がありました。

やっぱり屋外だと音響が全然違うので、広がりのあるような声質のヴォーカルが映えるのかな?っていう印象を持ちましたが、そこは門外漢なのでよくわからなし。

私の主観ですが、実質ワンマンみたいな客層の割には前半はAqoursちゃん、緊張してたのかな?っていう気がします。

 

 

2曲目を終えた所で自己紹介のMCを挟みますが、尺の都合からか恒例のコーレスは無し。

これもまた個人的なあれですが、ありしゃの自己紹介が今回すっごい良かったです。自己紹介が良いって何?どういう?って思われるかもしれませんけど、声の表現力がめきめき上がってる気がします。あと表情芝居も。以前より優しいおねぃちゃあになりましたよね?あれ?気のせいかな......

 

 

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3. Daydream Warrior

不意打ちにも程がありました。

ラジオやニコ生で「機会があればまたやりたい」と彼女たちが口々に話していたこの曲。今考えれば伏線だったのかもしれませんね。

とにもかくにも、もうこの先1期のBD特典曲を披露する機会に巡り会えるかわからなかった中で、大好きなこの曲のライブを観る事ができたのは幸運としか言いようがありません。

2曲目まではステージ前方に人が密集していたため、ステージへの視界はかなり遮られていたのですが、3曲目になるとほどほどに隙間ができたようで若干ステージが見えるように。ちなみに前方に人が密集していたため、後方はガラガラで踊りたい放題、咲きたい放題の自由度の高い空間と化していました。周りに気を遣わずにサイリウムを振れたのは気持ち良かったですね。(打ってる人は流石にいなかったですし、そこまで強烈に厄介な人もいなかったのでそこも良かったです)

 

夜の湿った空気の野外に響き渡る強いBASS音、EDMサウンド。Aqoursちゃんのライブでありながら、さながらレイブイベントのような様相の空間と化していたのが印象的でした。

私の視点からはあんちゃんがよく見えたので、彼女が間奏でガン踊りしている最高にカッコいいダンスパートを観る事ができて感無量でした。

2nd LIVE TOURの時よりもステージ自体は近距離だったので間奏パートの見所も確認できたのですが、やっぱりあいきゃん、しゅかしゅー、あんちゃん以外の6人もダンスのレベルが物凄く上がってますね。この曲はやっぱり全員カッコイイ。

 

 

 

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4. SKY JOURNEY

Daydream WarriorからのSKY JOURNEYのダンサブルな楽曲の流れ、ヤバすぎました.....。夜の野外ステージとの相性が抜群で、見上げた夜空に星が見えなくても、ダンスの動きと連動したステージのスクリーン映像が無くても、全く問題無く楽曲の世界観を体現したステージをAqoursは作り上げていました。

クールな表情で熱い想いを歌い上げるこの曲、やっぱりカッコ良かった。

 

 

 

SKY JOURNEY披露後にはいつもの「まだまだ付いてきてくれますかー??」「ほんとのほんとに付いてきてくれますかー??」の流れがあり、「次の曲が最後の曲です」と楽しくも短いハロウィンパーティーの終わりをあんちゃんが告げます。

最後の曲、全然読めない。何が来るのか。

そして気が付くと地面に膝をついていました。

 

 

 

5. 恋になりたいAQUARIUM

もう、やめてよ〜。しんどい。

地面に崩れ落ちる→天に祈りを捧げる という同曲の恒例行事を私がしている間も、会場は沸きに沸いていました。そりゃあそうだよね、みんな恋アク大好きだもんね。

でもまさかこの季節にやると思ってなかったんです。Aqoursにとってこの曲は、もう季節感とかそういうのを取っ払って武器にできる楽曲になっているんですよね。向かう所敵なしというか、言うなれば伝家の宝刀。海すらその一太刀で両断してしまうヨーソローソード。語呂悪いね。

2nd LIVE TOUR中の私と言えば、この曲中はひたすら号泣していて声を出す事は愚か、ブレードを振る事すら儘ならない悲惨なオタクになっておりましたので......「そう来たか、是非も無い。」と。今日こそは楽しむぞー!!と思い全力で楽しむ事ができました。恋になりたいAQUARIUM、私にとって6度目の出会いでしたがやっぱり何度見ても大好きです。どの角度から見ても良い。観るたびに違う感動がある。

何かと荒れるこの曲ではありますが、荒海をねじ伏せるパワーも持ってこの曲を、この先もずっとずっと披露して行って欲しいという願いが私にはあります。

今日もしゅかしゅーは渡辺曜ちゃんとして全力でステージで生きてくれましたし、他のキャストもすっごく良かった。無限に感謝。

 

 

 

この曲をもってステージを後にするAqours。

しかしまだ終わらんよ。アンコールを叫ぶ私。ですが会場がバラッバラで全然アンコールの声が揃わない。やっぱり、良い意味で声のデカいオタクって絶対必要だと思う。ただ大きい声を上げる事、それ自体が厄介行為とみなされてしまうような風潮にはなって欲しく無いですね。何度でも言いますが、私はアンコールの声出しをサボらないオタクでありたい。

 

そんな中で次第に強くなる雨。

 

 

 

そしてあまり時間を開けずに再びステージに登場するAqours。

 

「まさかアンコールしてくれると思ってなくて」みたいな事を切な声で言ってくれるあんちゃん。予め決められていた流れだったとしても、あんな風に言ってくれるのはやっぱり嬉しいしちょっとじーんって来ちゃうよね。あんちゃんのそういうとこだぞ。

 

「本当の本当に最後の曲です!」

 

「どう来る?君ここか?いや、そうに違い無い。絶対君ここが来る」と思っていると、ステージ上の9人が内向きの円形を組むフォーメーションに。

 

 

 

EN. 届かない星だとしても

今日イチのダークホースがブッチ切りで全部持って行きましたね。

イントロが流れた瞬間、連番者と顔を合わせてわけわからん程の感動を分かち合いました。会場に向かう電車の中で何故か、なんの意図も無く「とど星」めちゃめちゃ好きなんすよねトークを熱く繰り広げていた経緯があったので、それはもうちょっとした どころか見事な奇跡が訪れた瞬間でしたし。多分あの会場で私たちが1番感動してたと思うし、1番この曲を楽しめたと思う。って思えるぐらい楽しかったので勝手に優勝。

 

この曲の歌詞の魅力である健気で、ひたむきで、泥臭くて、そういった要素がですね。雨の中のステージで一生懸命に楽しいパフォーマンスを見せようとする、そんなAqoursの姿と重なって見えてまたエモかったり。

皆さまご存知の通り、「とど星」のライブが行われた時には、それはもう結構な雨が降っており、ステージのAqoursちゃんの頭上を遮る物は何もありませんでした。

観客もそれなりにカッパやレインコートを身にまとってはいたものの、あの空間を共有する全ての人に等しく雨は降り注いだ。でもなんか、みんなめちゃくちゃ楽しそうだった。

Aqoursちゃんはずぶ濡れになりながらも、弾けるような笑顔で全力のパフォーマンスを見せてくれて。それを見たファンが応えないはずがなかったし、むしろAqoursと同じ雨に打たれ、その中でばかみたいにはしゃいで "いま" を全力で楽しむ、っていう事をやれたのが最高に嬉しくて、楽しかったんです。

 

特に、この曲であいきゃんが異様なキレと大きな動きでダンスしていた姿が忘れられない。「この曲で最後だから、持てる全力を出し切って今を全力で楽しみたい、輝きたい」そんな気持ちが伝わる様な表情とパフォーマンスだった。そんな彼女の姿を見て嬉しくならないはずが無かったし、あの瞬間、小林愛香が津島善子にダブって見えた。

リトルデーモンの宿命として、自らに降りかかる雨という名の不幸さえも「楽しい」で塗り替えて肯定して見せた彼女の姿は、私の目には紛れもなく津島善子として映っていた。そんな事を感じたのは私だけかもしれないけれど、私にとってはそうでした。

 

 

 

「雨の音」から「虹へ」

「届かない星だとしても」のライブ中だけは間違いなく、雨はもはや私たちの敵では無く、ただその瞬間を楽しむための材料のひとつの様な、まるでスパイスのようなものだったと思います。

そしてあの瞬間に私たちがいた現実世界は奇しくもアニメの世界線と交錯し、2期2話「雨の音」を経て3話「虹」へと向かう、その過渡期の時系列に存在したかのような錯覚すらおぼえました。

アンコールを受けてステージ上に再登壇したAqoursを襲う、雨という逆境。しかし彼女達はその逆境すら楽しんで乗り越えて見せた。Aqoursが雨を乗り越えたら、みんなも笑顔になって心が晴れた。"Aqours" と "みんな" の気持ちが繋がったのは両者の心に架け橋が、つまり虹がかかったって事になりませんかね。

 

ほんの少しの断片でも、向こう側とこちら側の世界が交錯した、と感じる様な瞬間があって。私はそういう瞬間に「あぁ、これが "ラブライブ" だなぁ」って思える事がとても幸せだと思います。「みんなで叶える物語」の物語の渦中に、自分の存在を感じられる瞬間を幸せに、そしてちょっぴり誇りに思ったりもします。

 

今回のライブでもAqoursは "奇跡" を見せてくれたと多くの人が感じたのではないかと。

彼女達の物語の片鱗に触れると、私たちの日常もありふれた不幸も、時として本物の奇跡へと変換される。そういうチカラがラブライブにはあると私は信じています。この物語の続きの未来を、夢のカタチを、奇跡を、自分自身の物語とシンクロさせる事ができればもしかすると輝けるのかもしれない。

今日のAqoursちゃんのステージを体験して、そんな事を思いました。

 

 

 

あー。心の底から楽しかった。 

 

 

 

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「雨の音」について考えてみる話

あきのです(*> ᴗ •*)ゞ

 

ラブライブ!サンシャイン!!2期2話どうでした?

 

なんか凄かったですね。

 

私は2期2話「雨の音」、それはもう身構えて決死の覚悟で見ましたよ。

1話であれだけ壮大なスペクタクルを見せつけられて、「あれ?ラブライブ!サンシャイン!!って14話が最終回だったのかな」ってぐらい打ちのめされてた所に、次回予告が「雨の音」って。

すごい不安煽られましたよね、これシリアス回来るのかなって。

はい、まんまとミスリードに誘われて引っ掛かりました。

雨→リトルデーモンの宿命 の文脈で善子回来ると予想していたのですが。。

 

結果、なんかすごかった!という晴れ晴れとした気持ちだけが (雨の後だけに) 残ったのですが、要するにどういう事なの?って疑問を本編見直しつつ考えてみようと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

・10を100にするということ

 

学校を存続させるために提示された条件は、年末までに少なくとも入学希望者を100人集める事だと話す鞠莉ちゃん。その言葉を受けて困惑するメンバー。全校生徒でも70人の学校で100人の入学希望者を集めるという条件は、あまりに現実的でない数字のように思われます。7人の表情に諦めの色が浮かぶ中、千歌ちゃんだけが「鞠莉ちゃん、ありがと!」と真っ直ぐな言葉をかけ、それに続く言葉で空気を一瞬にして変えたのが頼もしくて、カッコよくて、いじらしくて。立派にリーダーそしての姿を見せる彼女に思わずうるっと来てしまいました。

特に印象的だった千歌ちゃんの台詞がこちら。

 

 「でも、可能性は繋がった。終わりじゃない。可能かどうか、今はどうでもいい。だってやるしかないんだから!」

 

この「どうでもいい」という強い言葉を受けて、1期8話の後半、海で千歌ちゃんが梨子ちゃんに本音をぶつけるあの印象的なシーンを思い出しました。

 

  「差がすごいあるとか、昔とは違うとか、そんなのどうでもいい。やっぱり私、悔しいんだよ。。」

 

1期8話では、「このまま続けても、0なのか、1になるのか、10になるのか。ここでやめたら全部わからないままだって。だから私は続けるよ、スクールアイドル。」と話した千歌ちゃん。それに対して梨子ちゃんは「みんなで一緒に歩こう、一緒に。今から0を100にするのは無理だと思う。でも、もしかしたら1にする事はできるかも。」と返していました。

0が1になるのか、10になるのかも分からなかった1期では、自分たちが輝けるかどうかすらわからなかった。「今から0を100にするのは無理だと思う。」と梨子ちゃんも話していましたね。

 

 

 

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そんなAqoursも1期を経て、「ネクストステップ」へと歩みを進めました。その事を象徴するかのように階段を駆け上がる千歌ちゃん!

 

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「0から1へ!」

1期12話「はばたきのとき」でμ'sの真似ではなく、Aqoursだけのオリジナルのハンドサインの「0から1へ!Aqours!サンシャイン!!」を考案した曜ちゃんがこれを言うのが、曜ちゃん推しとしてはめちゃめちゃグッと来ました....!!

 

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「1から10へ!」

 

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「10から100!」

みんなの希望を背負って "100" に向かって飛び出します!こういうシーンが本当にラブライブっぽくて大好き。

 

 

ところで

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曜ちゃん、そのスカートの下のやつ何ですか?

いえ、かわいいから何でもいいです!!!! 

 

 

 

・2年生組の距離感

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タイトルどーん。

晴天の秋空高く、飛行機雲が伸びて行きます。

 

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べたーん。

両手を広げてコンクリートの床に身を投げ出す千歌ちゃん。彼女の目には飛行機雲はどう映っていたのでしょうか、対比が悲しくもかわいらしい。

 

このシーンから2話本編に入ります。各メンバー間のこころの距離感や関係性がうんと丁寧に描かれていくわけですが、同じポージングや同じ飲み物を手に取る姿が印象的です。

 

 

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「それ言ったら曜ちゃんだって・・・」

曜ちゃんが9人分の衣装を2曲分作ることを気遣う梨子ちゃん。千歌ちゃんではなく梨子ちゃんがそこに触れてるのがポイントですよね。思わず苦笑する曜ちゃんである。

 

 

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「でぇ?歌詞の方は進んでいるの??」

梨子ちゃんの声のトーン、今までより一段と低くなってて面白かったですね。1期よりもぐっと距離が縮まり、遠慮無くぶつかっていけるという信頼関係が見て取れます。

 

 

 

・交錯する世界線

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「よしっ!みんなでがんばろー!」

前向きな笑顔の7人に対して、ようりこのふたりだけが怪訝そうな表情で顔を見合わせています。千歌ちゃんの世話役としてのわかり手って感じでしょうか、現時点では "1年生組と3年生組の間に立つ2年生組" として先行きを案じていると捉えるのは深読みな気もしますが、恐らくその両方に対して嫌な予感があったのでしょう。ともあれ、 ようりこちゃんが仲良しなシーンが私は大好きです。

 

さて、ここでついに2年前のAqoursでは、果南ちゃんが作詞、鞠莉ちゃんが作曲、ダイヤ様が衣装担当であった事が明かされます。

それに対応して花丸ちゃんが作詞、ルビィちゃんが衣装担当。

衣装担当!初期設定ついに来ましたね!今までアニメでは明言されていなかった裁縫が得意なルビィちゃん。待ち望んでいた人は多かったのではないでしょうか。曜ちゃん推しとしては負担が減って良かったなぁと思いますし、ルビィちゃん推しの人からすれば見せ場来たな!!って感じでしょうか。

 

 

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ところでヨハネちゃんは作曲できるんでしょうか。G'sマガジンでは作曲できるふたりに挟まれて戸惑う様子が描かれていましたが、果たして。どんな化学反応が起こるのか楽しみです。

 

 

 

・ホテルオハラ

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この鞠莉ちゃんのシャイニーブロンズ像、テンプレ的な悪趣味な金持ち感が出ててめっちゃ笑いました。2枚目の方のカットでも彼女がモチーフになっているであろう美術作品が並んでいる所を見るに、溺愛されているんだろうなぁ...という家族関係も伺えます。

そして、この美術作品のシーンの隠された意図はポージングであると私は思っています。2枚目の方の絵画?にも鞠莉ちゃんらしき人物が描かれていますが、両手を体の前で組む仕草はダイヤ様っぽいですよね。この話数では各メンバーの特徴的な仕草やポージングがだんだん似てくる、という所を象徴するようなシーンではないかな。と深読みしています。

 

 

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「超未来ずら」

小原家のアフタヌーンティー豪華すぎますね、まじ超未来。てくてくAqoursの3年生編のデジャブみたいなシーンに笑ってしまいました。

多種多様なスイーツの盛り合わせは、全く違う趣味嗜好や個性を持った集団であるAqoursの隠喩なのかもしれません。

 

 

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「昇天」

とすっかり魂を浄化されて天に召されてしまう善子ですが、小原家のシーンからの彼女のコミカルな振る舞いはドラマCDの世界観を彷彿とさせますね。

 

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私の記憶が正しければ、ヨハネちゃんのこの目はこれ↑以外では登場していなかった気がします。これもG's世界からの輸入かな。とはいえBパートで雨漏りと戦う6人のシーンはすごく良かったので、雨漏り対策に穴杓子とザルを持ち出す面白すぎる鞠莉ちゃんが登場しなくて良かった。。

 

 

 

・黒澤家 

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「やりますわよ」「へい」

同じ表情よしまるに割って入るダイヤ様がお茶目でほんとかわいい。それに対して「へい」って返すふたりもイイですね。仲良しかよ。

 

 

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「はい!ズバリ、『無』ずら。」

花丸ちゃんが突然繰り出してきたラブライブの予備予選を突破するための詞のコンセプトですが、豪華絢爛な小原家を「有」とするならば、質実剛健な黒澤家が「無」と言ったところでしょうか。

 

 

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「すなわち『無』というのは、全てが無いのではなく、無という状態があるという事ずら。それこそまさに『無』」

得意げな表情で視聴者側にスケッチブックを向けて解説してくれる花丸ちゃんがめちゃくちゃかわいいのですが、そこには誰もいません。彼女たちからすれば「無」に向かって話しかけているようにしか見えない花丸ちゃん。

これこそまさに「無という状態がある事」を表現しているのですが、ここまで直球でメタ的なネタをぶちこんで来るのは珍しいですね。

 

 

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 「理解できないとは」「不幸ずら」

花丸ちゃんに口癖が移ってるのすごくイイですね、いつもは無表情でスルーするか突っ込んでたのにノってくるのは新しいです。この前後のやりとりもドラマCDみたいなコミカルな暴走感があって楽しい。

 

 

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そのちっちゃいスピーカーからなんつー音圧よ。

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メタルやパンクが好きな鞠莉ちゃん、ついに来ましたね。この前後のシーン、鞠莉ちゃんのダイナミックでシャイニーな動きに作画頑張りすぎでは。作画の枚数よりも、動かし方がめちゃセンスいいな〜って思って見てました。とにかくやたらかわいい。

 

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インダストリアルメタル とは何なのか。この先Aqours楽曲で新たな新境地を切り開く切り札として登場するのでしょうか。。不安と期待が入り混じります。

 

 

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「輝きって事がキーワードだとは思うんだけどねぇ」「輝きねぇ...」

「輝きって、どこから来るんだろう」という問いから始まった2期ですが、千歌ちゃんはその答えに辿り着けずにいるようです。

このシーン、ルビィちゃんからの連絡でスマホが鳴った時に、誰も座っていない座布団の位置にまるで誰かがいるかのような絵になっているのが面白いです。これってもしかして、「すなわち『無』というのは、全てが無いのではなく、無という状態があるという事ずら。それこそまさに『無』」という事でしょうか。

 

 

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「わたくし達は、決定的にコミュニケーションが不足しているのかもしれません」

と話すダイヤ様。お互いを想い合うあまり本心に踏み込めず、その事からすれ違ってしまった過去を持つ彼女ですから、この時「言葉だけじゃ足りない そう言葉すら足りない 故にすれ違って」という未熟DREAMERの歌詞を思い出してのかもしれません。そんな彼女ならではの観点から、まず「言葉すら足りない」という問題点を指摘します。

 

「確かに、3年生と1年生、全然タイプ違うもんね」

「前から1年生と3年生、あんまり話してなかったもんね」

「善子ちゃんと花丸ちゃんは、積極的に話す方じゃないし」

「鞠莉ちゃんと果南ちゃんも、ああ見えて人見知りな所あるし」

続くようちかちゃんの台詞ですが、周りの事がよく見えてますね。中間学年の2年生だからこその視点もあるとは思いますが、鞠莉ちゃん果南ちゃん人見知りである、というのは意外な一面でした。それを踏まえた上で1期を思い返すと、またエピソードに深みが増してきますね。

 

 

 

・仲良くなることですわ!

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「小さい頃から知らない子と仲良くなるには、一緒に遊ぶこと!」という触れ込みから豪速球を繰り出すかなまり。体育会系特有のスクールカーストを見せつけられ、つれぇよ...って気持ちになったオタクは少なく無いのではないでしょうか。それでも、「みんなとなら無理したくなる」なのでドッジボールだってやる1年生。ヨハネがカッコよすぎて泣けます。というか鞠莉ちゃんあなた、野茂英雄のトルネード投法知ってるのね・・・平成生まれの人にこのネタわかるのかなぁ。

ともあれ、お互いの違い強調しつつも1年生組のかわいらしさが突き抜けた、これまたドラマCDみたいなドタバタ劇が楽しい。

 

 

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「はぁ..退屈... 」

「そうだよ〜、海行こう海〜」

図書館に来るなり海ボケをかます果南ちゃん。ドラマCDの海ボケ果南ちゃんのエピソードが大好きな私は爆笑でした。

花丸ちゃんは「津軽」(太宰治)、ルビィちゃんは「フェルトでマスコット」(手芸誌)、果南ちゃんは世界の海(うっみーーー)、ダイヤ様は鉱石と宝石(ダイヤモンド?)、鞠莉ちゃんはギター誌(音楽誌?)と、ここでもそれぞれの趣味嗜好の違いが描かれているのが細かいですね。

 

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同じ時間と同じ行動を共にする中で、寝顔が1年生組に似てきたかなまり。

 

 

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「仕方ないですわ。こういう時は、互いの姿をさらけ出すしかありません!すなわち。」

「はだかの付き合いですわ」

「古来日本には、共にお風呂に入ることでコミュニケーションを図り、物事を円滑に進める文化があったのですわ」

うむ。「言葉だけじゃ足りないそう言葉すら足りない」なので、今は隠さないからなんですよね。みんなで似たようなアップの髪型にしてるのがまたかわいい。

 

 

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「「白黒どっちやねん」」

4人で息ぴったりなユニゾンで突っ込み、なんだかんだで仲が深まってる様子が微笑ましいです。花丸ちゃんの笑顔がまたいいですね。みんなの事も、善子ちゃんの事もわかっててボケてるんだろうなぁって優しさが伝わってきます。

 

 

 

・知り合いのお寺が、あるにはあるずら。

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「結局、何も先に進めてないかも」

「「う〜ん....」」

雨が降ってきてしまい、駅で雨宿りしながら途方に暮れる5人。ですが花丸ちゃんだけは目を開いてまっすぐに前を見ています。

 

 

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「(お寺の人は)ここに住んでるわけじゃないから、い〜な〜い〜ず〜ら〜」

おどけて見せる花丸ちゃん。

これまで1年生組の前でしか見せてこなかったお茶目な一面を、3年生組の前で初めて見せた瞬間ですね。いいぞ。

対するルビィちゃん果南ちゃんが同じポーズでダイマリの背後に隠れているのがとってもかわいい。全く趣味嗜好の違うふたりにも、苦手なものではこんな共通点があったんですね。

 

 

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「暗黒の力を、リトルデーモンの力を感じ「仏教ずら」

「知ってるわよっ」

戸惑う4人の不安を和らげようとおどける善子ちゃん。実に空気読めてるんですよね、だからこその「知ってるわよっ」なのかなって。

これまでAqoursとしての行動に対しては主体性を持たず、誰かのやりたい事に付いて行く姿勢だったよしまる。善子ちゃん自身は意思決定を他者に依存するという性質は2話でも変わっていませんが、ふたりが、初めてみんなを引っ張って行くシーンがここだったのではないかと思います。成長を感じますね。

 

 

 

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さて、やる事もないし という消極的な理由で作曲を再開する6人ですが、相変わらず気持ちがバラバラで雲行きが怪しい雰囲気です。

それをいち早く察した花丸ちゃんに、それに気が付く善子ちゃん。

 

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相変わらず不幸な立ち位置の善子ちゃんですが、4人がまとまります。目論見通りといった表情で微笑む花丸ちゃん。言葉を交わさずともこの流れを作れるふたりは、まさに黄昏の理解者といったところでしょうか。

 

 

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とは言え作曲の共同作業を再開するも、改めてお互いの価値観の違いという壁に突き当たり、途方に暮れてしまう6人。

全員が灯り (輝き) の方向から目を背け、また誰とも向き合うことなくバラバラに距離を置いています。そんな中でもお互いの背中を預けあう黒澤姉妹。6人の心情描写がこの1カットで見事に描かれていますね。

 

 

 

・雨の音

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目を伏せる6人のしばしの間訪れる沈黙。止まっていた静寂の時間を破ったのは、天井から落ちてきた2粒の水滴。

 

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1話の冒頭を彷彿とさせるシーンです。

1話では夢の中にいた千歌ちゃんが現実世界で涙を流すと夢の世界が壊れ、現実の時間が動き出します。現実を動かすのは、絶えず同じ場所に同じカタチではとどまる事のない、流動の象徴である水=Aqours。

 

 

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「雨漏りずら」「どうするの?」

と困惑するふたりに対して

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 「こっちにお皿あった」

と即座に機転を効かせて行動する果南ちゃん。先ほどまで怯えていた姿とはうって変わって、持ち前の姉御肌と行動力で頼れる先輩としての一面を見せてくれます。果南ちゃんのこういう所なんですよね。ギャップずるいなぁ。

  

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「今度はこっち!えぇと・・・」

と周りを見渡して自分がやるべき事を探す鞠莉ちゃんに対して

  

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「鞠莉さん、こちらにお茶碗がありましたわ」

間髪入れずにフォローを入れるダイヤ様、流石のチームワークを見せる3年生組です。その後も後輩に的確な指示を出す先輩陣。息の合った掛け合いがテンポ良く続くと共に、雨粒を受ける器の音が重なっていきます。

 

 

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しばしの間訪れる静寂

 

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食器に落ちる雨粒が鳴らす旋律に耳を傾けているうちに

 

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いつの間にか6人の心がひとつになります。

同じ構図ですが、6人の表情も仕草も違いますね。彼女達が見つめる目線の先には、きっと同じ希望が見えているのでしょう。

こういう繊細な心情描写が丁寧に描かれている所に、クリエイターのこだわりと深い愛を感じます。

 

 

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 「テンポも音色も大きさも、ひとつひとつ全部違ってバラバラだけど、ひとつひとつが重なって、ひとつひとつが調和して、ひとつの曲になっていく。まる達もずら」

 

1期13話の本番前のシーンと重なる構図ですが、ルビィちゃんがふたりを抱き寄せるシーンには胸を打たれるものがありました。

「今日が明日を引き寄せるんだと ハートの磁石を握って走る」と歌う「未来の僕らは知ってるよ」の1年生組から3年生組に繋がる部分の歌詞を思い出します。

 

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5人が花丸ちゃんに向ける視線を見てください。もうだめです。これだけでもめっちゃ泣けます。

 

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善子ちゃんがこんな表情で口を開けて笑ってるの、見た事あります??もうだめです。堕天不可避です。

 

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「よ〜し!!今夜はここで合宿ずら〜〜!!」

雨、止みましたね。雲間から覗くわずかな星空に安堵の気持ちが溢れます。

 

 

 

・Aqoursの夜明け

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「千歌ちゃーん」「そんなとこで何してるのー?」

 

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「輝いてる」

衝撃でした。まじかよおい、高海まじかよ!!ってなりましたよ。

「なんか、見えたんだ。いま何を言いたいか、何を思っているのか。」

「わたしがわたしに問いかけていた、答えが。」

 

千歌ちゃん彼女自身に問いかけていた事とは、"輝きって、どこから来るんだろう" という事でしょうか。「輝きって事がキーワードだとは思うんだけどねぇ」という所で行き詰まっていた作詞が、ついにカタチを成したようです。新曲への期待にキーボードを打つ手も震えます、胸が躍ります。心して待ち、刮目しましょう。

 

 

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う〜ん。梨子ちゃん私服があまりにあざとい、そしてあまりに似合いすぎている。だがめちゃめちゃにかわいい。そんな所が好き。。

1話に引き続き彼女達ろくに寝てなさそうですね、それもまた青春か。若いっていいですね。。

 

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「ちかーー!!」

あ!」

「みんな!!」

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「曲はできたー??」

って梨子ちゃんの口癖が移ってる曜ちゃんはいかわいい!!仲良しかよ。

朝日を浴びて並び立つ6人ですが、善子ちゃん以外のそれダイヤ様のいつものポージングですよね。仲良しかよ!鞠莉ちゃんのそれもダイヤ様のやつ!仲良しかよ!!だんだんと仕草や表情が似てくる2話の集大成のカットですね。仲良しかよ!!

しかし最後までヨハネのアイデンティティーを崩さない善子ちゃん、流石です。

 

 

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「バッチリですわ!!」

でもやっぱり、みんな違ってみんないい!なポーズでキメて来る所、最高ですね。黒澤姉妹はそれでいいんですよね、なんて平和な世界なんだ、これが安寧か。

 

ノートに書かれた『作曲ノート!!めざせ 予選突ぱ!!』がまた良いですね。6人に与えられた予選突破の為の曲を作る、という明確な目標をやり遂げた感が伝わってきます。バラバラであった6人が、それぞれの個性の違いを生かして曲を作り上げたであろう事がわかります。どんな曲になっているのか楽しみですね!

 

 

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「学校とラブライブに向けて!」

と9人で決意を新たにした所で、ラストのカットがこれですよ。また不穏な引きで視聴者を動揺させますね......ラブライブ!サンシャイン!!...........最高.............!!!!!

 

 

 

・2話ED

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このカット、2話以降では差し替えがありそうですよね。お当番回としてメインでエピソードが掘り下げられたキャラクターが出てくるのでしょうか?そうなるとソロパートも変更がありそうですし、もう、怖い。絶対しんどい。

「勇気はどこに?君の胸に!」ED映像について考えてみた - あきの忘備録

 

ソロパートの変更はありませんでしたが、大方の予想通り差し替えはありましたね。2話は9人の群像劇だったので、予想より早く9人ver.が公開される運びにはなりましたが、今後は各学年ごとの歌唱があるのか、どうなるのか楽しみです。

ところで、ラストのカットは花丸ちゃんでしたね。お当番回?そうだったっけ?って疑問に思われた方も多いのではないかと思いますので、事項でそこに触れてみようかと思います。

 

 

 

・2話ってなんだったんだろう

2話は群像劇であり、1年生組と3年生組の人間関係や、各個のパーソナリティーの掘り下げが。また1年生組の成長が描かれた話数だったかと思います。

2話全体的に見ると "実質よしまる回" もしくは "黒澤姉妹回" みたいな所はあったと思いますが、その中でも特筆すべきは、 "よしまる" だと思います。ふたりはこれまでAqours全体としての行動や指針に対しては主体性を持たず、誰かのやりたい事に付いて行く姿勢だったと私は考えています。

2話での会話シーンにもあった

「確かに、3年生と1年生、全然タイプ違うもんね」

「前から1年生と3年生、あんまり話してなかったもんね」

「善子ちゃんと花丸ちゃんは、積極的に話す方じゃないし」

「鞠莉ちゃんと果南ちゃんも、ああ見えて人見知りな所あるし」

という問題点を、誰に指摘されるでもなく自らの意思で改善しようと奮闘し、自分達の壁をひとつ乗り越えたと考えています。更に、積極的に話すタイプではなく後輩であるふたりが、3年生組の人見知りという壁を乗り越えた事はとても大きな挑戦だったのではないかと。

では、なぜ "よしまる" ではなく花丸ちゃんお当番回という扱いになっているのか、という点ですが、善子ちゃんの2話での行動は一貫して花丸ちゃんの意思決定に依存している様子が見て取れます。ふたりの協力体制があって初めて2話の成功があった事は言うまでもないですが、

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やっぱり全ては彼女の目論見通りだったのではないかと。その根拠を次項で説明しますね。

 

 

 

・「無」ってなんだったんだろう

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話は飛んで2話冒頭の理事長室前のシーンに戻ります。梨子ちゃんの背後にあるのは日本人なら誰もが知っている「いろは歌」です。

 

いろはにほへと

ちりぬるをわかよたれそ

つねならむうゐのおくやま

けふこえてあさきゆめみし

ゑひもせす

 

こちらですね。

 

色はにほへど

散りぬるを我が世たれぞ

常ならむ有為の奥山

今日越えて浅き夢見じ

酔ひもせず

 

こちらがどんな意味なのかグーグル先生に尋ねてみると

 

文中の「有為」は仏教用語で、因縁によって起きる一切の事物。

転じて有為の奥山とは、無常の現世を、どこまでも続く深山に喩えたものである。

中世から現代にいたるまで各種の解釈がなされてきたが、多くは
「匂いたつような色の花も散ってしまう。この世で誰が不変でいられよう。
いま現世を超越し、はかない夢をみたり、酔いにふけったりすまい」
などと、仏教的な無情を歌った歌と解釈してきた。

Wikipediaより引用

 

との事で、 いろは歌とは諸行無常をうたったものだったんですね。

 

廃校という現実を目の前に突き付けられ、それでも奇跡を起こそうと奮起する場面の背景にこの歌が登場しているのは、いかにもラブライブらしくリアルな演出ですね。

さて、脱線しましたがこの仏教的な無情を歌った、いろは歌のテーマは「無常」です。

 

諸行無常 とは?とWikipedia先生に尋ねてみると

 

諸行無常(しょぎょうむじょう)とは、仏教用語で、この世の現実存在 はすべて、すがたも本質も常に流動変化するものであり、一瞬といえども存在は同一性を保持することができないことをいう。「諸行」は、この世の一切の事物と現象を指し(有為法)「無常」とは、一切は常に変化し、不変のものはないという意味。

 Wikipediaより引用

 

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「すなわち『無』というのは、全てが無いのではなく、無という状態があるという事ずら。それこそまさに『無』」

 

花丸ちゃんが掲げた「無」というキーワードが仏教の教えから来ている事は明白であり、尚且つ2話冒頭でいろは歌が登場している所を見るに、この「無」とは「無常」から来ていると推測されます。

「無常」とは一切は常に変化し、不変のものはないという意味。

"Aqoursも自分自身も変化していく事" がラブライブの予備予選を突破するために必要である、と花丸ちゃんは考えたのではないでしょうか。そしてその言葉通り、彼女は自分自身とAqoursに変化をもたらす事に成功しました。

 

根拠の部分はだいぶ強引ではありますが、花丸ちゃんが自分の意思で自分の中の壁を越え、そしてAqoursに変革をもたらした。故に、2話は堂々たる花丸ちゃんお当番回であったのではないか、という結論に至りました。説明下手くそか。

 

※花丸ちゃんは芹沢光治良の「人間の運命」を愛読書に挙げるほどの文学ガチ勢です。あれ読んだ人ならお分り頂けるかと思いますが、彼女はめちゃめちゃ頭良いはずです。あれ読むの相当難しいもの。ですので、彼女ならこれぐらいの事を考えていても不自然ではないと想像しています。 

 

 

 

・総括

さて、2話「雨の音」は "ラブライブの予選で勝てる曲を作る" というひとつの目的に向かって1年生組と2年生組が共同作業をする中で、趣味嗜好、価値観の違いでぶつかり合い、ぶつかり合いの中で関係性を深め、やがて6人が調和していく。というエピソードだったと思います。

1期での9人のそれぞれの関係性を描いたエピソードでは、"互いを想い合うあまり本音を伝える事ができない" という要素が色濃く描かれていました。対する2期2話ではそれを乗り越えた上で、 "本音を伝えられるようにはなったが、互いの価値観の違いで対立する" という次なる壁に突き当たり、それを乗り越えていく話数だったと思います。

 

「テンポも音色も大きさも、ひとつひとつ全部違ってバラバラだけど、ひとつひとつが重なって、ひとつひとつが調和して、ひとつの曲になっていく。まる達もずら」

 

の台詞に象徴されるように、お互いの価値観の違いを認めて受け入れた上で、Aqoursとして調和する事でひとつのカタチになっていく、というエピソードだったように思います。

 

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メタ的な観点で見ると、G'sマガジンのみに登場していた設定や物語、またドラマCDのように突き抜けたコミカルな掛け合いなど、これまでアニメ本編とは別の物だと捉えられていた世界線が初めて交錯し、それらが調和していた話数でしたね。

 

更に、これまでラブライブというコンテンツは「サンシャインはアニメだけ好き」「G'sのキャラクター設定が好きだけどアニメは嫌い」「ドラマCDのノリが好き」など、同じラブライブのファンの中でも趣味嗜好者同士がぶつかりあい、まるでメディアミックスという大洪水の中に晒されているかのようでした。

2期2話ではそのファンを調和し、「みんなで叶える物語」の "みんな" をAqoursという名の船に乗せ、"Aqoursとみんな" で新たな航海へと再出発を果たすような、言うなればノアの箱舟のような役割を果たした話数でもあったのではないかと捉えています。

 

ちなみに「ノアの箱舟」の英語表記は「Noah's Ark」ですが

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「クックック........だが見付けられるかな、このヨハネ様のアークを!!」

アーク言ってますね。や、これは正真正銘のこじつけですけど。言いたかっただけ。

 

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無印2期6話「ハッピーハロウィーン」を彷彿とさせる話数にも見えますが、後者はμ'sが既にその壁を乗り越えた後で、自分達が自分達らしく在ることが一番個性的である、という結論に行き着いたエピソードなので、ちょっと違いますね。

Aqoursはまだお互いの在り方を認め合った上でようやく前に進み出した段階ですし、2話ではあくまで6人関係性を描いたエピソードにとどまっています。廃校問題のような外的な壁を乗り越えるためには、まだまだ内的な成長が必要不可欠であるように思えてなりません。「本気をぶつけ合って」というラブライブらしい物語が今後も楽しみです!

 

 

最後に

 

 

・虹

あきのは虹大好き芸人なので、1話の予告の時点で「2話が『雨の音』ならば3話は『虹』が来るな。」って言っていたら本当に来ましたね。めちゃめちゃデカい声で叫び喜びましたが、虹って 何なんでしょうね。

 

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君ここクルーーー??って思わせるような予告のカット、また例によってミスリード誘ってるような気がしてならないんですよね。

君ここはAqoursの原点にしてオリジン、私たちにとってもAqours自身にとってもこの上なく特別な楽曲です。2期の前半で出してくるかなぁ。現状で必殺技としての説得力がありそうな既存の楽曲は君ここと恋アクぐらいだと思うので、切り札としては使い所ここかなぁ。といった気持ち。

ただ、ラブライブで披露する楽曲はこれまで未発表の曲でなければならない、の未発表に「学校説明会での披露」が含まれるかどうかですよね。

中の人のAqoursのNext Step!のコンセプトに倣って、成長したAqoursの姿を見せるという目的で本戦でも披露してくれる流れだったらアツいなーって思います。

ま、多分全部予想裏切ってヤバいやつぶちこんで来ると思うので、今はただワクワクしておく事にします。

 

 

追記

「無」という言葉に関して、何度か登場した仏教要素の点で線で繋がらないかな、と思いあれこれ書いてみましたが、やはりコレジャナイと思ったので改めて普通に考えてみました。
「無」とは素直に捉えれば内浦の魅力を、学校の、Aqoursの輝きをいかにして伝えていくか、という解釈の方が物語の本質を捉えていると思います。1話で「0から1」と再び向き合った千歌ちゃんのように、花丸ちゃんも「0」すなわち「無」と向き合ったという話数なのではないかな、と。3話以降でもAqoursが改めて彼女達の原点と向き合う、と考えれば「君のこころは輝いてるかい?」を披露するかもしれない、という仮説も筋が通りますし、私の中では2話はそんな所で決着がつきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

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嵐を呼ぶ!?沼津の地で仲良し9人の大騒動

緊 急 合 宿

 

これヤバいですよね。

ラブライブとかいうコンテンツまじで頭おかしいと思う。

「勇気はどこに?君の胸に!」ED映像について考えてみた

あきのです(*> ᴗ •*)ゞ

 

ラブライブ!サンシャイン!! 2期エンディングテーマ曲

 「勇気はどこに?君の胸に!」

 

めちゃめちゃ好きです。

 

個人的な好みで言えばOP曲よりブッ刺さりました。既に何度泣いたかわかりません。早くフルで食らいたい気持ちが抑えきれませんが、2話以降で歌唱を担当するメンバーも変わるでしょうし、演出やカットが変わる可能性もあります。

 

ですのでまずは、2話放送の前にED映像と絡めてファーストインプレッションと考察を記しておこうと思います。

  

 

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千歌ちゃんの逆上がりのシーンから流れ始める印象的なピアノのメロディ。最高ですよね..........この部分は劇伴なのでしょうか、それともイントロなのでしょうか。

 

いずれにせよ、1話のラストシーンからのEDの流れ、"控えめに言っても神" でしたね。

力強いドラムの音と共にギターが鳴り、シンフォニックでキラキラしたサウンドが押し寄せてきます。まるで紙飛行機を舞い上がらせる上昇気流のように!

映像と相まって、1話からまるで最終回のようなカタルシスを感じたのは私だけではないはずです。

 

 

 

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 「勇気を出してみて ほんとは怖いよ」

 「僕だって最初から できたわけじゃないよ」

 

ラストシーンで朝陽に背中を押された千歌ちゃんが、そのまま勢いに乗って駆け出したかのような導入!!あまりに素晴らしい。。

波打ち際を一心不乱に駆け抜ける彼女の、頭上から差す太陽の光と水飛沫が眩しいです。

曲が刻むリズムと同じテンポで駆けていく映像がめちゃめちゃ良いし、裏でポコポコした音 (呼称分からないけどわかって) が徐々にピッチを上げながら鳴ってるのが最高に気持ち良い!!

 

歌詞がまた良いですね。0地点にいる人にも手を差し伸べてくれるあったかさ。0を1にしたAqoursだからこそ言える言葉ですが、ありのままの素の自分を晒け出してくれている所に、何もできなかった自分の過去をも受け入れた事の強さを感じます。

 

 

 

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 「いっぱいつまずいた」

 

梨子ちゃんがピアノと向かい合ってきた時間と、その苦悩を思い起こさせる歌詞ですね。それを乗り越えた今だからこその この笑顔。天使か。

 

ここからの一連のカットは千歌ちゃん視点っぽいですね。

 

 

 

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 「悔しい思いが」

 

1期8話「くやしくないの?」を思い出して胸が締め付けられますね。ああして本音を伝えたからこそ、今の曜ちゃんのこの笑顔。天使です。

とびっきりの笑顔を見せる前の、一瞬だけ見える素の表情にドキっとしてしまいます。というかドキドキが止まりません。「あ、やべ見つめてんのバレた」って気がして画面越しなのに狼狽えてしまいます。肩と首の狭間で自由に遊ぶ毛先が愛おしくて死にそうです。推しがかわいくてつらい。誰か助けて。

 

 

 

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 「強さをくれたんだ」

 

お互いが背中を押される事で自分の壁を打ち破り、スクールアイドルとしての一歩を踏み出した1期4話「ふたりのキモチ」を思い出す歌詞ですね。

まるルビィよしこのいつもの順番でひょっこり顔を出す3人。いつも縦に列になっている姿はだんご🍡みたいです。ちょっぴり幼なくて賑やかで、いたずらっ子な1年生のかわいさが溢れてます。

 

 

 

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 「諦めなきゃいいんだ」

 

諦めないことで繋がったんですよね。鞠莉ちゃん戻ってきてくれてありがとう という気持ちしかない。2期1話を見た後では「きっと...諦めたくないんだよ。諦めたくないんだよ。」と話した千歌ちゃんが思い起こされました。力強い歌詞が眩しい。

 

このシーン、ころころ変わる3人の表情が愛おしすぎてカットが選べず。結局全部貼り奴。2枚目のダイヤ様だいすき。3人のあどけない素顔の表情よ。この3年生組の空気感、ありえん尊い。ほんましんどい。まじで頼むから一生そのままでいてくれ。

 

 

 

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 「信じてみたいと君の瞳が濡れて」

 

夕焼けに染まる空を背景に涙を零す千歌ちゃん。 

彼女の涙はなぜ、こんなにも美しく私たちの目には映るのでしょうか。

2期1話冒頭でひとり涙を流す所から始まり、最後には「もう泣かない」とひとり決意した彼女の気持ちを代弁しているようでありながら、"君" という言葉が指す対象は私達自身でもあるように思います。

未来への希望を信じてみたい。その涙の裏に隠された気持ちは、自分の弱さや境遇に対する悔しさ。目を見開いて呆然とする彼女の表情は、まるで絶望に直面しているかのようです。そんな彼女の周囲に舞い上がる無数の白い羽。

どんなに絶望的に映る情景の中でも、希望の白い羽は再び舞い上がる。その事に気付き、希望を掴み取れるかどうかは自分の心の在り方次第。

 

絶望と希望が織り成すアンビバレントな情景。そこに彼女の葛藤を、心の動きを垣間見ているからこそ、これほどまでに美しく私たちの目には映るのかもしれません。

 

 

 

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 「迷う気持ちも」

 

無防備なまま海中に沈みゆく千歌ちゃん。前のシーンで涙を滲ませて瞼を閉じた彼女の心情風景でしょうか。涙の中の世界なのかもしれません。

思考の海の中で希望を探して迷う描写は、1期2話「転校生をつかまえろ!」で「海の音」を聴こうとするあのシーンを想起させます。

海 (Aqours) の中で彼女が迷いの末に辿り着く答えは何なのでしょうか。

 

しかしまぁなんという美しいシーンよ。海面に差し込む光の鮮やかさ、ダイナミックで繊細な気泡の描写、そして海面から海底への深い青のグラデーション。

映像のどこを一時停止しても息を呑む美しさですし、動画も水圧と重力を感じさせるような見事な動きになっていて、本当にすごい。(知識と語彙力の限界)

 

 

 

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 「なみだも」

 

の瞬間が海のカット。やはり "涙"="海" の隠喩で描かれているように思います。

 

 

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 「バイバイ」

 

海面から勢いよく飛び出す千歌ちゃん。

振り切った勢いで水飛沫が美しい弧を描き、希望に満ちたその目は真っ直ぐに太陽を見据えます。

 

"涙=海" を飛び出した彼女の姿は、迷いを振り切って輝きを目指す2期1話のラストシーンのAqoursを象徴しているかのようです。

はたまた、

"海=Aqours" を飛び出して "太陽=輝き" を見据えるその姿は、Aqoursの中にいる自分を経て、何者にも捕われない自分自身の新しい輝き方を見つけるという隠喩なのか。

 

前者の素直な受け取り方のほうが、"千歌ちゃんにとって輝くということは自分ひとりじゃなくて、誰かと手を取り合い、みんなと一緒に輝くことなんだよね" という1期11話「友情ヨーソロー」で語られた、千歌ちゃんが見つけた輝き方に沿えていますね。

後者は曲解ですが、何が起こるのか分からないのが未来。先の展開が楽しみです。

 

 

 

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 「さぁ出発だ!」

 

千歌ちゃんのダイナミックな動きで視線を画面右側に引き付けてからの、白い鳥が画面左側に向かって横切り、そこから更に画面左側の太陽に向かって視線を誘導しています。

このたったの一瞬でグイグイに引き込まれて、圧倒的なパワーでガンガンかまして来るこのアニメーションのチカラ。

 

しかもそれだけじゃなく、曲の展開と映像の連動も。

 

このシーンの直前までドンドン強めに鳴っていたバスドラムの音が「さあ出発だ!」の瞬間に消えて、無音の中で白い鳥が飛び去る映像がもたらす爽快感、サビに向かって突き抜けるカタルシス。

 

 

もう、本当に、手放しで、ここ全部最高。大好き。

 

 

 

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 「何度だって追いかけようよ 負けないで 」
 「失敗なんて誰でもあるよ 」

 「夢は (消えない) 夢は 」

 

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 「  (消えない)  」

 「何度だって追いかけようよ 」
 

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 「負けないで 」
 「だって (今日は) 今日で (だって) 」
 
もうね、歌詞が良すぎていつもサビで泣かされます。
夢は消えないし、失敗しても良い。何度追いかけたって良い。
普遍的でごくシンプルな当たり前の事を歌っているようで、でもAqoursが歌うからこそ強く心を揺さぶる歌詞だと思います。彼女たちの物語が、生き様が、中の人も外の人も一緒くたになって一気に心に雪崩れ込んでくる。
コーラスで同じ言葉を重ねて来る所が本当に強くて、なぁ。大人になってからはこんなに真っ直ぐな言葉で背中を押してくれる人、そうはいないですよね。泣くわこんなの。
 
バスの中の9人が視聴者側に向けてメッセージを送ってくれてるような視点です。
1期の物語になぞらえて、だんだん仲間が増えていくような絵になってると思います。9人バージョンの歌唱では、だんだんユニゾンが増えていく展開になるのでしょうか。
 
このバスのシーンの9人、やけに幼く描かれてて (デフォルメされてる感じ?) 表情や仕草も本当に無邪気な感じで。その彼女たちがこの歌詞を歌ってる事が、ものすごい純粋なメッセージ性を生んでる気がします。
 
このシーンにおけるバスは、Aqoursというユニットその物の象徴ではないかと思っています。つまりスクールアイドルという "容れ物" としての "Aqours"。
バスの外の世界、眩しいですよね。光が差してくる方向と逆の窓からも輝きが溢れています。「外の世界は輝きに満ちているよ」っていうメッセージでしょうか。もしくは心が変われば世界も輝く、というメッセージかもしれません。
 
 
 
もしくは 夢・・・? 
 
 

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 「目覚めたら 」
 
千歌ちゃんがバスを降りるシーンで「目覚めたら」の歌詞が来ます。
ここで言う "目覚め" を "自分の心が変わる事=覚醒" という意味で内的な世界の目覚めとして捉えるべきか、それとも "自分の心が変われなくても朝は来る" という外的な世界の目覚めとして捉えるべきか。
 

どちらの捉え方でも意味が通る歌詞だと思われるので、敢えて解釈を限定する必要はないのかもしれません。

 

前述したようにバスを "Aqoursという容れ物" として捉えた場合、バスを降りるという行動が表すのは... "スクールアイドルとしての自分" 以外の輝きへの可能性。

もしくはバスを降りるという行動が "終点" もしくは "バス停" に着いたからという外的な要因に依るものか。外的な壁をどう乗り越えていくかが2期のひとつの課題であると思われるので、後者はまず無さそうですね。

かと言って前者もラブライブらしからぬ仮定になってしまいますが、奇しくも海面から顔を出した千歌ちゃんが太陽を見つめるシーンと、同じ展開を示唆していると解釈する事ができます。

自分で提唱しておいてなんですが、受け取り方に困っています。

 

 

 

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 「違う朝だよ

 

2期1話のクライマックスのシーンを想起するような歌詞ですよね。

陽射しが浮かぶ鮮やかな海を背景に、優しくこちらに微笑みかける千歌ちゃん。

 

聖母ですね。

 

ここの千歌ちゃんソロパート、めちゃめちゃ良くないですか?私は初見の時ここで「あーーーもうだめだーーーーー。」ってなりました、なんか歌声が直で涙腺に来る感じ。

このカット、2話以降では差し替えがありそうですよね。お当番回としてメインでエピソードが掘り下げられたキャラクターが出てくるのでしょうか?そうなるとソロパートも変更がありそうですし、もう、怖い。絶対しんどい。

 

この背景の海、ハッとするような鮮やかな青で奇麗ですよね。まさに "目が覚めるような青" だと思うので、歌詞との連動も見事にキマってるかと。

 

 
 

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1期のEDと同じ並びで太陽を見つめる9人です。

1期EDではどこか憂いを帯びたような笑顔だったのが、2期EDでは全員が希望に満ちたような笑顔になっています。目を見開いて輝きを見つめている所と、少し口角が上がっている所がポイント。

 

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 「ああ 太陽が 」
 「笑いかけるよ」
 
「太陽が笑いかけるよ」をOP曲の歌詞の「味方なんだ空もこの海も」と同義として捉えれば、「さあがんばるんだと輝いてるよ」というメッセージになりますね。
 
OPの映像のラストのカットでは夕陽に向かう9人の姿が描かれていましたが、EDの映像では朝陽に向かっています。終わりが始まりに繋がるという構成が、"輝きの円環" を描くというラブライブのテーマのひとつを見事に表しているかと。
※追記
両方とも夕陽ですよ、とのありがたいご指摘を頂きました。事実と違う情報を拡散するわけにはいかないので訂正しておきます。大変失礼いたしました。
 
 
 
1期のEDと同じ構図、同じポージングで並んで立つ9人ですが背景の景色が違いますね。このシーンは太陽に向かう事に意味があるので、季節が変わり太陽の登る位置が変わったためかと推測されます。
※追記
1期EDの海岸は島郷海水浴場で、2期EDの海岸は三津海水浴場であるとのご指摘を頂きましたので訂正させて頂きます。大変失礼いたしました。
 
 

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実写かと見紛うようなリアルな動きを見せる波。

ダンスシーンだけでなく、美しい情景を描くためにも惜しみなくCGの技術を注ぎ込んでくれる所。クリエイターさんの愛と情熱の結晶ですね。ありがたいことです。 

 

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ラストのカットですが、砂浜に書かれた「Aqours」が1期EDと2期EDでは向きが逆さになっていますね。

1期EDの方は太陽に背を向けて字を書くかたちになりますが、2期EDでは太陽と向かい合って書く構図になります。こっちの方がAqoursらしい気がしますね。

もしくはシンプルにカメラワークが変更になっているので、アングルをカットせずに文字を見せるために逆さにしただけかな、とも思っています。

 

細かいことを言うと、2期EDでは文字の周りに靴がない事も少し気になります。

単純に寄りのアングルのカットだから映っていないだけかもしれませんね。靴だけ残っているカットだと、絵的に縁起悪いという配慮でしょうか。

 

 

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ちなみに筆跡は1期のEDとも1期3話のダイヤ様のものとも一致しません、誰が書いたのでしょうか。2期EDは丸文字っぽいので千歌ちゃんかなって想像してます。

Aqours→AqourSのように「S」の字が大きく書かれてるのは、「みんなで叶える物語」の "みんな" を意識してるのかなって思ってます。そうだったら、なんか嬉しい。

 

 

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さて、この「勇気はどこに?君の胸に!」で満を持して登場した "君" というキーワード。一体どんな曲なのかとワクワクしていたら、期待を遥かに上回るような直球で "みんな" に向けられた応援歌でした。

 

 

それは0を1にできた "いま" のAqoursだからこそ歌える等身大のエール。誰もが胸に抱く小さな願いを、その夢を追いかける事を強く後押ししてくれる歌。

Aqoursはきっと "キセキ" を起こす。"みんな" の先陣を切って駆ける風になる。それでも彼女たちは "君" である私たちを絶対に置き去りにはしない。Aqoursは私たちと共に輝くための上昇気流となり、一緒に地平の向こうの輝きを目指してくれるでしょう。

 

そんな無謀な挑戦を信じたくなるような、勇気を貰えるようなパワーをこの曲から感じました。これからのAqoursが紡ぐ物語がこの曲に更なる輝きを与えてくれると思うと、自分もうかうかしていられない、という気持ちになります。

 

この温かく力強いメッセージをしかと受け止めて、この曲をずっと大切にしていきたい。そう思いました。

 

 

 

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我ながらハチャメチャな解釈だと思うような考察もぶちまけてみましたが、予想を見事に裏切る展開が来るのか、ダークホースで的中してしまうのか先が楽しみです。

私からは以上!長くなりましたが、お付き合い頂きありがとうございましたんたん!

ロックは死んだのだ。という話

www.youtube.com

 

なんとなくyoutubeを開いたら、お勧めされた動画がこれだった。

ずっと好きだったバンドのトリビュートアルバムが出るって言う。

最近全然邦楽ロックとか聴かなくなったなぁと思って、何気なく再生してみたら細美武士(MONOEYES)が「ROCK STEADY」を歌い出した。

それは結構な衝撃だった、何事だと。

続いてACIDMAN、9mm、スペアザ、バクホン、ピロウズ、アジカンと耳に馴染みのあるバンドが名を連ねた。

10年どころか、それよりもっとずっと昔の楽曲をカバーする懐かしい声を聴いて、自分でもわけのわからない感傷に襲われた。

ヘッドフォンを装着して改まった気持ちで、もう一度再生してみた。

やっぱり説明のできないような謎の感慨があったけれど、でもそれだけだった。

 

俺たちの世代の邦楽ロックファンにとって、ストレイテナーの「ROCK STEADY」はひとつの時代そのものであり、他のどんな曲にも替え難いようなアンセムだ。それを、あの細美武士が歌っている。

それこそ10年前の俺だったらデカい声出して取り乱したはずだし、鳥肌の立つような出来事であったはずだ。

ところがどうだろう、妙に落ち着いた気持ちで噛み締めてしまう自分がいた。もう少し感動するんじゃないかと思ったし、これだけ思い入れの深い曲と人同士の組み合わせだ。泣いたっておかしくなかった。

 

ふっと やっぱり俺の中でロックは死んだんだ、と腑に落ちた。

 

ずっと好きだったバンドやアーティストの新譜をチェックしなくなったのは、いつからだろう。e+から送られてくるメールに隈無く目を通したり、ライブの為に遠征したりしなくなったのはいつからだろう。

 

 

 

10代後半から20歳ぐらいの時、一度ロックというジャンルから離れて四つ打ちの音楽に傾倒した時期があった。上京したての自分には、クラブというちょっとアングラな匂いのする空間がとてもカッコよく思えて、ジャンルも良くわからず遊び方もわからないまま色んな音源を聴き漁った。

今にして思えば、当時流行していたテクノポップ調の邦楽が新鮮に感じただけで、クラブミュージックの良さは全然わかっていなかったのだけれども。当時はファッションもモード系が全盛期の頃で、とにかくギラギラドンドンした音楽を聴いてればイケてる、みたいな風潮があって。何となくそれに流されていた。

 

リア充でもキョロ充でもなく、かと言ってロックキッズでもなく自分を見失っていた俺は、ろくに学校にも行かなくなっていた。その頃初めて深夜アニメと出会った。

別に特別そこに強いオリジンを感じている訳ではない。ハルヒ、らきすたから美少女が前面に出たアニメにハマった量産型だ。ただ、恐らく同世代よりも少し遅れて京アニと出会い、それが入り口になっただけの話。

当時は柊かがみという少女の沼にハマり病むほど愛情を注いでいたとは言え、あの頃の自分に「お前アラサーになってもまともな職にもつかず彼女もいなくて、しかもバッキバキハードコアにオタクしてるぞ」って言っても、絶対に信じないと思う。というか未だに信じられない。

まさかこの歳になるまでアニメファンでいるとは思っていなかったし、高校生の頃からずっと大好きだったバンドも聴かなくなる日が来るとは思ってなかった。

 

変わらない価値観なんてないのかもしれない。

 

大山純やナカヤマシンペイがロン毛をやめてバッサリ髪を切った時はショックだったけれど、自分も気が付いたら肩より下まで伸ばしていたロン毛をやめた。

渡辺曜ちゃんになりたくて1年以上ずっと髪をブリーチし続けたけれど、もうそれをする事もないかもしれない。

 

自分にとってストレイテナーのライブツアーを追いかける事と、Aqoursのライブツアーを追いかける事に大した違いはないし、ツアーのグッズを買う時のドキドキも同じ感覚だ。

ライブならではのエモーショナルの体感と、オーディエンスとの一体感。それらが作り上げるライブという空間が好きなのだ。

 

ただ、比べる必要もないけれど敢えて比較して言うのであれば、バンドよりラブライブを追いかける方がハチャメチャに金がかかるし、多分客観的に見てバンドの追いかけより2.5次元アイドルの追いかけの方がイメージは良くない。多分趣味として公言した時にモテるのは前者だと思うし、後者は人に説明もしづらい。

 

それでも、こんなにわけもわからん程に感動して泣けるのはラブライブだけだし、これだけ夢中になれて、その熱量をたくさんの人達と共有して信頼関係を築けたのも、やっぱりラブライブだけだった。

なんか知らんけど、ラブライブってめちゃめちゃすげーんだよな。

 

ロックのライブやクラブイベント、フェス、それはそれで違った良さがあるし、違うジャンルの現場を比べる必要はない。でも敢えて言うとAqoursは抜群にカッコいい。

これまで数百本ものアニメを見てきたけれど、アニメラブライブは飛び抜けてヤバいチカラがある。別に比べる必要もないし好みの問題だけど、比較にならない良さがある。

 

過去10年ちょっとを振り返ってみて、自分の人生の経験値を全投入して楽しめるだけの魅力があって、脳みそも感性もフル稼働で楽しめる。そんな楽しいモノは無かった。

人生レベルで自分をぶちこめるようなコンテンツなんて、そうそう出会えるもんじゃないと思う。

幸運と思うか、不運と思うかは自分の勝手だ。

 

だから、俺の中でロックは死んだけど、それでもまぁいいかな。

 

そう思えた っていう自分語りでした。